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15話 ティアナの協力
しおりを挟む「エイドリアン……」
認知制御により動けなくさせたはずだがエイドリアンに逃げられてしまった。
ま、今どこにいるかまではわからないけど、何故ここから消えたのかその理由だけは見当がついている。
アビリティー分身、消費魔力400で効果は使用者の複製の作成。
つまりエイドリアンは始めからここへは来ておらず、あらかじめ作っておいた分身が先程までここにいたのだ。
奴の持つ渇望石を解析しようとした時、たまたまエイドリアンも解析でき分身である事を知った。
「だがまさかこんな風に突然消えたりできるとはな、捕らえて本体の居場所を聞き出したかったんだが……」
ん?エイドリアンがいたところに何かあるな。
あれはもしかて……。
「……やっぱり渇望石か」
これが渇望石か、おそらくだけどこの石かなり希少価値高いよな。
それに物凄く強力だ、そんなものこんなところに置いとけないしとりあえず預かっておこう。
「ねーねー、ティアナを連れてくの?」
俺が渇望石を回収するとティアナの妹がそう訊ねてきた。
「あ、ああ悪いけどティアナの身柄は預からせてもらうよ」
「え、なんで?」
「なんでって、ティアナは良くない事をしたんだ、だから罰を受けなきゃいけないんだよ」
「そんなの可哀想だよ、やめてよお兄ちゃん」
参ったな、子供は苦手なんだよなぁ。
こんなところで時間食ってる場合じゃないし、ここは悪いがこの子を無視してでもティアナを回収……ってティアナどこいった⁉︎
エイドリアンだけでなく、ティアナも消えてしまった。
確かティアナは分身とかじゃなかったよな……。
「ねぇ、その石返してくんない」
「え?あ、ティアナ!」
声のする方へ振り向くとそこには正気に戻ったティアナがいた。
「ねぇ早く返してよ」
「な、さっきまで気絶してたはずじゃ……」
「気絶したらすぐに目覚められるように専用のアビリティをあらかじめかけてんのよ、舐めんな素人」
そ、そんなアビリティがあるのか。
しかし困ったなギフトスキルー認知制御は一日一回、それも10分間しか使えないからもう使えないし、でもあれがないとこの子のギフトスキル防げないんだよな……。
よしここは一つ取り引きをしてみよう。
「わかったティアナこの石を返そう、ただ条件がある」
「条件?」
「ああ、エイドリアンの捕獲に協力する事だ」
正直、今ティアナに暴れられてアレを使われると非常に困る。
故にここは、一度協力してエイドリアンを捕らえてからから、改めてティアナを捕まえた方が動き的にはあってる気がする。
「なにそれ、そんなのあんた一人で余裕でしょそれを協力しろだなんて、明らかに怪しいんだけど」
まったくもって勘が良いな、さすがは元王直下の兵士さんだ。
ティアナの言った通り、エイドリアンを捕獲する事は認知制御が無くても容易にできる。
しかし問題なのはティアナ、君自身なんだよ。
認知制御がもう使えない以上、君の持つそのギフトスキルが現状ほかの何よりも怖い。
だからこそティアナを近くに置き、渇望石を交渉材料にして自由に動けなくさせておく必要がある。
一番ヤバいのはここでティアナを自由にしてエイドリアンの味方をされる事だし。
「ああその通りだ君からすれば俺を怪しむのは当たり前だ、でもな俺も大切な友人がエイドリアンに捕まってて必死なんだ、ここは一つ人助けだと思って頼む」
正直、これでも厳しいよな。
タマキが捕まってるから嘘ではないけど、そんなのティアナが協力する理由にはならないよなぁ。
「あんたもあいつに大事な人が捕まってるんだ」
「え、ま、まぁな」
「ふーん、あいつ本当に最低な奴だよな、私も昔妹のアンを人質に取られてあいつの言いなりになってたから気持ちわかるよ」
な、なんだ思いの外いけそうだぞ。
「いいよ協力してあげる、でも勘違いしないで仲間になるわけじゃなくてあくまでもその石の回収が私の目的だから」
「お、おう」
やったー、なんかよくわからんが協力してくれる事になったぞ。
しかしティアナとエイドリアンの関係は相当根が深そうだな……。
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