あばずれローニャ

黒神譚

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第5話

目覚めちゃったら責任取ってよ!! 4

「ロ、ローニャ・・・」

私よりも体格で遥かに勝るはずのナタリアは簡単に私に抱き寄せられた。そして、私の誘惑に抗えないようだった。
私の申し出を受け入れるかのように鍛え上げられた女戦士の筋肉から力が失われた。
無理もないことね。だって、私、可愛いもの。

ナタリアにとって極上の美少女である私は御馳走。
そして、恐らくは初めて好きになった異性のアルバートと関係を持つことも彼女にとっては夢のような事。
ナタリアは私の誘惑に逆らえなかった。
私の申し出を受諾した返答代わりに瞳を閉じて、私の唇に自分の唇を重ねようと近づけてくる。

(え? ちょっと、まって・・・いきなりそういう感じ?
 思ってたのと違う・・・。
 わ、私は、二人でアルバート様を関係を持とうと思っただけなのにっ!!)

迫ってくるナタリアの真剣な顔に私は怯え、チャームも悲鳴を上げる。

(当たり前でしょっ!! ナタリアはガチの百合娘なのよっ!!
 ローニャみたいな美少女に誘われたらこうなるに決まってるでしょっ!!
 ど、どうするのよっ!? わ、私、イケメン以外とキスなんかしたくない~~っ!!)

私の体と同期しているチャームは女同士のキスに怯えていた。それは、実は私もそうなんだけど・・・
(百合の世界もいいかもしれないわよ。)なんて言ってたくせに、実際は男の人じゃないと嫌なのよね。チャームも・・・。
でも、それは私も同じ。
このままナタリアと関係をもって百合に目覚めちゃったら、どうしようっ!?

その時だった。

「・・・待ちたまえ、勝手に盛り上がるんじゃない。」

アルバートは私達のキスを止めるために私たちの顔と顔の間に掌を差し入れて来た。

「アンッ! もう、アルバート様のイケズっ!!」

私は甘えた声で抗議を口にするが、正直、助かった。だって、私もチャームもイケメン以外に興味はない。
この時ばかりはさすがのチャームも(ア、アルバート様っ!! ありがとうございますっ!!)なんて、感謝の言葉を口にしていた。

しかし、止められたナタリアは事態を把握できずに動揺した。

「・・・どういうこと?
 アルバート様とローニャは爛れた関係なのではないのですか?」

その言葉にアルバートは唖然とした。どうやらナタリアは私とアルバートがとても性に対して開放的な性格をしていると思い込んだらしい。

「は?」

当然、アルバートの反応は冷たいものとなり、ナタリアは更に困惑した。
その様子からアルバートはあることを話さないといけないことに気が付いた。

「そう言えば、ナタリアには我々の旅の目的を話していなかったね。」

「え・・・。あ、はい。」

ナタリアはアルバートの態度から空気を察し、真顔に戻って話を聞いた。

「私は少年時代からのライバルであるディエゴとの決着をつけるために行方不明の彼を探している。
 そして、ローニャはディエゴが倒した魔神シトリーの呪いの残滓をその身に浴びた。色欲の魔神シトリーの呪いだ。
 ・・・こう聞けば、ローニャの変貌のわけも理解できるだろう・・・。」
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