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10話 赤毛のティアナ
人身売買かぁ、今もまだ裏とかでは結構やってる人多いんだろうな。
人身売買はこのベルグール王国では立派な犯罪である。
犯した者はたとえ貴族であれど刑を受けることになる。
「ていうか、なんだろ悪い予感というか思い当たる事があるんだよな……」
タマキさんの事がどうも気がかりだ。
とある貴族の元に今日到着しそして今晩人身売買の取引って、できすぎてるよな。
ま、とりあえずガルムつけてるし大丈夫だろうとは思うけど。
つかまだタマキさんと今晩の取引がイコールってわけじゃないんだから、まずは情報収集からだな。
そう思い俺は第二区画にある第二広場に来た。
「おばさん、ちょっといいかな?」
「へいらっしゃい……ってあらやだ竜殺しの英雄さんじゃない」
「やめてよおばさん」
この方はラギメットさんといい第二広場で八百屋をやっている。
このおばさんと俺は小さい頃から付き合いがあり、この人も俺が本当は弱い事などを知っている。
「なんだい久しぶりだねぇ、もしかしてギルドの仕事が嫌になって逃げてきたのかい?」
「いや逃げてはないよ、ま、まぁ逃げたいくはあるね」
いや待てよ今回はクエスト放棄してるから逃げてるな俺。
ま、そんなことはどうでもいいとして、おばさんにはこの第二区画の貴族であるエイドリアンの事について訊いてみたくてここへ来た。
タマキさん関連の事を調べたいのもあるが、単純におばさんなら色んな情報を持ってると思うのでそこに期待している。
「おばさんさぁ、人身売買とかってここら辺で聞いたりする?」
「なんだい物騒だね、それも仕事かい?」
おばさんは薄ら笑いを浮かべそう訊き返してきた。
なにか知ってそうな感じがするな
もうちょっと訊いてみるか。
「ま、そんなところかな、それでねおばさん人身売買の事なんだけどーー」
「ど、ドロボー」
「あいつだ、赤毛のティアナだ!」
「あらやだ赤毛が出たね」
俺がおばさんに訊こうとしたタイミングでどうやら強盗があったらしく。
いかにも金を持ってそうな男が倒れていた。
そしてそこから走って立ち去る女の子の姿があった。
「おばさんあの赤毛って?」
「あーあいつはここら辺を荒らしてるスラムのガキだよ、すばしっこい動きでなかなか捕まえられなくてね」
「へぇ」
スラムか、相当お金に困ってるんだろうな。
でも逃げる姿を少ししか見てないけどあれは確かに速いな、あれじゃそうそう捕まる事はないのかも。
「そうだオルケン!あんたあの子を捕まえといでよ」
「え、俺?」
「そうさね、そしたらエイドリアンについての情報教えるからさ」
め、めんどくせぇ。
でもエイドリアンの情報が貰えるならやる価値アリか。
まぁ、あの子程度なら捕まえるのに1分もかからないだろうし。
「わかったよ、それより約束だからね」
「はいよ、オルケン頼んだよ!」
まったく情報収集ってのも楽じゃないな。
まぁこれでわかったのはおばさんは何か知ってるって事だ。
つまりエイドリアンにはやっぱり裏がある。
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