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第7話
危険が一杯、オーク群生地っ!! 11
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私達が陣地に戻った時、敵の襲撃は受けていなかった。
アルバートは状況をヒューゴに確認すると暫く考えてから「陣地を西に移動させる」と決断する。
「敵が我々の陣地を知ってしまった。
数の上では敵の方が有利だ。数にものを言わして回り込まれたりでもしたら厄介だ。
その際に天使を召喚する手もあるが、私はどうにも斥候3名を殺した者の存在が気になる。
・・・いやな予感がする。多少無理をしてでも移動するべきだ。」
アルバートの考えにヒューゴも同意し、私達は防衛用の部隊を最低限残したまま陣地撤退の準備を進める。
「ローニャっ! ゆっくり休んでください。俺達が敵を見逃しませんからっ!」
防衛用の分隊に再編成されたホセとカレブが元気よく私に挨拶してきた。
「うん! 頑張ってね。
でも、張り切らないでね? 皆と同じことをすればいいだけなんだからっ!
決して手柄を上げようと思って勝手な行動をしないでね?
異変を発見したら速やかに先輩たちに報告するのよ? 絶対よ?」
私がそう言って送り出してやると二人はガッツポーズを見せてから指示された監視位置に移動していった。
(あの子達、大丈夫かしら・・・? 無茶しないと良いけど・・・)
(そうね。でもローニャ。今は貴女もそれどころじゃないわ。しっかりと分隊を指揮して陣地の解体作業を進めないと。
解体作業が長引くとそれだけ危険になるわよ。)
(う・・・うん。)
チャームの言う通り。ホセとカレブは心配だけれどもここは早急に陣地を移動させることが重要。私は冒険者たちにテキパキと指示を出して移動準備を進めた。
そうして、その日の未明頃に撤退準備が完了した。心配された敵襲もなく、私達は無事に移動を開始・・・するはずだった。
監視任務から後退任務に移行するために分隊を招集し、点呼をしたときにホセとカレブがいないことに気が付いた。
監視任務に当たっていた全員がホセとカレブが姿を消したことに気が付いていなかったのだ。
「やられたか・・・先走ったか。」
ヒューゴは状況から見て敵に殺されたか、二人が何かを見つけて独自判断で行動してしまったかを予測した。
私はすぐにアルバートに進言する。
「私が二人を探しに行きます。皆は先に後退してください。」
アルバートは私の言葉に頷くとレジーナとレイモンドを含む5人を配下につけてくれた。
レジーナは勿論だがレイモンドは冒険者ギルドの騒動の時にアルバートが太鼓判を押していた弓兵。野伏だ。
「いいか。君達も無理して深追いするなよ?
君達の実力ならそうそう遅れは取らんだろうが、相手は明らかに私達を誘い出そうとしている。
危険を感じたら即諦めてこちらに来るんだ。」
「はい。」
レジーナと私は返事をするとすぐに5人の配下を連れてホセとカレブが配置されていた場所に行き足跡を探した。
すぐにレイモンドが二人の足跡を見つけ、その行動を追う事が出来た。
だが、行きついた先にあったのは残酷な現実だった。
レイモンドは血に濡れ、押しつぶされた草花を指差して言った。
「二人は抜け駆けして動き、ここで殺され、向こうへ引きずられていったようだ。」
アルバートは状況をヒューゴに確認すると暫く考えてから「陣地を西に移動させる」と決断する。
「敵が我々の陣地を知ってしまった。
数の上では敵の方が有利だ。数にものを言わして回り込まれたりでもしたら厄介だ。
その際に天使を召喚する手もあるが、私はどうにも斥候3名を殺した者の存在が気になる。
・・・いやな予感がする。多少無理をしてでも移動するべきだ。」
アルバートの考えにヒューゴも同意し、私達は防衛用の部隊を最低限残したまま陣地撤退の準備を進める。
「ローニャっ! ゆっくり休んでください。俺達が敵を見逃しませんからっ!」
防衛用の分隊に再編成されたホセとカレブが元気よく私に挨拶してきた。
「うん! 頑張ってね。
でも、張り切らないでね? 皆と同じことをすればいいだけなんだからっ!
決して手柄を上げようと思って勝手な行動をしないでね?
異変を発見したら速やかに先輩たちに報告するのよ? 絶対よ?」
私がそう言って送り出してやると二人はガッツポーズを見せてから指示された監視位置に移動していった。
(あの子達、大丈夫かしら・・・? 無茶しないと良いけど・・・)
(そうね。でもローニャ。今は貴女もそれどころじゃないわ。しっかりと分隊を指揮して陣地の解体作業を進めないと。
解体作業が長引くとそれだけ危険になるわよ。)
(う・・・うん。)
チャームの言う通り。ホセとカレブは心配だけれどもここは早急に陣地を移動させることが重要。私は冒険者たちにテキパキと指示を出して移動準備を進めた。
そうして、その日の未明頃に撤退準備が完了した。心配された敵襲もなく、私達は無事に移動を開始・・・するはずだった。
監視任務から後退任務に移行するために分隊を招集し、点呼をしたときにホセとカレブがいないことに気が付いた。
監視任務に当たっていた全員がホセとカレブが姿を消したことに気が付いていなかったのだ。
「やられたか・・・先走ったか。」
ヒューゴは状況から見て敵に殺されたか、二人が何かを見つけて独自判断で行動してしまったかを予測した。
私はすぐにアルバートに進言する。
「私が二人を探しに行きます。皆は先に後退してください。」
アルバートは私の言葉に頷くとレジーナとレイモンドを含む5人を配下につけてくれた。
レジーナは勿論だがレイモンドは冒険者ギルドの騒動の時にアルバートが太鼓判を押していた弓兵。野伏だ。
「いいか。君達も無理して深追いするなよ?
君達の実力ならそうそう遅れは取らんだろうが、相手は明らかに私達を誘い出そうとしている。
危険を感じたら即諦めてこちらに来るんだ。」
「はい。」
レジーナと私は返事をするとすぐに5人の配下を連れてホセとカレブが配置されていた場所に行き足跡を探した。
すぐにレイモンドが二人の足跡を見つけ、その行動を追う事が出来た。
だが、行きついた先にあったのは残酷な現実だった。
レイモンドは血に濡れ、押しつぶされた草花を指差して言った。
「二人は抜け駆けして動き、ここで殺され、向こうへ引きずられていったようだ。」
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