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第三章 平和のための戦い
第四十二話 くすぶる気持ち
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Szene-01 カシカルド城、エールタインの客間
「こちらがエールタイン様のお部屋となっております」
客間へ案内されたエールタインは、ティベルダの目を見ても動じない侍女に理由を尋ねた。
「ありがとうございます――あの、驚かないんですね」
「ティベルダ様とヒルデガルド様については、陛下からお聞きしておりましたので」
「そうなんですね。他のお二人は驚いていたようなので」
侍女は客間の扉を開けて中へ入るように片手を室内へと伸ばした。
エールタインは侍女に作られた客間に入る流れに乗り、ティベルダの手を引きながら入室した。
「とても素敵な調度品ですね。落ち着くようで落ち着かないような、お城って不思議」
「陛下がおっっしゃる通り、ここは小さな拠点でしたから改築でようやく城らしくなってきたところでして。客間も無かったのですが、他国や多くの町村から謁見者が訪れるようになりました。必然的に対応を優先せざるを得なくなった末の結果、増改築が進みました」
侍女も入室して扉を閉めると、椅子を並べてエールタインたちに勧める。続けて寝床の状態を確認してエールタインに言った。
「そのままベッドでお休みになられますか?」
「二人きりで話せば大丈夫だと思います。少しだけ時間をいただければなんとか――」
「かしこまりました。ではいつでもお声がけくださいませ」
エールタインは、深くお辞儀をしてから慣れた動きで退室する侍女を見届けた。
Szene-02 スクリアニア公国、城下町エーレヘル
スクリアニア公の居住するヴェルム城の城下町、エーレヘル町では伝令が走り回っていた。
兵士の怠惰な様子を目の当たりにしたスクリアニア公が、兵士の再訓練を行わせるために徴兵を指示したからだ。
「とにかく兵だ、兵を集めろ! 閣下がお怒りだ!」
怪しい空気となっている城の様子が町民に伝わる中、兵士経験者や徴兵時の招集に該当する者たちは、それまでの行動を止めて城へ集まる準備に切り替えた。
「攻めるのか攻め込まれるのかわからないが、怒るようなことってなんだ」
「それこそわからねえが、落ち着かせてくれない国だよまったく」
「こっちは普通に生活するので精一杯だってのに」
城下町であるエーレヘルでは、町民の愚痴があちこちで飛び交っていた。
Szene-03 カシカルド城、エールタインの客間
ティベルダの異変に応じるため、エールタインは少女デュオ二組に用意されたうちの一室に案内された。
侍女が退室した後のティベルダは、目の色をオレンジ色と紫色を交互に光らせたまま椅子に座っている。
エールタインは両手も握り締めている姿を見て、頭を撫でながらティベルダに尋ねた。
「みんなと一緒だけど不安になったのかな。ボクも手を離さないようにしているけど、何かあった?」
「あの、エ、エール様――足りない」
ティベルダは言うが早いか、つないでいるエールタインの手を引っ張って主人にの胸に飛び込んだ。
「おっと、静かだったから急に動くとびっくりするよ」
「エール様はあ、私のなんです。あの王様、ちょっと怖い」
ティベルダは声が部屋の外へ漏れないようにしているのか、感情のせいかは定かでないが、力ない小さな声で言った。
エールタインは頭撫でを再開しながら言う。
「王様に会うのはボクも始めてだから、緊張しているよ。王室に入ってから挨拶のやり方をヘルマに聞いておけばよかったと後悔していたぐらい。でもさ、ダンとヘルマにヨハナはよく知っていて、王様もボクたちに明るく接してくれたから緊張が解けたところなんだよ」
エールタインは抱き着いたまま顔を擦りつけているティベルダを、愛おしそうな表情で撫でている。
「ティベルダが緊張するのは当然さ。だけどせっかくお城に入れたり王様に会ったり出来ているんだから、一緒に楽しもう」
「エール様あ、ふふふ。今からあ、閉じ込めたいんですけどお、いいですよね?」
ティベルダの目色の点滅がほぼ紫色だけになりつつあるのを見て、エールタインは答えた。
「ちょ、ちょっと待って。今はさすがにまずいかなー。普段もできるなら控えて欲しいところなんだけどさ、家なら仕方ないかなあと思うところが無くもないけど、その、ティベルダ? 落ち着いて、ちゃんとボクはそばにいるでしょ? あ、あのさ――」
ティベルダの目色が紫色のみになり、口角を上げながら強引に主人をベッドへ押し倒した。
「あっ! そんなことしなくても――」
ティベルダは寝転がった主人に跨り、にやりとした顔で言う。
「大事なことですよお。私たちがいつまでも一緒にいるために――」
目をくっきり紫色に光らせて顔を主人に近づけてゆくティベルダ。
エールタインは容易にわかるその行動を静かに受け止めようと目を閉じた時、部屋の扉が叩かれた。
「陛下のお話が終わったようです。エールタイン様、お時間が必要でしたら陛下にお伝えしましょうか?」
「い、いえ――戻ります」
ティベルダの表情が曇りつつ、顔を主人へ近づけることは止めなかった。
そのままエールタインの唇に着地する。
「――少しは納得した? 王様が戻られるみたいだからさ、行こう」
ティベルダは力を抜いて、自分の頬をエールタインの頬に擦らせながら耳元まで顔を下ろして言う。
「もっと――と言いたいのですけど、少し落ち着きました。エール様はそばにいるのですね」
「うん、今だってこんなに近いよ。さあ、王様に嫌われないようにお仕事しよう」
「はい」
二人は起き上がってベッドから下り、乱れた服を直す。エールタインはすっかり青色に戻ったティベルダの目を見ると、近寄って頬へ手を当てて言った。
「きれいな目。この青色好きなんだ。ずっと見ていられる」
エールタインはティベルダの前髪を上げると、おでこに軽くキスをした。
「ボクからもしておくね」
エールタインはきょとんとしているティベルダの手を取り、部屋から出た。
ティベルダの手を引いて歩こうと一歩足を出した時、ローデリカとヨハナの二人と目が合う。
「あら、エールタインじゃない。どうしたの?」
「ティベルダが不安定になってしまったので、少し休ませていただいていました」
ローデリカはティベルダをちらりと見てから言う。
「能力がくすぶってしまったのかな。強い能力を持っていると大変だって話を聞いたことあるわ」
「能力についてご存じなのですか?」
「いろんな国を回っていたから、あちこち行ったなりに見たり聞いたりしているもの。これでもレアルプドルフ出身だから、能力絡みの話はよく聞いたの。でもね、そんなに詳しいことはわからないまま。南の方にある町に詳しいことがわかる人がいるらしいけど、私は会えなかった。というよりわかる人のいる町に辿り着けなかったのよ」
廊下で立ったまま話をしているところへ、侍女が声をかけた。
「陛下、立ち話ではお客様の体に障りますので、そろそろ王室の方へ」
「あ、またやっちゃった。話せる相手がいるとつい話しちゃうのよね。ごめんね、嫌いにならないで」
エールタインはティベルダの手を握っていない手を振って否定をする。
「そんな嫌いにだなんてなりません」
「ああ、やっぱりいい子だわ――いっけない、また話し込みそう。ダンに怒られちゃうから戻りましょう」
再度ローデリカを止めようとしていた侍女は、口から出かけた言葉を抑え、王室の扉を開けて四人を入室させた。
「こちらがエールタイン様のお部屋となっております」
客間へ案内されたエールタインは、ティベルダの目を見ても動じない侍女に理由を尋ねた。
「ありがとうございます――あの、驚かないんですね」
「ティベルダ様とヒルデガルド様については、陛下からお聞きしておりましたので」
「そうなんですね。他のお二人は驚いていたようなので」
侍女は客間の扉を開けて中へ入るように片手を室内へと伸ばした。
エールタインは侍女に作られた客間に入る流れに乗り、ティベルダの手を引きながら入室した。
「とても素敵な調度品ですね。落ち着くようで落ち着かないような、お城って不思議」
「陛下がおっっしゃる通り、ここは小さな拠点でしたから改築でようやく城らしくなってきたところでして。客間も無かったのですが、他国や多くの町村から謁見者が訪れるようになりました。必然的に対応を優先せざるを得なくなった末の結果、増改築が進みました」
侍女も入室して扉を閉めると、椅子を並べてエールタインたちに勧める。続けて寝床の状態を確認してエールタインに言った。
「そのままベッドでお休みになられますか?」
「二人きりで話せば大丈夫だと思います。少しだけ時間をいただければなんとか――」
「かしこまりました。ではいつでもお声がけくださいませ」
エールタインは、深くお辞儀をしてから慣れた動きで退室する侍女を見届けた。
Szene-02 スクリアニア公国、城下町エーレヘル
スクリアニア公の居住するヴェルム城の城下町、エーレヘル町では伝令が走り回っていた。
兵士の怠惰な様子を目の当たりにしたスクリアニア公が、兵士の再訓練を行わせるために徴兵を指示したからだ。
「とにかく兵だ、兵を集めろ! 閣下がお怒りだ!」
怪しい空気となっている城の様子が町民に伝わる中、兵士経験者や徴兵時の招集に該当する者たちは、それまでの行動を止めて城へ集まる準備に切り替えた。
「攻めるのか攻め込まれるのかわからないが、怒るようなことってなんだ」
「それこそわからねえが、落ち着かせてくれない国だよまったく」
「こっちは普通に生活するので精一杯だってのに」
城下町であるエーレヘルでは、町民の愚痴があちこちで飛び交っていた。
Szene-03 カシカルド城、エールタインの客間
ティベルダの異変に応じるため、エールタインは少女デュオ二組に用意されたうちの一室に案内された。
侍女が退室した後のティベルダは、目の色をオレンジ色と紫色を交互に光らせたまま椅子に座っている。
エールタインは両手も握り締めている姿を見て、頭を撫でながらティベルダに尋ねた。
「みんなと一緒だけど不安になったのかな。ボクも手を離さないようにしているけど、何かあった?」
「あの、エ、エール様――足りない」
ティベルダは言うが早いか、つないでいるエールタインの手を引っ張って主人にの胸に飛び込んだ。
「おっと、静かだったから急に動くとびっくりするよ」
「エール様はあ、私のなんです。あの王様、ちょっと怖い」
ティベルダは声が部屋の外へ漏れないようにしているのか、感情のせいかは定かでないが、力ない小さな声で言った。
エールタインは頭撫でを再開しながら言う。
「王様に会うのはボクも始めてだから、緊張しているよ。王室に入ってから挨拶のやり方をヘルマに聞いておけばよかったと後悔していたぐらい。でもさ、ダンとヘルマにヨハナはよく知っていて、王様もボクたちに明るく接してくれたから緊張が解けたところなんだよ」
エールタインは抱き着いたまま顔を擦りつけているティベルダを、愛おしそうな表情で撫でている。
「ティベルダが緊張するのは当然さ。だけどせっかくお城に入れたり王様に会ったり出来ているんだから、一緒に楽しもう」
「エール様あ、ふふふ。今からあ、閉じ込めたいんですけどお、いいですよね?」
ティベルダの目色の点滅がほぼ紫色だけになりつつあるのを見て、エールタインは答えた。
「ちょ、ちょっと待って。今はさすがにまずいかなー。普段もできるなら控えて欲しいところなんだけどさ、家なら仕方ないかなあと思うところが無くもないけど、その、ティベルダ? 落ち着いて、ちゃんとボクはそばにいるでしょ? あ、あのさ――」
ティベルダの目色が紫色のみになり、口角を上げながら強引に主人をベッドへ押し倒した。
「あっ! そんなことしなくても――」
ティベルダは寝転がった主人に跨り、にやりとした顔で言う。
「大事なことですよお。私たちがいつまでも一緒にいるために――」
目をくっきり紫色に光らせて顔を主人に近づけてゆくティベルダ。
エールタインは容易にわかるその行動を静かに受け止めようと目を閉じた時、部屋の扉が叩かれた。
「陛下のお話が終わったようです。エールタイン様、お時間が必要でしたら陛下にお伝えしましょうか?」
「い、いえ――戻ります」
ティベルダの表情が曇りつつ、顔を主人へ近づけることは止めなかった。
そのままエールタインの唇に着地する。
「――少しは納得した? 王様が戻られるみたいだからさ、行こう」
ティベルダは力を抜いて、自分の頬をエールタインの頬に擦らせながら耳元まで顔を下ろして言う。
「もっと――と言いたいのですけど、少し落ち着きました。エール様はそばにいるのですね」
「うん、今だってこんなに近いよ。さあ、王様に嫌われないようにお仕事しよう」
「はい」
二人は起き上がってベッドから下り、乱れた服を直す。エールタインはすっかり青色に戻ったティベルダの目を見ると、近寄って頬へ手を当てて言った。
「きれいな目。この青色好きなんだ。ずっと見ていられる」
エールタインはティベルダの前髪を上げると、おでこに軽くキスをした。
「ボクからもしておくね」
エールタインはきょとんとしているティベルダの手を取り、部屋から出た。
ティベルダの手を引いて歩こうと一歩足を出した時、ローデリカとヨハナの二人と目が合う。
「あら、エールタインじゃない。どうしたの?」
「ティベルダが不安定になってしまったので、少し休ませていただいていました」
ローデリカはティベルダをちらりと見てから言う。
「能力がくすぶってしまったのかな。強い能力を持っていると大変だって話を聞いたことあるわ」
「能力についてご存じなのですか?」
「いろんな国を回っていたから、あちこち行ったなりに見たり聞いたりしているもの。これでもレアルプドルフ出身だから、能力絡みの話はよく聞いたの。でもね、そんなに詳しいことはわからないまま。南の方にある町に詳しいことがわかる人がいるらしいけど、私は会えなかった。というよりわかる人のいる町に辿り着けなかったのよ」
廊下で立ったまま話をしているところへ、侍女が声をかけた。
「陛下、立ち話ではお客様の体に障りますので、そろそろ王室の方へ」
「あ、またやっちゃった。話せる相手がいるとつい話しちゃうのよね。ごめんね、嫌いにならないで」
エールタインはティベルダの手を握っていない手を振って否定をする。
「そんな嫌いにだなんてなりません」
「ああ、やっぱりいい子だわ――いっけない、また話し込みそう。ダンに怒られちゃうから戻りましょう」
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