星   

Grisly

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遠くない未来、
満点の星空の下、若いカップル。
これ以上ないロマンチックな光景。

彼女が、彼氏に語りかける。

「ねぇ、私のために、
あの星一つ持って来てよ。」



彼氏は答える。

「昔なら幻想的な言葉だが、
今は、現実にそれができるんだぞ。

一体いくらかかると思ってるんだ。
ああ、恐ろしい。嫌味も大概にしろ。
破産させる気か。」




人類の夢が叶う瞬間、
それは、夢が崩れていく瞬間でもある。
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