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第2話 正解のハンバーグ
しおりを挟む「あ、これみて!可愛いよぉクマさんがいる!」
「うん可愛い、可愛い」
「なにその反応、ウザいんだけど」
そう言ってハルは手に取ったマグカップを元の場所へと戻した。
いやさ、反応鈍かった俺も悪いけどさ、ウザいとかはやめよ?
好きな子にそう言われると傷つくからね。
「まぁいいや、ねー今日さなに食べる?」
「餃子とか?」
「は?記念日に餃子とか信じらんない、もっと他のにしてよ!」
おいおいハルさん、さっきからワガママがすごいですよ?
そんなワガママ続けられると職場での貴方は本当に貴方なのか疑っちゃうよ。
しかし餃子は嫌か……そうだパスタにしよう。
女の子はパスタが皆んな大好きだし、うんこれが正解だな。
「ならパスタとか?」
「いやいや、夕飯にパスタはありきたりというか、その今日は気分じゃないんだよね」
「……ほう」
気分じゃない……うーん、困ったな。
正解と思われた正解が実のところ正解ではない、これは仕事でよくある問題だが恋愛においてもそのような事態に直面するとは。
ここはハルさんの彼氏歴約一年の俺の腕の見せどころだな。
「よしわかった、ハンバーグにしよう!」
「ハンバーグか、悪くないね行こっか!」
俺がハンバーグと言うとハルさんはキュッと腕に抱きついてきた。
よっしゃ正解キター!
ハルさんは嬉しいと腕に抱きついてくる癖がある。
そうして俺たちはハンバーグ屋さんへと向かった。
「はぁ、疲れたねー」
夕飯を終えて家に着くとハルさんはため息混じりにそう言った。
「今日は仕事頑張ってたもんね」
「え、そうかな?ありがと」
素直に頑張りをほめるとハルさんは少し照れくさそうにそう言った。
「蓮もありがとね、いつもこんな私の相手をしてくれて」
「え、急にどうしたの?」
「感謝してるの!その、今日は1周年だし」
ハルさんは自分の髪をクルクルと巻きながら恥ずかしそうにそう言った。
去年のこの日、俺はハルさんから告白された。
はじめは美人な上司からのいきなりな告白に戸惑って、おどおどしたけど気づけば一年が経ち、色々慣れてきた。
職場ではテキパキ動く彼女も家では意外と怠け者だし、料理もあまり得意じゃなくて基本的にコンビニ飯。
そんなギャップも可愛く見えるんだから俺もハルさんのこと相当好きなんだなー。
「そだね、ハルさんもありがとね、これからもよろしくね」
「え、あ、うん、私もよろしく……ていうか汗かいたからお風呂入ってくるね!」
ハルさんはそう言って顔を隠しながらお風呂場へと駆けて行った。
まったく走ると危ないぞ。
『ガコンッ』
「痛っ」
音から察するにハルさんはどうやら壁に足をぶつけたようだった。
うんうん言わんこっちゃないねこれは。
さてさて絆創膏でも探しますか。
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