妹は双子、カノジョである。~双子がダブるってマ!?~

沢鴨ゆうま

文字の大きさ
19 / 107

Folge 19 長女との時間

しおりを挟む
 タケルからのかまってアピール後。
 ソファーではカルラが膝枕をしてあげている。
 頭を優しく撫でられ、言いたかったことも吐き出した。
 ホッとしたのか、眠ってしまったようだ。

「こんなに可愛い弟をかまっていなかったなんて、駄目な姉ね」
「駄目なんてことはないよ。寧ろ駄目なのはオレだろ。家事全般をお前たちにさせちまっているから、知らず知らずのうちに手が回らなくなっていた事が増えていったんだよ。ごめんな」
「兄ちゃんはいつもあたし達の傍にいることで安心させてくれているんだから、そんなこと言わないでよ」
「サダメがいなかったらと思うとゾッとするわ。わたしは生きていけないからとっくにこの世から消えているわよ」
「またそういう怖いことを。でもそれだけ思ってもらえると凄く嬉しいよ」
「あたし達は彼女になったぐらい愛しているんだからね! そこんとこ、よろしく!」

 ツィスカが片手を腰にやる。
 もう片方は人差し指をオレに向けるポーズ。
 そしてどこかで聞いたようなセリフを吐いてみせる。

「わたしはタケルが起きるまでこうしているつもりだから、二人はお好きにしていいわ」
「なんだかカルラに愛想を尽かされたようで寂しいな」
「ふふふ。たまには冷たい態度をとってみるのもあり?」

 オレは片手を振って拒否した。

「いや、そんなことされたらツィスカを抱きしめたまま夜通し泣くことになるからやめてくれ」

 そう言ってツィスカを後ろから抱きしめた。

「あたしがいるわ! 兄ちゃんを一人にはしない! ずっとあたしにこうしていればいいのよ」
「ちょっと、何を勝手に話進めているのよ。わたしがサダメから離れるわけないじゃない! いや待って。今のサダメの言い方だとわたしと離れたくなくてツィスカを抱きしめるのだから、ツィスカはわたしより愛の順番は下ってことになるわね。それならいいわ」
「はあ!? 何を言ってくれちゃってるのかな!? あたしを愛しているから抱きしめているんでしょ? あれ? カルラと離れたくなくてあたしを抱きしめるってことは~、うーん、あたしのことは離さないぞ! ってことになるから、離れて行ったカルラを追うわけじゃなかったんだし、あたしを一番愛しているってことになるじゃない! そうよ、ね! 兄ちゃん!」

 あ~あ、タケルが起きちゃっているよ。
 寝たふりしてるけど。

「二人共、そんなにヒートアップしていたらタケルが起きちゃうだろ。可愛そうだから静かにしてあげようよ」

 妹二人がお互いに向かってシーっと人差し指を口の前に立てて見せる。

「まったく、カルラはほんとにうるさいんだから」
「なんでわたしがうるさいのよ。ツィスカが大きな声を出しているんでしょ?」
「カルラが変な事言わなきゃそんなことしないわよ!」
「何よ! わたしは買い物デートしたから次はツィスカの番よってことでお好きにって言ったんじゃない! それなのに愛想を尽かされたとか言うから……あれ? それ言ったのサダメじゃなかったっけ?」
「それを言ったのは兄ちゃんね。あれ? じゃあこうなったのは兄ちゃんが悪いんじゃん!」
「サ~ダ~メ~」

 げっ!
 結局矛先はオレになるのかよ。
 確かに、オレが返す言葉のチョイスを間違えたのが原因だけど。

「す、すまん。悪いのはオレ、だな」
「そうだよ!」

 二人揃って思いっきり言われてしまった。
 くっそ~、タケルはニヤニヤしていやがる。
 黙っておいてやってるんだぞ~。
 助けてくれたって良くね?
 いや、救援を頼める立場ではないな。
 はあ、完敗だ。

「悪かった。ごめん」

 そう言ってオレはツィスカから離れようとした。
 けど、ツィスカがグイっと腕を掴んで離れさせてはくれなかった。

「なんで離れるの?」
「こうしているのは違うかなと思って」
「離れたらもっと怒るよ!」
「はい」

 どうしたらいいの~。

「フランツィスカさん、どうしたら良いのです?」
「ギュ~っとして~、チュッとすればいいのよ」
「あ~、はい。じゃあ、ギュ~っとして~」

 言われた通り頬にチュッとした。

「口よ、く~ち!」

 言われた通り口にチュッとした。

「よく分からなかったからやり直し!」

 言われた通りにしっかりとチュッとした。

「ま、まあそれで許してあげるわ」

 カルラまで笑ってる。
 なんだよ、こいつらオレで遊んでるだけじゃないのか!?

「じゃあデートしよ!」
「それは構わないんだけど、買い物、じゃあないよね?」
「ん~と、え~と、何しようかな」

 考えていなかったのか。
 とりあえず動いてから考える。
 ブレない娘だなあ。

「今から外へ行くにしても、もう夕方近いぞ」
「そうねえ。じゃあデートは次の週末! 今日はあたしと寝て」
「結局そこに落ち着くのか。いいよ、今日はそういうことになりましたがカルラさん」
「それならわたしはタケルと寝るわ。明日はツィスカの番ね」
「任せて!」

 お、ツィスカが絶好調のサイン、「任せて!」が出た!
 スキル、『周囲を不安にさせる』が発動されたぞ。

「何よ~、その目は」
「ツィスカは長女なんだなあと思ってさ。いつも胸を張って自信満々な所を見せてくれるから、こっちも常に上を向いて進めるんだって感じがしているんだよ」
「あん。そういうのは寝るときに耳元でこっそり言って欲しかったなあ」

 オレの腕を掴んだまま左右に揺さぶって喜ぶツィスカ。
 いつもいないけど両親に感謝するところなんだろうな。
 その代わりにいつも親がいないのか。
 そういうこと!?
 そんなバランスいらねえよ~。
 ん~、でも文句言うのは罰当たりなのかな。

「それじゃあこれと言ってやることないし、夕飯までの間二人でゆっくりしますか」
「それも凄くいいんだけど、勿体ない気がしちゃうのよね~。ちょっとお散歩ぐらいしてみる?」
「んじゃその辺をブラっと歩いてみるか。結局デートじゃん」

 ウチはテレビを観たりゲームもしない。
 随分時間が空く時がある。
 よってウチでは時間つぶしとして散歩はよく選ばれるんだ。
 カルラの時と同じく、手を繋いで歩く。
 いつも元気いっぱいのツィスカ。
 こうやってカップルらしい状況になると途端に大人しくなる。
 手を繋ぐとかえって身体を寄せてくるんだ。
 そして口数も一気に少なくなる。
 手をガッチリと握りしめる。
 もしくは腕に抱き着いて出来るだけ至近距離に居ようとする。
 何かに怯えているんだろうかと心配するほど。
 今回はカルラの時にしたかった腰抱きをしてみよう。

「あっ。はう」
「なんて声を出すんだよ」
「だって、そんな風にされるとは思ってなかったから」
「この方が近いだろ?」
「うん」

 この照れているツィスカは本当に可愛い。
 夕日になりつつある太陽より赤くなった顔。
 肌の色が白いから鮮明に赤みがわかる。

「ツィスカは腰に手をまわさないのか?」
「そっか。そしたらもっと近づくね。ボーっとしちゃった」

 オレに言われた通り手を腰にまわしてくると、思っていた以上に密着した。

「汗かきそうだな」
「構わないわ、そんなの。ずっとこの時間が続けばいいのに」
「そう思える時間はもっとあるだろ」
「……あるわよ、いっぱい――思い出したら恥ずかしくなってきた」
「恥ずかしがるような仲なのか?」
「そういうのじゃなくって、その、兄ちゃんを好きなことを実感しちゃうことが、よ」
「よく言えたな、そのセリフ」
「もう! 言わせておいて。今とんでもなく恥ずかしいんだからね」
「恥ずかしいのを吹き飛ばしてやろうか」
「え?」

 体勢は変えずにその場で立ち止まる。
 ツィスカに思いっきりキスをした。

「え!?」

 再び歩き出す。
 外で思いっきりキスしてみたかったんだよ。

「兄ちゃん」
「ん?」
「恥ずかし過ぎてどうしたらいいか分からなくなってきた」
「そっか。分からないなら何も考えるな。オレとのデート中だろ? 二人の世界だけ見ていればいい」
「そうなの、かな」
「そうなの!」

 ガッチリくっついて歩く二人。
 自分で言った後で何だけど、これだけくっついていると本当に自分たちしかいないような気がしてくる。
 周りなんてどうでもいい、二人さえ良ければいい。
 ――そんな風に。

「あれって、藍原姉妹のお姉さんの方じゃない?」
「うわ、くっついて歩いている。あの人がお兄さんかな」

 ん?
 オレたちのことを話しているのが聞こえてくるんだけど。

「そうだとしたら、言ってたこと本当ってこと!?」
「そりゃ男子全員振られるよ」
「でもお兄さんが彼氏ってどうなの?」

 おいおい。
 そういう話を本人たちに聞こえるようにするなよ。

「ツィスカ、どうやらお前の同級生と思われる子がオレたちのことを思いっきり話しているみたいなんだけど」
「へ? そうなの?」
「聞こえていなかったのか」
「うん。兄ちゃんの言う通り二人だけの世界にいたから」

 そんなセリフ、ゾクゾクするな。
 あ、オレがそうしていなって言ったんだっけ。
 ちゃんと言った通りにしている素直な良い娘だ。

「ツィスカってさ、学校で兄と付き合っているって言っているの?」
「そうだよ。だって本当にそうだし」
「ま、まあそうなんだけど。なんだかその辺を気にしている話が聞こえてくるからさ」
「それこそ気にしちゃダメじゃない。二人の世界を邪魔する人は無視よ」
「そう、だな。でもそろそろ帰るか。家で続きをしませんか? フランツィスカお嬢様」
「あら、よろしくってよ、お兄様……あははは」
「なんだよ、ムードが台無しじゃないか」
「なんだか笑えちゃって」
「お嬢様って言ったやつにお兄様は可笑しいけどさ」
「そこなの? あははは。楽しい」
「それは何より」

 楽しんでくれたのなら何でもいいよ。
 笑えるってことはいいことだ。
 すでにカルラと買い物に行った上、ツィスカと散歩。
 実は結構足が疲れた。
 部活も何もやっていないから完全に運動不足だな。

「兄ちゃん、ポストに何か届いているよ」
「ほんとだ」

 何やら真っ黒い封筒が入っている。
 チラシの類ではないと分かるそれをポストから取り出してみる。

「誰宛かな?」

 封筒の表には何も書かれていない。
 裏を見てみるとピンクのペンで『美咲』と書かれている。

「あ! あの人からだ。また何かするつもりかな」
「とりあえず家に入ろう」

 リビングのソファー。
 カルラが寝てしまっていることを除けば何も変わっていなかった。

「もうちょっとこのままにしておいてあげるか」
「そうね、カルラも疲れていたのかな。ぐっすり寝ているわ」

 二人を起こさないようにオレの部屋へ移動する。
 ベッドに二人で座って気になる封筒を開封してみた。

「えっと――私はやはりサダメさんが大好きです。付き合ってください」
「はあ。あの人まだそんなこと言っているの?」
「言われている方としては嬉しいことだけどな」
「実は兄ちゃん喜んでる?」
「嫌われるよりはいいだろ」

 ツィスカは腰抱きが気に入ったようで。
 座ったままくっついてオレの腰を抱えた。

「ブラコンのあたしが嫌われていないのに、なんでシスコンの兄ちゃんがモテないのかな」
「それはオレが聞きたいことだが……この手紙からするとモテているかもしれない」
「……かも、ね。それは置いといて、不思議なのよね」

 置いとくのか。

「何が?」
「兄ちゃんと同じようになるかな~と思って、普通なら言わなくていいことだけど、兄ちゃんと付き合っているってわざと広めたの。でもあたしが嫌われることは無いのよね」
「それを超える魅力がお前にはあるからじゃないのか? オレはシスコンだからってことで敬遠されているし、寄ってきてもお前たちのことを聞いてくるだけだから」
「兄ちゃんは凄く優しくてカッコいいから大好きなのに。兄ちゃんの周りにいる女子の目がおかしいのよ。進級するか大学行けば凄くモテるんじゃない? その代わりにあたしが心配になっちゃうけど」

 ああもう可愛い、食べちゃうぞ。

「それで、この手紙はどうするの?」
「どうもこうも、これだけじゃ何もしようがないし。文字になっただけで、これまでと変わらないからね。オレのことが本気で好きなんだろうなってことがわかるぐらいしかないな」

 手紙を適当に放り投げてツィスカを押し倒し、顔をしっかりと見る。

「兄ちゃん?」
「今は、ツィスカとのラブラブタイムだから堪能しま~す」
「――――優しくしてね」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。

NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。 中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。 しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。 助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。 無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。 だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。 この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。 この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった…… 7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか? NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。 ※この作品だけを読まれても普通に面白いです。 関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】     【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編6が完結しました!(2025.11.25)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?

藍沢咲良
恋愛
一色唯(Ishiki Yui )、最近ちょっと苛々しがちの27歳。 結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの? もう、みんな、うるさい! 私は私。好きに生きさせてよね。 この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。 彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。 私の人生に彩りをくれる、その人。 その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。 ⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。 ⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。

処理中です...