あばずれローニャ

黒神譚

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第8話

闇の戦巫女 2

メリナに促されるまま私は寝かされていた石のテーブルから降りる。

「では、ローニャ様。どうぞこちらへ・・・」
「は・・・はい。」

私の手を取り、沐浴の場へとエスコートしてくれる彼(?)の掌はとても柔らかく、そして温かった。
(・・・闇の勢力からこんなに優しくされるなんて・・・)
彼の優しさに触れて、私の中の闇の勢力に対するイメージが払しょくされそうになった。
だが、それは間違いだった。

私は見た。神殿の脇の部屋へと続く路に入りかけた時、にわかに騒がしくなった背後を振り返ると、オークの群れが私が失禁した小水を我先にと群がって舌で舐めとる姿を。

「い、いやああああっ!!」

全身に怖気が走った。
その異常な光景に怯えて走り去ろうとした。
しかし、ハイエルフの彼がそんな私を抱きとめて制止する。

「お気を確かにっ!!
 あの者共にとってローニャ様は神聖な存在。
 聖母のゆばり・・・は聖水のようなものなのです。」(※ゆばりとは、小水の事)

「でもっっ!! 気持ち悪いわっ!!
 怖いのっ!!」

メリナの優しさに私は無意識のうちに心を許してしまったのか、思わず抱きすがってしまっていた。
そんな私の恐怖を彼は理解してくれたようですぐにやめるように命令してくれた。

「フェリックスっ!! ローニャ様が怯えておられる。
 不潔な真似は直ぐにやめさせよっ!!」

メリナにフェリックスと呼ばれたオークキングは頷くと地鳴りのような恐ろしい咆哮を上げる。
それを聞いたオークたちは一瞬で身動きが止まる。そしてフェリックスが続けてオーク語で何かを言うと全員が蜘蛛の子を散らしたように神殿から逃げていく。

全てのオークが神殿から去ると、オークキングは私の方を向いて頭を下げると「御見苦しいところをお見せいたしました。御不浄の場はキチンと水で洗い流しますので、どうぞご容赦くださいませ。」と言うのだった。

女性を強姦することしか頭にないようなオークがこのような態度を示すなんて・・・こういう状況になってもまるで信じられないような光景だった。
私はまるでキツネに摘ままれたような心持になって、その後は何処をどう歩いたのか、気が付いた時にはメリナに案内されるまま沐浴の場まで案内されていた。

「どうぞ、お召物をお捨てになって体を清め下さいませ。」

「・・・え?」

私はメリナの言葉に目が点になった。
(・・・脱ぐの? この人の前で・・・?)
あまりにも当たり前のように、乙女に男の前で裸になれと言われたのだから当然でしょう?

メリナもそんな私の狼狽えぶりを見て説明が足りなかったことに気が付いたようで、「ああっ・・・」と思い出したかのように声を上げてから、私の手を自分の胸に持って行った。

ぷにっ・・・っと、小ぶりだが男性にはない膨らみがあった。

「え・・・? あなた・・・女性?」

メリナは私の失礼な問いかけに答える前にシュルシュルと衣服を脱いで全裸となって見せた。

「・・・っ!! あ、あなたっ!? 
 どっちなのっ!?」

私が驚いたのも無理はないはずだ。だって、彼の股間にはかなり小さいが男性の物がついていたのだから・・・
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