1 / 102
第1章「始まり」
第1話 失われた姫の尊厳
あなたは、本当に危険な存在を見たことがありますか?
私はあるのです。世界最強にして混沌と破壊と淫蕩をもたらすこの世で最も高貴な魔王を・・・・・・私は見たことがあるのです。
私の世界が3度目の崩壊を迎えようとしている頃、その魔王は現れたのです。
順をおってお話いたしましょう。
私の名は、ラーマ・シュー。多くの覇者が覇権を争う群雄割拠のこの世界。数多く存在する魔王の一人 ルーカ・シューの一人娘にして父上の王国の軍勢を預かる将軍。この国で最も臣民に慕われる姫巫女の騎士でございます。
私は父上が人間の娘との間に作った子供だというのに、庶子ではなく正当な姫として父上から溺愛され、臣民からも深く尊敬されていたので幼いころから何不自由なく育てられました。
さて、そんな幸せな私の人生にも陰りが訪れます。
事の始まりは隣国の魔王ジャック・ダー・クーが突如、同盟を破棄して襲い掛かってきたことでした。その時、国境近くの山へ鷹狩に出ていた父上は少数の手勢でジャック・ダー・クーの軍勢と遭遇いたしました。父上は家臣たちを守りながら無事に城まで逃げ延びたのでございますが、多勢に無勢。戦力差はいかんともしがたく魔王ジャック・ダー・クーの魔剣によって深手を負ってしまわれたのです。父上はそんな重傷の身でありながら、ベッドの上からでも指揮を執り敵に囲まれた我が城を護りぬいておられました。
そんな国と父上の窮地でありながら、人間と魔王のハーフである私は大した魔力もなく、戦闘力もない。兵術の知識と巫女騎士のスキル死霊術だけが取り柄のお飾り姫騎士。
ええ・・・。わかっておりました。私は偉大な魔王の娘として将軍職を預かる身ですが、ひ弱な乙女でしかありません。英才教育として幼いころから軍事教育その他の高等教育を受けてきたとはいえ、精々が600年ほどしか生きていない私が知りえた兵術など海千山千の群雄割拠の戦乱の世を生き抜いてきた魔王ジャック・ダー・クーの足元にも及びません。兵士たちは私を慕ってくれますが、それも父上の御威光あっての事。私が本当に期待されていたのは政略結婚としての駒であるという事を私は重々承知しておりました。
だから、私はこの窮地にあっても自分にできることなど大してないことを自覚していたので、ただ父上の言われるがままに部下たちに父上の出した指令を伝えるのです。
しかし、籠城戦が始まって4日目の事、遂に第一の門が破られ敵が城内に入って参りました。伝令からその知らせを受け取った父上は観念したかのように深いため息をついた後、
「あの者にすがるしかあるまい・・・。」
と、仰られました。
父上のお言葉の意味が解らなかった私が
「お父様。この期に及んでどの君をお頼りになられるのでしょうか? いえ、有力な助っ人がおられたとしても、この四方八方にめぐらされた槍衾。救援の知らせを出すのも今や至難の業でございますわ。」
と、父上に尋ね返すと、父上はご自身が大切にしまっておられた宝石箱を家臣に持ってこさせて、その箱を開けました。そして宝石箱の中から古くて厳めしい、おどろおどろしい姿かたちをした鍵を取り出しになられたのです。それはまるで蛇の頭部のような形をしておりました。
そして、父上が私にそのカギをお渡しになられますと、とても緊張した面持ちで仰いました。
「よいか、ラーマちゃん。
この城の地下には古き異界の大神によって入封された世界最強の魔王が眠っている。
これは、その魔王の封禁を解く鍵。
かつて余が若かりし頃、偶然にこの封禁を余は知ったのだ。そして、その封禁された魔王と取り決めをしたのちに、この地に王城を立てた。封禁の間を守るためじゃ。
魔王と交わした取り決めとは余が窮地になった時に初めてその封禁を解く。その後、魔王はこの世界をどうしても良いが、我が家臣、一族郎党のみは命を助けてくれという取り決めじゃ。
ようは、この世界を売る代わりに我が一族だけは助命しておくれという事じゃ。」
お父様の説明を聞いたとき、私は恐ろしくて総毛立ちました。
「お父様。なんてことをなさったのです。
あなたはご自分たちの命乞いのために世界を滅ぼすお約束をなさいましたの?」
責めるような口調で父上を説得しようと試みた私でしたが、父上は鼻で笑われました。
「何を申すかと思えば・・・・・・。よいか、このまま何もしなければ、世界の方が我らを殺すのだ。
その世界の理を壊して生き残ろうとして何の罪がある。
この罪の重さは重々承知じゃが、それ故にこのような窮地の時まで使いたくない手立てじゃった。
だがな、ラーマちゃん。
この群雄割拠の世界。ようは生きるか死ぬかなのじゃ・・・。」
父上はそれだけいうと、あとは私の言い分など聞かずに護衛に命令して私を地下の封禁の間まで連行させました。
異界の魔王の手を借りるなどという恐ろしいことに手をつけたくなかった私は必死に抵抗しようと試みましたが、屈強な衛兵たちは私の抵抗など問題にせずに両脇から腕を掴んで引き摺って行くのです。
「おやめなさいっ!!
お放しなさいっ!! ぶ、無礼ですわよっ!!」
「い、痛いっ!!
引っ張らないでっ!! や、やめなさい、・・・やめてっ!!」
「いやぁ~~~、やめてっ!! お父様っ!!
やめさせてください、お父様ぁ~~っ!!」
父上の命令に従う衛兵たちは私がいくら命令しても私の両腕を離してはくれませんでしたし、私がいくら泣き叫んでも、お父様は衛兵たちをお叱りになられませんでした。
自分がここまで無力なお飾り様だったと思い知らされたことは、今までありませんでした。
いいえ。
それどころか、自分が「お飾り様」だということの意味をこの期に及んでも私は理解していなかったのです。
私が「お飾り様」だという事を本当の意味で思い知らされたのは地下に降りてからの事でした。
衛兵たちは封禁の間につくと、あろうことか私を地面に押し倒すと、私の衣服を剥ぎ取りだしたのです。
「きゃあああ~~っ!!
な、なにをするの? やめて、やめなさいっ!!
いやぁ~~っ!! お、お父様、助けて~っ!!」
突然のことに悲鳴を上げて必死に抵抗する私でしたが、衛兵たちはやめてくれませんでした。
「姫様っ!! 大人しくご観念なさいませっ!!」
「あなたさまは、異界の魔王に捧げられるのですっ!!
異界の魔王は乙女を好まれます。衣類は無用にございますればっ!!・・・ご無礼仕りまする!」
” あなたは異界の魔王に捧げられるのですっ!! ”
その言葉を聞いた私は自分が愚かで無知な存在だとこの時、初めて本当の意味で知ったのです。
そう、人間との間に生まれた混血で無力な私を国の領民たちや家臣たちが敬ってくれたのは、姫に対する敬意ではなく、全てはこの時の為でした。私は政略結婚の駒ですらなく、異界の魔王への供物だったのです。
神への人身御供が大切に扱われるのと同じように私は臣民たちから愛されていたのだと・・・・その時、ハッキリと分かったのです。
神への供物は、その愛が重ければ重いほど意味を持つ。きっと、お父様が私を溺愛してくださったのも、そういう理由だったのだと思い知らされたのです。
バカな私・・・・・。愚かな私・・・・。
考えてみれば、おかしな話です。こんな無力な姫が将軍だなんて・・・・バカみたい・・・・。
考えれば考えるほど悲しくなった私は、衣服を剥ぎ取られることに抵抗する気も失って、ただ、ただ大粒の涙をこぼして泣きじゃくるのみでした。
そんな私にせめてもの慈悲で衛兵たちは私を全裸にすることまではせずに、肌着のみは残してくれました。そして、さらに単衣をアウター代わりとして私に羽織らせてくれました。
「姫様。ご無礼をお許しください。
その肌着と単衣姿は我ら家臣が最後に姫様に手向けることができる忠義の証。
ご安心くださいませ。姫様の貞操と純潔はいまだ守られておりまする・・・・。」
衛兵たちは地面に頭をこすりつけながら涙をこぼして私に非礼を詫びてくれました。その姿を見て一国の姫が成すことは一つ。
彼らを許し、その忠義を讃え、己の使命を全うすることのみです。
それこそが唯一、私に残された姫としての尊厳。
自国の衛兵に衣服を剥ぎ取られるという恥辱を受ける姫に何のプライドがございましょうか?
それでも、それは魔王に捧げられるという最後の時に私が活きる者として縋ることができる最後の希望だったのです。
その歪んだ尊厳に縋って、私は鍵をもって封禁の間を開けて中に入ります。
そこには最初にお話しした通り、最強の魔王が待ち構えているのでした・・・・・。
私はあるのです。世界最強にして混沌と破壊と淫蕩をもたらすこの世で最も高貴な魔王を・・・・・・私は見たことがあるのです。
私の世界が3度目の崩壊を迎えようとしている頃、その魔王は現れたのです。
順をおってお話いたしましょう。
私の名は、ラーマ・シュー。多くの覇者が覇権を争う群雄割拠のこの世界。数多く存在する魔王の一人 ルーカ・シューの一人娘にして父上の王国の軍勢を預かる将軍。この国で最も臣民に慕われる姫巫女の騎士でございます。
私は父上が人間の娘との間に作った子供だというのに、庶子ではなく正当な姫として父上から溺愛され、臣民からも深く尊敬されていたので幼いころから何不自由なく育てられました。
さて、そんな幸せな私の人生にも陰りが訪れます。
事の始まりは隣国の魔王ジャック・ダー・クーが突如、同盟を破棄して襲い掛かってきたことでした。その時、国境近くの山へ鷹狩に出ていた父上は少数の手勢でジャック・ダー・クーの軍勢と遭遇いたしました。父上は家臣たちを守りながら無事に城まで逃げ延びたのでございますが、多勢に無勢。戦力差はいかんともしがたく魔王ジャック・ダー・クーの魔剣によって深手を負ってしまわれたのです。父上はそんな重傷の身でありながら、ベッドの上からでも指揮を執り敵に囲まれた我が城を護りぬいておられました。
そんな国と父上の窮地でありながら、人間と魔王のハーフである私は大した魔力もなく、戦闘力もない。兵術の知識と巫女騎士のスキル死霊術だけが取り柄のお飾り姫騎士。
ええ・・・。わかっておりました。私は偉大な魔王の娘として将軍職を預かる身ですが、ひ弱な乙女でしかありません。英才教育として幼いころから軍事教育その他の高等教育を受けてきたとはいえ、精々が600年ほどしか生きていない私が知りえた兵術など海千山千の群雄割拠の戦乱の世を生き抜いてきた魔王ジャック・ダー・クーの足元にも及びません。兵士たちは私を慕ってくれますが、それも父上の御威光あっての事。私が本当に期待されていたのは政略結婚としての駒であるという事を私は重々承知しておりました。
だから、私はこの窮地にあっても自分にできることなど大してないことを自覚していたので、ただ父上の言われるがままに部下たちに父上の出した指令を伝えるのです。
しかし、籠城戦が始まって4日目の事、遂に第一の門が破られ敵が城内に入って参りました。伝令からその知らせを受け取った父上は観念したかのように深いため息をついた後、
「あの者にすがるしかあるまい・・・。」
と、仰られました。
父上のお言葉の意味が解らなかった私が
「お父様。この期に及んでどの君をお頼りになられるのでしょうか? いえ、有力な助っ人がおられたとしても、この四方八方にめぐらされた槍衾。救援の知らせを出すのも今や至難の業でございますわ。」
と、父上に尋ね返すと、父上はご自身が大切にしまっておられた宝石箱を家臣に持ってこさせて、その箱を開けました。そして宝石箱の中から古くて厳めしい、おどろおどろしい姿かたちをした鍵を取り出しになられたのです。それはまるで蛇の頭部のような形をしておりました。
そして、父上が私にそのカギをお渡しになられますと、とても緊張した面持ちで仰いました。
「よいか、ラーマちゃん。
この城の地下には古き異界の大神によって入封された世界最強の魔王が眠っている。
これは、その魔王の封禁を解く鍵。
かつて余が若かりし頃、偶然にこの封禁を余は知ったのだ。そして、その封禁された魔王と取り決めをしたのちに、この地に王城を立てた。封禁の間を守るためじゃ。
魔王と交わした取り決めとは余が窮地になった時に初めてその封禁を解く。その後、魔王はこの世界をどうしても良いが、我が家臣、一族郎党のみは命を助けてくれという取り決めじゃ。
ようは、この世界を売る代わりに我が一族だけは助命しておくれという事じゃ。」
お父様の説明を聞いたとき、私は恐ろしくて総毛立ちました。
「お父様。なんてことをなさったのです。
あなたはご自分たちの命乞いのために世界を滅ぼすお約束をなさいましたの?」
責めるような口調で父上を説得しようと試みた私でしたが、父上は鼻で笑われました。
「何を申すかと思えば・・・・・・。よいか、このまま何もしなければ、世界の方が我らを殺すのだ。
その世界の理を壊して生き残ろうとして何の罪がある。
この罪の重さは重々承知じゃが、それ故にこのような窮地の時まで使いたくない手立てじゃった。
だがな、ラーマちゃん。
この群雄割拠の世界。ようは生きるか死ぬかなのじゃ・・・。」
父上はそれだけいうと、あとは私の言い分など聞かずに護衛に命令して私を地下の封禁の間まで連行させました。
異界の魔王の手を借りるなどという恐ろしいことに手をつけたくなかった私は必死に抵抗しようと試みましたが、屈強な衛兵たちは私の抵抗など問題にせずに両脇から腕を掴んで引き摺って行くのです。
「おやめなさいっ!!
お放しなさいっ!! ぶ、無礼ですわよっ!!」
「い、痛いっ!!
引っ張らないでっ!! や、やめなさい、・・・やめてっ!!」
「いやぁ~~~、やめてっ!! お父様っ!!
やめさせてください、お父様ぁ~~っ!!」
父上の命令に従う衛兵たちは私がいくら命令しても私の両腕を離してはくれませんでしたし、私がいくら泣き叫んでも、お父様は衛兵たちをお叱りになられませんでした。
自分がここまで無力なお飾り様だったと思い知らされたことは、今までありませんでした。
いいえ。
それどころか、自分が「お飾り様」だということの意味をこの期に及んでも私は理解していなかったのです。
私が「お飾り様」だという事を本当の意味で思い知らされたのは地下に降りてからの事でした。
衛兵たちは封禁の間につくと、あろうことか私を地面に押し倒すと、私の衣服を剥ぎ取りだしたのです。
「きゃあああ~~っ!!
な、なにをするの? やめて、やめなさいっ!!
いやぁ~~っ!! お、お父様、助けて~っ!!」
突然のことに悲鳴を上げて必死に抵抗する私でしたが、衛兵たちはやめてくれませんでした。
「姫様っ!! 大人しくご観念なさいませっ!!」
「あなたさまは、異界の魔王に捧げられるのですっ!!
異界の魔王は乙女を好まれます。衣類は無用にございますればっ!!・・・ご無礼仕りまする!」
” あなたは異界の魔王に捧げられるのですっ!! ”
その言葉を聞いた私は自分が愚かで無知な存在だとこの時、初めて本当の意味で知ったのです。
そう、人間との間に生まれた混血で無力な私を国の領民たちや家臣たちが敬ってくれたのは、姫に対する敬意ではなく、全てはこの時の為でした。私は政略結婚の駒ですらなく、異界の魔王への供物だったのです。
神への人身御供が大切に扱われるのと同じように私は臣民たちから愛されていたのだと・・・・その時、ハッキリと分かったのです。
神への供物は、その愛が重ければ重いほど意味を持つ。きっと、お父様が私を溺愛してくださったのも、そういう理由だったのだと思い知らされたのです。
バカな私・・・・・。愚かな私・・・・。
考えてみれば、おかしな話です。こんな無力な姫が将軍だなんて・・・・バカみたい・・・・。
考えれば考えるほど悲しくなった私は、衣服を剥ぎ取られることに抵抗する気も失って、ただ、ただ大粒の涙をこぼして泣きじゃくるのみでした。
そんな私にせめてもの慈悲で衛兵たちは私を全裸にすることまではせずに、肌着のみは残してくれました。そして、さらに単衣をアウター代わりとして私に羽織らせてくれました。
「姫様。ご無礼をお許しください。
その肌着と単衣姿は我ら家臣が最後に姫様に手向けることができる忠義の証。
ご安心くださいませ。姫様の貞操と純潔はいまだ守られておりまする・・・・。」
衛兵たちは地面に頭をこすりつけながら涙をこぼして私に非礼を詫びてくれました。その姿を見て一国の姫が成すことは一つ。
彼らを許し、その忠義を讃え、己の使命を全うすることのみです。
それこそが唯一、私に残された姫としての尊厳。
自国の衛兵に衣服を剥ぎ取られるという恥辱を受ける姫に何のプライドがございましょうか?
それでも、それは魔王に捧げられるという最後の時に私が活きる者として縋ることができる最後の希望だったのです。
その歪んだ尊厳に縋って、私は鍵をもって封禁の間を開けて中に入ります。
そこには最初にお話しした通り、最強の魔王が待ち構えているのでした・・・・・。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
『床下に札束を隠す金髪悪女は、毎朝赤いマットの上で黒の下着姿で股を開く』〜ストレッチが、私の金脈〜
まさき
恋愛
毎朝六時。
黒の下着姿で、赤いヨガマットの上に脚を開く。
それが橘麗奈、二十八歳の朝の儀式。
ストレッチが終わったら、絨毯をめくる。
床下収納を開けて、封筒の束を確認する。
まだある。今日も、負けていない。
儚く見える目と、計算された貧しさで男の「守りたい」を引き出し、感情を売らずに金だけを回収してきた。
愛は演技。体は商売道具。金は成果。
ブリーチで傷んだ金髪も、柔らかく整えた体も、全部武器だ。
完璧だったはずの計算が、同じマンションに住む地味な男——青木奏の登場で、狂い始める。
奢らない。
触れない。
欲しがらない。
それでも、去らない。
武器が全部外れる相手に、麗奈は初めて「演じない自分」を見られてしまう。
赤いマットの上で、もう脚を開けなくなる朝が来るまでの話。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。