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好きならそんな事しない
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「理解は出来ないけど、話は分かったわ…それで、執着させるようにしてたっていうのは?」
「そ、それは…」
「もう何も隠す必要なんてないでしょ…」
「リルが冷たく当たるから俺が…シェリーに優しくして…」
「それで…惑わしてたってこと?辛く当たられても次には優しくされるから、それで私を繋ぎとめてたの!?」
「ごめん…」
どんなに良い様に使われていても、優先してくれるのは私。それだけが私の心の拠り所だったのに。それすら、嘘だったなんて…。
執着という橋が完全に崩壊した音が聞こえる。
「じゃあ、いつも額にキスしてくれたのは?抱きしめてくれていたのは?」
「俺だ…俺なんだよ!リルだって言われても良かった…それでも、俺がお前の傍に居られればそれで良かったんだ!このまま、俺はリルとしてシェリーと結婚するつもりだったんだ…」
触られているのも気持ち悪い。リムの手を振り払い、立ち上がろうとするが…リムに肩を掴まれ、無理矢理もう一度座らせられる。
「…自分を偽って?」
「あぁ!分かってくれるよな?リルと違って俺は他の女なんか見てない、触っていない!ずっとお前だけ、ずっとシェリーだけを見て来たんだ!偽っていたのはすまない!だけど、俺の事好きだよな?いつも愛してるって言ってくれてたよな?」
「じゃあ、なんでそれを私に言わなかったの?リムだって言ったら私が軽蔑するって分かってたから言わなかったんじゃないの?」
「ずっと言いたかったよ!だから、リルと婚約破棄してくれたらって何度も思った。本当は俺なのにって!」
「今さっきそのまま結婚するつもりだったと言ったじゃない」
「シェリーがそんなにリムに執着するとは思わなかったんだ…俺だって言ったらすべて崩れそうで…」
「そうやって仕向けたのは貴方じゃない!ずっと貴方は私に愛してるっていいながら私に嘘をついて、唾を吐きかけていたのよ!」
「そんなっ…違う、違う…」
「何もかも今更よ…リムだろうがリルだろうが…もう私は結婚しないわ。さようなら…」
「シェリー!シェリー!」
「リムもう止めよう…僕もそんな提案を最初から受けなきゃ良かったんだ。当主教育もきつくて、学園でも課題も出されるし、騎士団にも行かないといけない、君とのお茶会にも行かないといけない…そんな日々に飽き飽きして、何もかもシェリーのせいにして逃げてたんだ。僕もちゃんと報いを受けるよ…借りたお金も何年かかってもちゃんと返すよ。それにシェリーの友人に手を出して本当にごめん。突っかかってくる彼女を脅しても何度も来るものだから面白くて…落とせたら楽しそうだなって思ってしまったんだ」
「最低ね…」
「本当にそうだね…久々に君の素顔を見たけど、本当に綺麗になったね…何もかも逃げ出さずに君だけを愛していればよかった」
「……」
「最後にこんな事言ってごめん。リム、もう諦めよう。シェリーをもう解放してあげよう?」
「いやだ、シェリー!なぁ、シェリー!俺はなにも悪くない!なんで…なんで…」
リムを羽交い絞めにしたリルがもう行ってと苦々しく笑った。あんなに恋焦がれた笑みなのに今はこんなにも何も感じない。けれど、ひとつ確実に分かった事と言えば…やはり私はリルが好きだった。愛してると言われるのもキスをされるのもリルだから嬉しかった。同じ顔だとしても、リルが良かった。リルが私の全てだった。
最後にあんなこと言うなんて卑怯よ。
「そ、それは…」
「もう何も隠す必要なんてないでしょ…」
「リルが冷たく当たるから俺が…シェリーに優しくして…」
「それで…惑わしてたってこと?辛く当たられても次には優しくされるから、それで私を繋ぎとめてたの!?」
「ごめん…」
どんなに良い様に使われていても、優先してくれるのは私。それだけが私の心の拠り所だったのに。それすら、嘘だったなんて…。
執着という橋が完全に崩壊した音が聞こえる。
「じゃあ、いつも額にキスしてくれたのは?抱きしめてくれていたのは?」
「俺だ…俺なんだよ!リルだって言われても良かった…それでも、俺がお前の傍に居られればそれで良かったんだ!このまま、俺はリルとしてシェリーと結婚するつもりだったんだ…」
触られているのも気持ち悪い。リムの手を振り払い、立ち上がろうとするが…リムに肩を掴まれ、無理矢理もう一度座らせられる。
「…自分を偽って?」
「あぁ!分かってくれるよな?リルと違って俺は他の女なんか見てない、触っていない!ずっとお前だけ、ずっとシェリーだけを見て来たんだ!偽っていたのはすまない!だけど、俺の事好きだよな?いつも愛してるって言ってくれてたよな?」
「じゃあ、なんでそれを私に言わなかったの?リムだって言ったら私が軽蔑するって分かってたから言わなかったんじゃないの?」
「ずっと言いたかったよ!だから、リルと婚約破棄してくれたらって何度も思った。本当は俺なのにって!」
「今さっきそのまま結婚するつもりだったと言ったじゃない」
「シェリーがそんなにリムに執着するとは思わなかったんだ…俺だって言ったらすべて崩れそうで…」
「そうやって仕向けたのは貴方じゃない!ずっと貴方は私に愛してるっていいながら私に嘘をついて、唾を吐きかけていたのよ!」
「そんなっ…違う、違う…」
「何もかも今更よ…リムだろうがリルだろうが…もう私は結婚しないわ。さようなら…」
「シェリー!シェリー!」
「リムもう止めよう…僕もそんな提案を最初から受けなきゃ良かったんだ。当主教育もきつくて、学園でも課題も出されるし、騎士団にも行かないといけない、君とのお茶会にも行かないといけない…そんな日々に飽き飽きして、何もかもシェリーのせいにして逃げてたんだ。僕もちゃんと報いを受けるよ…借りたお金も何年かかってもちゃんと返すよ。それにシェリーの友人に手を出して本当にごめん。突っかかってくる彼女を脅しても何度も来るものだから面白くて…落とせたら楽しそうだなって思ってしまったんだ」
「最低ね…」
「本当にそうだね…久々に君の素顔を見たけど、本当に綺麗になったね…何もかも逃げ出さずに君だけを愛していればよかった」
「……」
「最後にこんな事言ってごめん。リム、もう諦めよう。シェリーをもう解放してあげよう?」
「いやだ、シェリー!なぁ、シェリー!俺はなにも悪くない!なんで…なんで…」
リムを羽交い絞めにしたリルがもう行ってと苦々しく笑った。あんなに恋焦がれた笑みなのに今はこんなにも何も感じない。けれど、ひとつ確実に分かった事と言えば…やはり私はリルが好きだった。愛してると言われるのもキスをされるのもリルだから嬉しかった。同じ顔だとしても、リルが良かった。リルが私の全てだった。
最後にあんなこと言うなんて卑怯よ。
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