あばずれローニャ

黒神譚

文字の大きさ
72 / 150
第5話

目覚めちゃったら責任取ってよ!! 11

(貴女の精神年齢が下がっているのは必然よ。ローニャ、貴女は恋に浮れた女の子なんだから・・・。
 そして、呪いは貴女をより幼くしようとするもの。
 それは私にとっては都合が良いことだけどね・・・。)

(俺が若い方が都合がいい? どうして?)

(だって、ママは若い方が良いものっ!)

(・・・ああ、はい。)

俺の精神年齢は実際に下がっているらしい。しかし、これは冒険者としては致命的だ。ナタリアを見習って俺もしっかりしよう。

(でもね、ローニャ。ナタリアだってアルバート様への恋心から随分と女の子らしい言葉遣いに寄ってると思わない?)

(あ、言われてみれば、そうね。
 でも、ナタリアって百合でしょう? どうしてアルバートにあそこまで惚れてるのかしら?)

(あら? ローニャ、貴女バカね。
 百合だからって絶対に男を好きにならないなんて保証は無いわ。愛に制限があるなんて考える方が不自然なのよ。それこそ恋は盲目って奴で・・・)

そこまで言いかけてから、チャームはしばらく考え込んでから、あることに気が付いてハッとした表情をする。

(チャーム? どうかしたの?)

(うん。ちょっと私も気になってたの。確かにローニャの言う通りアルバート様の女たらし具合は異常よね。
 でも、そうよね・・・。これは尋常じゃない。
 もしかしたらアルバート様は光の勢力の愛欲の神の加護があるのかもしれない。それも私じゃ察知できないほど高位の神の力が・・・)

(ええっ!?)

チャームがその奇跡を察知できないほど高位の神の加護をアルバートが受けているのだとしたら・・・確かにナタリアの気持ちが変化するのも理解できる。
そして・・・俺の気持ちの変化も・・・?

そう考えたら悲しくなった。

(違う・・・。違うもんっ!!
 アルバートへのこの気持ちは俺のものだもんっ!! 神々の意思なんかじゃないわっ!!)

俺は必死で否定する。
その必死具合にチャームは慌てて同意してくれた。

(そ、そうよね。ローニャの気持ちは本物よ!
 きっと私の勘違いよ。ごめんね、変なこと言って!!
 これもすべてアルバート様がカッコよすぎるのが悪いのよ! 女の子なら彼に惚れちゃうのは仕方ないものね!)

(・・・う、うん・・・
 もう変なこと言わないでよね!!)

(はい。ごめんなさい・・・)

チャームは素直に謝ってくれた。

・・・ん?
だが、俺はそこでフトしたことに気が付いた。

(チャーム。貴女、いつからアルバートの事をアルバート様なんて言うようになったのよ?)

(ええっ!?
 ・・・だ、だって!! 縛られた私達をナタリアから守ってくれたアルバート様ってとってもカッコよかったもん・・・)

チャームは顔を真っ赤にしながら必死に言い訳をする。

(そ、そんなのズルいぞ!!
 俺にはアルバートと恋に落ちないように言うくせに~っ!!)

(や、やんっ! 怒らないでっ!!)

慌ててチャームは具現化を解いて姿を消した。
色欲の呪いすらアルバート様は取り込んでしまう。
もしかしたら本当に?
俺は少し不安になってしまうのだった。




感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話