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66話 そうしてオルクスは宝剣を手に入れる
「そう、それで作った剣こそがレーバテインだ」
「おお!ついに出てきたぞ!興奮するなオルクス様!」
そう言ってミリオンは興奮のあまりその場でぴょんぴょん跳ねた。
まったくミリオンは子供だなぁ。
「ご主人、そんな目をキラキラさせなくても、ただの昔話でしょ」
「おいアロウ!お前なんてことを言うんだ、オルクス様に失礼だぞ!それにこの話は面白いぞ」
アロウの失礼極まりない言動にミリオンが怒った。
まったくそうだぞアロウ、ミリオンの言う通りだ、何がただの昔話だ!王様のミストレイのいい話じゃないか、あとそんなに俺目を輝かせてるのか……自分じゃ気付けないなそれは。
「えっと、話の続きをはじめるね」
「おう頼む!」
まったくアロウのせいでミストレイが少し申し訳なさそうにしてるぞ。
帰ったらアロウには昔話として、ゲルマン先生の女遊びに付き合わせてやる。
「ありがとうオルクス、それでは続きね、そうして私はレーバテインをサルナーンの息子レバンテに作ってあげたんだ、作るのに15年ほどかかってしまってね、完成した頃にはサルナーンは死んでしまっていたんだ」
「お、おう」
15年も作ってたのか、もうそれ俺の人生だな。
「それでも私はできた剣を届けに宮廷へと行ったんだけど、その道中で立ち寄った村々全てが貧困化していたんだ、理由を聞いたら新しい王様になってから上納金というのができたらしくて、それまで無償で貸していた土地から、毎月お金を取るようになっていたんだ」
「ま、マジかよ……」
ひでぇ王様だな。
「そんな話を聞いて、私は今の王様にこの剣をあげてしまったら怖いことに使うのではないかと不安になってね、それで急遽偽物を作ってそれを渡したってわけ、まぁでも人にとってレベル40の剣は普通に強剣の部類に入るらしくてね、偽物でも凄く喜んでくれたよ、少し複雑だったけど」
「なるほどなぁ、15年かけて剣を作ったはいいけど、あげる予定の人がどうしようもない奴だったからあげなかったって事か」
「凄いざっくりしてるけど、要はそう言うことかな、だからかな君が嬉しそうにレーバテインを使ってくれると、私も嬉しいんだ、だからねオルクス、その剣を受け取ってくれ」
そう話すミストレイの目はとても真っ直ぐだった。
そうだよな、15年もかけて作ったのに使ってもらえなかったんだもんな、そんなの作り手として悲しいよな。
よし、俺がその分も沢山使おう。
「おう、大事に使うよ」
「まぁ、無料であげるわけではないから、きっちり働いてもらうよ」
そう言ってミストレイは微笑んだ。
あっははは、そうですよね無料ではないですよねぇ。
この流れならいけるかと思ったが、やっぱり次期魔王と戦う感じか……まぁ頑張りますか。
てかファルコも心配だが、次期魔王とやり合うなら戦力が欲しいな。
一度拠点に戻って、戦力を整えよう。
あと魔王のことを何も知らないから情報も集めないといけないし……やる事が多いな。
とりあえずテンとムーファを探すとしよう。
「おいアロウ!」
「はっ!ご主人!」
「お前は先にデリアリに戻って、次期魔王とやり合うかもとマリギュラや千手に伝えてくれ」
「はい!かしこまりました!」
そう言ってアロウはデリアリへと走って行った。
あいつめっちゃ元気よく行ったけど道とか大丈夫かな……。
まぁそれはそれとして。
「ミストレイ、あんたはどうする?ついて来てもいいし、どうせ俺はまた戦力を整えたらここへ戻るつもりだからその時合流でもいいよ」
「うーん、私もついていくよ、君といると面白そうだし」
「おう!わかった」
さぁて、お次はムーファとテンを探さないとな。
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