偉大な願い 

Grisly

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偉大な願いpart3

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…しかし、ここまで続けて来て、
自分の願いを試さずに決まるのは嫌だ。

国民1人1人がよく考え、
本当に望む物を口にした。
願い、いや夢と呼べるかも知れない。

全員が言い終わったが、難しいところ。
結局、偉大な願いは決まらなかった。



それもそのはずである。
皆が納得する願い等、存在するはずが無い。

本人にとっては、世のためになる、
1番貴重な願いでも、
大抵の人にとっては、
どうでも良い事なのだ。

例え1億3900万ドルのピカソの絵でも、
見る人によっては、落書きに過ぎない。

ほとんどの人にとって、
世の中の大半はどうでも良い事である。
自分の関わるほんの少しの所を除き。

それだけは、譲れないこだわりという物が、
人を構成するのだ。



ドラゴンは言った。

「どうやら、答えは出なかったようだな。
 俺も誰の願いを叶えて良いか
 分からなくなった。
 時間切れだ。」

そう言い残すと、飛び去っていった。

彼のいなくなった王国では、
穏やかで無いムードになった。
何故だろう。
誰かを攻撃せずにはいられなかった。

【続く】
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