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第7話
危険が一杯、オーク群生地っ!! 2
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俺達は2日の行程を経て、闇の勢力が神殿を築いた場所の近くまでやってきた。
アルバートは山奥の地形をよく確認してから防御に適し、なおかつ逃走ルートが確保しやすい平地と斜面のある場所を基地に設定し、到着してすぐに行動を始めた。
アルバートは先ず、前もって収集しておいた冒険者たちの情報を元に俺達を含む34名を数班にわけてから個別に指令を出した。
「お前達4名で食料は一番背面にテントを建てまとめておけ。
お前達3名は女性用のテントを建ててやれ。
ここに集めた10名で男用テントを準備しろ。
テント組は建て終わったら、周囲に鳴子を仕掛けて回れ。
次に歩哨の7名。互いの声が届く範囲を見張れ。ここは敵地だ。決して気を抜くんじゃないぞ。
前もって指名しておいた斥候の野伏3名は私と一緒に来い。ローニャ、ナタリア、レジーナ。君達も私と来い。」
簡潔で明瞭な指示は寄せ集め集団にも正しく伝わり、各々がアルバートの指示に従って行動した。
そんな彼らが真面目に働く理由の一つが冒険者ギルドでボコボコにされたこと。彼らは階級社会にあって階級よりも強い相手に従う。彼らは俺達に敗れ、その俺達をアッサリ無力化したヒューゴさえ一瞬で倒し、その後に皆の傷を癒したアルバートの事を尊敬と畏怖の目で見ていた。
つまりアルバートは彼らにとって理想の上司。冒険者たちはアルバートに絶対の忠誠を誓っていた。
そしてアルバートに同行して先行偵察をする俺達も当然、アルバートに忠誠を誓っている。
俺達女子3名はアルバートの命令に絶対服従し、彼につき従った。
アルバートは俺達を率いて周囲を警戒しながら闇の勢力が神殿を築いた場所が見える場所まで潜入すると、斥候3名により細かな情報収集を指示する。
「3名とも聞け。私達がこの場で周囲を見張るので敵に見つからないように情報を集めろ。
仮に敵に見つかっても絶対に交戦するな。直ちに私達の所まで逃げてこい。
ローニャの魔法は絶大だ。必ず救い出してやる。わかったな?」
アルバートの命令を神妙な顔で聞いていた斥候は軽く頷くと、すぐに行動を開始し、山の木々の中に消えていった。
彼らはアルバートの事を信頼しきっている。だからこそ、疑問に思ったことを尋ねてみた。
「どうして俺の魔法の話だけをされたんですか?
アルバート様の天使召喚の奇跡の話をしてあげれば斥候はより勇気がついたでしょうに?」
「ローニャ。それはね、彼らが敵に掴まった際に我々の最終兵器を知られないためだよ。」
アルバートは冷静に冷酷に答えた。このシビアさがアルバートの騎士としての顔なのだと俺は感心した。指揮官は時に冷酷でなくてはいけない。最悪の場合に備えて冷酷な手も使い部隊全滅の危機を何としてでも回避する道を取る。
それができるアルバートは優秀と言うこと。
「アルバート様・・・。流石ですわ。」
俺が素直に褒めると、アルバートは珍しく頬を主に染めて照れながら「有難う」と短めに答えるのだった。
アルバートは山奥の地形をよく確認してから防御に適し、なおかつ逃走ルートが確保しやすい平地と斜面のある場所を基地に設定し、到着してすぐに行動を始めた。
アルバートは先ず、前もって収集しておいた冒険者たちの情報を元に俺達を含む34名を数班にわけてから個別に指令を出した。
「お前達4名で食料は一番背面にテントを建てまとめておけ。
お前達3名は女性用のテントを建ててやれ。
ここに集めた10名で男用テントを準備しろ。
テント組は建て終わったら、周囲に鳴子を仕掛けて回れ。
次に歩哨の7名。互いの声が届く範囲を見張れ。ここは敵地だ。決して気を抜くんじゃないぞ。
前もって指名しておいた斥候の野伏3名は私と一緒に来い。ローニャ、ナタリア、レジーナ。君達も私と来い。」
簡潔で明瞭な指示は寄せ集め集団にも正しく伝わり、各々がアルバートの指示に従って行動した。
そんな彼らが真面目に働く理由の一つが冒険者ギルドでボコボコにされたこと。彼らは階級社会にあって階級よりも強い相手に従う。彼らは俺達に敗れ、その俺達をアッサリ無力化したヒューゴさえ一瞬で倒し、その後に皆の傷を癒したアルバートの事を尊敬と畏怖の目で見ていた。
つまりアルバートは彼らにとって理想の上司。冒険者たちはアルバートに絶対の忠誠を誓っていた。
そしてアルバートに同行して先行偵察をする俺達も当然、アルバートに忠誠を誓っている。
俺達女子3名はアルバートの命令に絶対服従し、彼につき従った。
アルバートは俺達を率いて周囲を警戒しながら闇の勢力が神殿を築いた場所が見える場所まで潜入すると、斥候3名により細かな情報収集を指示する。
「3名とも聞け。私達がこの場で周囲を見張るので敵に見つからないように情報を集めろ。
仮に敵に見つかっても絶対に交戦するな。直ちに私達の所まで逃げてこい。
ローニャの魔法は絶大だ。必ず救い出してやる。わかったな?」
アルバートの命令を神妙な顔で聞いていた斥候は軽く頷くと、すぐに行動を開始し、山の木々の中に消えていった。
彼らはアルバートの事を信頼しきっている。だからこそ、疑問に思ったことを尋ねてみた。
「どうして俺の魔法の話だけをされたんですか?
アルバート様の天使召喚の奇跡の話をしてあげれば斥候はより勇気がついたでしょうに?」
「ローニャ。それはね、彼らが敵に掴まった際に我々の最終兵器を知られないためだよ。」
アルバートは冷静に冷酷に答えた。このシビアさがアルバートの騎士としての顔なのだと俺は感心した。指揮官は時に冷酷でなくてはいけない。最悪の場合に備えて冷酷な手も使い部隊全滅の危機を何としてでも回避する道を取る。
それができるアルバートは優秀と言うこと。
「アルバート様・・・。流石ですわ。」
俺が素直に褒めると、アルバートは珍しく頬を主に染めて照れながら「有難う」と短めに答えるのだった。
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