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第二章 剣士となりて
第二十七話 蘇る士気
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Szene-01 レアルプドルフ一番地区、町長宅
エールタイン達と今後の動きについて話した翌日。
ダンとヘルマは役場の傍にある町長の家を訪れている。
「トゥサイ村の動きが活発になっていましたか」
町長はダンからこれまでの経緯を全て聞いたところだ。
「どこへ情報を流しているのかが気になるところですが」
「それは無論、探りを継続中だ。情報を得る理由が分からぬまま攻め込むのはどうかとも思っていたが、エール達を狙いとした事件が続けざまに起こると放ってはおけなくてな」
大きく頷きながら話を聞く町長。
口を挟まず険しい顔へと変えてゆく。
「ただ様子を伺う程度ならまだしもだ。接触するだけでなく拉致までとなればもう反逆行為だ。もはや敵と見なすべきだろう」
町長は両膝を音がするように叩いてから思いを語る。
「私は、この町が背伸びをして小国を名乗っていた頃、最後の領主だった。世間が大国と小さな町や村の両極に分かれてしまった中で、ここも近隣の国から村とされてしまった」
長い付き合いである男二人の目は、当時を見ているようだ。
「しかし小さいとはいえ国であったここには剣士が多く、皆が再起を目指して必死に修練を続けた。あの戦いはそんな我らを、大国であるスクリアニアが脅威に感じたから起きたのだ」
町長は握った両手に力が入る。
「この町は、皆が自力で育てた剣士の家だ。カシカルドとスクリアニアに挟まれた土地であり、魔獣が住む数少ない場所。そこでたくましく生きている我らは、無礼られる事が一番嫌いだ」
聞いているダンも膝に乗せていた片手を固く握る。
「トゥサイを攻める。いいでしょう、やってやりましょう! ぬるま湯から出るには丁度いい的だ」
二人は目を合わせて互いにニヤリとする。
町長はさらに続けた。
「ただ、そこで冷静なのはエールタイン様ですね。ブーズの事を常に思われている方ならではのお考え。スクリアニアからの進軍に備えてからというのはごもっとも。ブーズの民を治める事にも繋がる素晴らしい案だ」
「俺も驚いたよ。何せ剣士に成り立てな上に実戦も魔獣を少し相手にしただけ。人を相手にした戦いは未経験だ。まさか戦略に関して進言されるとは思ってもいなかった」
ダンと町長は互いに笑い合った。
固い表情が続いた二人だが、エールタインの話になると顔は綻んでゆく。
「いやあ大きくなられましたな。ここにアウフ様がおられたらと無粋な事を考えてしまう。それに――」
町長はダンの横でじっと黙って座っているヘルマに言う。
「ダン様を支え続けたヘルマも立派ですよ! 戦いにおいてもどれだけ助けられたことか」
普段ならばダンが誰かと話をする際、主人の後ろに立っているヘルマ。
だが町長は、ダンと同じようによく知っている上に剣聖を支えているということで、ヘルマにはよく特別な待遇をする。
「俺も日頃からエールを見ていればアウフを感じずにはいられないさ。とにかくあいつに見せてやりたい……そんなことばかり考えちまう。これは歳のせいか?」
再び二人は大きな声で笑う。
さらにダンはヘルマの肩に手を置き、自身の従者に目で感謝をする。
元領主の前では固い表情のヘルマであったが、主人の労いに笑みを浮かべた。
ダンと町長の笑いはこの後も続いた。
レアルプドルフの再始動を感じながら。
Szene-02 ダン家
エールタインの進言に歓喜したティベルダは、普段にも増して主人にべったりとくっついていた。
「エールさまあ。大好きですう」
「それ、聞き過ぎて嬉しさが半減してきたよ」
「え!? そんなあ。どうすれば大好きという言葉以外で気持ちを伝えることができるのでしょうか。ねえ、エールさまあ」
くっつかれたり甘えられたり。
常にされているエールタインは、時々意地悪を言ってからかう。
それでも主人から離れないどころか、溶け込んでしまいそうな程懐いている。
「ティベルダは好き過ぎて空回りしているわね。エール様もそこまでされて平気ですし。相性が良いとこういう感じになるのですね」
「そうなのかな。ティベルダがずっと触れてくれるのは安心するから、全然気にならないんだ」
ブーズで行うことについて考えているエールタイン。
それを見てさらに懐くティベルダ。
「エール様、やっぱりストールを巻かない方が素敵です。美人でカッコ良くて」
「ん? やっぱりやめようかな」
「どうしてですかあ? もう剣士になられたし、魔獣も倒していますよ。仲間にしている魔獣もいますけど」
ティベルダの熱烈な願いに答え、胴へのストール巻きをやめたエールタイン。
女性であることを隠さないことにした。
「うーん、宣言はしていたね。剣士になったら女であることを隠さないって。正直なところ、今ではどうでもよくなっていたんだ。剣士になったからなのかな。そういう時期が来たというかさ」
ティベルダはヨハナに尋ねる。
「ヨハナさんはどうですか? 一目で女性と分かるようになったエール様は」
「歳からしても、そろそろ隠す必要は無いでしょう。それにこれからは指揮を執るのだし、エール様がどのような方なのかをはっきりさせる必要があると思うわ」
ヨハナはティベルダの求めたであろう軽い意見とは違い、真面目に答えた。
「ヨハナさん、それも大事ですけどそうではなくて、ほら、エール様ってこの方が綺麗で素敵でしょ?」
「そういうことね。エール様が美少女なのは十分過ぎるほど知っていますから。いまさら言うまでもないもの」
エールタインは突然ヨハナに振り返る。
「美少女って……二人してなんなのさ。ボクはそういうの気にしていないから。嬉しいけど恥ずかしいこと言わないでくれる?」
「あは、エール様嬉しいんじゃないですかあ。美少女は美少女らしく美少女でいましょうね!」
エールタインは纏わりついているティベルダの頭を抱え、こめかみを拳でグリグリと擦った。
「こーら。最近はすぐ調子に乗りますねえ。そういう子はこうしちゃうぞ」
「痛いです! ほんとに! 痛い!」
ヨハナはティベルダを見ながら言う。
「ティベルダがここまで明るくなるなんてね。最初からエール様に気を許せたからでしょうけれど、不思議な縁ってあるのですね」
「ヨハナとヘルマだって、うちに来るという縁があったんだ。そのおかげでこの家も続いている。ここは奇跡の家なんだよ」
「ほんと。奇跡の家ですね」
ヨハナは優しい笑顔をエールタインに見せてから家事の続きに戻る。
エールタインはその姿を見送ってから、ティベルダへのお仕置きを止めた。
「長いですよお。本当に痛いんですから」
「ティベルダ、ありがとね」
頬を膨らませたティベルダの顔へ自身の顔を近づける。
ゆっくり出来ていなかった二人。
主人から従者へ久しぶりに唇が重ねられた。
「膨れた顔だったので、もう一度お願いします」
「可愛かったからボクは満足。なのでしませーん」
「意地悪エール様だ。むう」
エールタインはティベルダを上手に構う。
そんな主人にティベルダは、益々愛を深くしてゆく。
エールタイン達と今後の動きについて話した翌日。
ダンとヘルマは役場の傍にある町長の家を訪れている。
「トゥサイ村の動きが活発になっていましたか」
町長はダンからこれまでの経緯を全て聞いたところだ。
「どこへ情報を流しているのかが気になるところですが」
「それは無論、探りを継続中だ。情報を得る理由が分からぬまま攻め込むのはどうかとも思っていたが、エール達を狙いとした事件が続けざまに起こると放ってはおけなくてな」
大きく頷きながら話を聞く町長。
口を挟まず険しい顔へと変えてゆく。
「ただ様子を伺う程度ならまだしもだ。接触するだけでなく拉致までとなればもう反逆行為だ。もはや敵と見なすべきだろう」
町長は両膝を音がするように叩いてから思いを語る。
「私は、この町が背伸びをして小国を名乗っていた頃、最後の領主だった。世間が大国と小さな町や村の両極に分かれてしまった中で、ここも近隣の国から村とされてしまった」
長い付き合いである男二人の目は、当時を見ているようだ。
「しかし小さいとはいえ国であったここには剣士が多く、皆が再起を目指して必死に修練を続けた。あの戦いはそんな我らを、大国であるスクリアニアが脅威に感じたから起きたのだ」
町長は握った両手に力が入る。
「この町は、皆が自力で育てた剣士の家だ。カシカルドとスクリアニアに挟まれた土地であり、魔獣が住む数少ない場所。そこでたくましく生きている我らは、無礼られる事が一番嫌いだ」
聞いているダンも膝に乗せていた片手を固く握る。
「トゥサイを攻める。いいでしょう、やってやりましょう! ぬるま湯から出るには丁度いい的だ」
二人は目を合わせて互いにニヤリとする。
町長はさらに続けた。
「ただ、そこで冷静なのはエールタイン様ですね。ブーズの事を常に思われている方ならではのお考え。スクリアニアからの進軍に備えてからというのはごもっとも。ブーズの民を治める事にも繋がる素晴らしい案だ」
「俺も驚いたよ。何せ剣士に成り立てな上に実戦も魔獣を少し相手にしただけ。人を相手にした戦いは未経験だ。まさか戦略に関して進言されるとは思ってもいなかった」
ダンと町長は互いに笑い合った。
固い表情が続いた二人だが、エールタインの話になると顔は綻んでゆく。
「いやあ大きくなられましたな。ここにアウフ様がおられたらと無粋な事を考えてしまう。それに――」
町長はダンの横でじっと黙って座っているヘルマに言う。
「ダン様を支え続けたヘルマも立派ですよ! 戦いにおいてもどれだけ助けられたことか」
普段ならばダンが誰かと話をする際、主人の後ろに立っているヘルマ。
だが町長は、ダンと同じようによく知っている上に剣聖を支えているということで、ヘルマにはよく特別な待遇をする。
「俺も日頃からエールを見ていればアウフを感じずにはいられないさ。とにかくあいつに見せてやりたい……そんなことばかり考えちまう。これは歳のせいか?」
再び二人は大きな声で笑う。
さらにダンはヘルマの肩に手を置き、自身の従者に目で感謝をする。
元領主の前では固い表情のヘルマであったが、主人の労いに笑みを浮かべた。
ダンと町長の笑いはこの後も続いた。
レアルプドルフの再始動を感じながら。
Szene-02 ダン家
エールタインの進言に歓喜したティベルダは、普段にも増して主人にべったりとくっついていた。
「エールさまあ。大好きですう」
「それ、聞き過ぎて嬉しさが半減してきたよ」
「え!? そんなあ。どうすれば大好きという言葉以外で気持ちを伝えることができるのでしょうか。ねえ、エールさまあ」
くっつかれたり甘えられたり。
常にされているエールタインは、時々意地悪を言ってからかう。
それでも主人から離れないどころか、溶け込んでしまいそうな程懐いている。
「ティベルダは好き過ぎて空回りしているわね。エール様もそこまでされて平気ですし。相性が良いとこういう感じになるのですね」
「そうなのかな。ティベルダがずっと触れてくれるのは安心するから、全然気にならないんだ」
ブーズで行うことについて考えているエールタイン。
それを見てさらに懐くティベルダ。
「エール様、やっぱりストールを巻かない方が素敵です。美人でカッコ良くて」
「ん? やっぱりやめようかな」
「どうしてですかあ? もう剣士になられたし、魔獣も倒していますよ。仲間にしている魔獣もいますけど」
ティベルダの熱烈な願いに答え、胴へのストール巻きをやめたエールタイン。
女性であることを隠さないことにした。
「うーん、宣言はしていたね。剣士になったら女であることを隠さないって。正直なところ、今ではどうでもよくなっていたんだ。剣士になったからなのかな。そういう時期が来たというかさ」
ティベルダはヨハナに尋ねる。
「ヨハナさんはどうですか? 一目で女性と分かるようになったエール様は」
「歳からしても、そろそろ隠す必要は無いでしょう。それにこれからは指揮を執るのだし、エール様がどのような方なのかをはっきりさせる必要があると思うわ」
ヨハナはティベルダの求めたであろう軽い意見とは違い、真面目に答えた。
「ヨハナさん、それも大事ですけどそうではなくて、ほら、エール様ってこの方が綺麗で素敵でしょ?」
「そういうことね。エール様が美少女なのは十分過ぎるほど知っていますから。いまさら言うまでもないもの」
エールタインは突然ヨハナに振り返る。
「美少女って……二人してなんなのさ。ボクはそういうの気にしていないから。嬉しいけど恥ずかしいこと言わないでくれる?」
「あは、エール様嬉しいんじゃないですかあ。美少女は美少女らしく美少女でいましょうね!」
エールタインは纏わりついているティベルダの頭を抱え、こめかみを拳でグリグリと擦った。
「こーら。最近はすぐ調子に乗りますねえ。そういう子はこうしちゃうぞ」
「痛いです! ほんとに! 痛い!」
ヨハナはティベルダを見ながら言う。
「ティベルダがここまで明るくなるなんてね。最初からエール様に気を許せたからでしょうけれど、不思議な縁ってあるのですね」
「ヨハナとヘルマだって、うちに来るという縁があったんだ。そのおかげでこの家も続いている。ここは奇跡の家なんだよ」
「ほんと。奇跡の家ですね」
ヨハナは優しい笑顔をエールタインに見せてから家事の続きに戻る。
エールタインはその姿を見送ってから、ティベルダへのお仕置きを止めた。
「長いですよお。本当に痛いんですから」
「ティベルダ、ありがとね」
頬を膨らませたティベルダの顔へ自身の顔を近づける。
ゆっくり出来ていなかった二人。
主人から従者へ久しぶりに唇が重ねられた。
「膨れた顔だったので、もう一度お願いします」
「可愛かったからボクは満足。なのでしませーん」
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