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第9話
訣別の時 13
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「メリナ殿。ローニャ様を危険にさらすおつもりですか?
あの神官騎士は危険すぎます。神殿などで戦えばローニャ様を御守りし切れません。
一刻の猶予もならぬのならなおのことです。ローニャ様の体力は万全とはいえないまでもある程度は回復なさっておられます。当初の予定通りにより我らの支配が強い場所までご案内するべきです。」
フェリックスは自分にとって上位の存在であると認めたメリナに対して攻めるような物言いをする。
メリナは彼にとって魔神シトリーとの交信を許された預言者という立場にあり強い信頼を抱いていた。しかし、どうやら武人フェリックスにとってはメリナの行動は貴人を守護するときのセオリーに外れていて妥協できないものであったらしい。
そして、その行動は同時にチャームや私に対する強い忠誠心から生まれてきていることは明らかだった。
「フェリックス。私には私の作戦がある。
いいからお前は黙って私に従え。それとも命令不服従の罪でこの場で私に成敗されたいかっ!?」
メリナの目に強い殺気が宿る。その眼は本気だった。メリナは本気で自分の作戦を邪魔するフェリックスを目障りに思っており、殺すつもりでいることは明らかだった。
・・・このままではいけない。とっさに私はフェリックスを止めた。
「ま、まってフェリックス。大丈夫よ。
メリナの指示に従いましょう。
それになにかあったら、あなたが私を守ってくれると信じているわ。」
「・・・ロ、ローニャ様。」
メリナだけでなく魔神シトリーの后である私にまでそう言われたら逆らうわけにもいかず、フェリックスはメリナの手を離した。
「ふんっ! さぁ、行くぞっ!!」
フェリックスが手を離すとメリナは吐き捨てるように言うのだった。よほど反抗されたことが腹立たしかったらしい。
ドスドスと床を踏み鳴らして歩く姿は可憐な彼女には似つかわしくなかった。
「メ、メリナ。フェリックスを怒らないであげてね。」
少し心配になった私がそうお願いすると、メリナは足を止めて振り返ると私の耳元で私にしか聞こえないような小さな声で囁いた。
「随分と上手く手懐けましたね。どうせ裏切る算段でしょうに。
ですが、そううまくは行きませんよ。だってあなた、一つ大事なことを忘れておられますわよ。」
言い終わると同時に私の耳をペロリと舐めて笑う。
「やっ・・・ぁんんっ・・・!!」
その快楽に思わず歓喜の吐息がこぼれた。その声は自分で意図したものではなかった。出そうと思ってもいなかったのに自分で自分の体を制御できなくなっていることに私は気づかされる。
その上、彼女が私の恥じらいの象徴ともいえる肌を隠すための布の結び目を解くことにさえ抵抗できなかった。
シュルシュルと鳴る衣擦れの音を聞きながら私は全裸に近い下着姿にされていく。
「ローニャ様は既に我らが神の手の内。この神殿内では快楽に従順な精神に作り替えられているのですよ。
そううまくいくとは思わないでくださいね。」
「えっ!?」
恐ろしくも衝撃的な事を言われ、私は驚きの声を上げる。でも、それが真実であることは私の体が一番教えてくれている。
たったあれだけの戯れごとでも私の体は喜んでしまっている。
その事実を自覚し、顔面蒼白になった私をメリナは蔑むような目で見ながら口元を歪めて笑うのだった。
あの神官騎士は危険すぎます。神殿などで戦えばローニャ様を御守りし切れません。
一刻の猶予もならぬのならなおのことです。ローニャ様の体力は万全とはいえないまでもある程度は回復なさっておられます。当初の予定通りにより我らの支配が強い場所までご案内するべきです。」
フェリックスは自分にとって上位の存在であると認めたメリナに対して攻めるような物言いをする。
メリナは彼にとって魔神シトリーとの交信を許された預言者という立場にあり強い信頼を抱いていた。しかし、どうやら武人フェリックスにとってはメリナの行動は貴人を守護するときのセオリーに外れていて妥協できないものであったらしい。
そして、その行動は同時にチャームや私に対する強い忠誠心から生まれてきていることは明らかだった。
「フェリックス。私には私の作戦がある。
いいからお前は黙って私に従え。それとも命令不服従の罪でこの場で私に成敗されたいかっ!?」
メリナの目に強い殺気が宿る。その眼は本気だった。メリナは本気で自分の作戦を邪魔するフェリックスを目障りに思っており、殺すつもりでいることは明らかだった。
・・・このままではいけない。とっさに私はフェリックスを止めた。
「ま、まってフェリックス。大丈夫よ。
メリナの指示に従いましょう。
それになにかあったら、あなたが私を守ってくれると信じているわ。」
「・・・ロ、ローニャ様。」
メリナだけでなく魔神シトリーの后である私にまでそう言われたら逆らうわけにもいかず、フェリックスはメリナの手を離した。
「ふんっ! さぁ、行くぞっ!!」
フェリックスが手を離すとメリナは吐き捨てるように言うのだった。よほど反抗されたことが腹立たしかったらしい。
ドスドスと床を踏み鳴らして歩く姿は可憐な彼女には似つかわしくなかった。
「メ、メリナ。フェリックスを怒らないであげてね。」
少し心配になった私がそうお願いすると、メリナは足を止めて振り返ると私の耳元で私にしか聞こえないような小さな声で囁いた。
「随分と上手く手懐けましたね。どうせ裏切る算段でしょうに。
ですが、そううまくは行きませんよ。だってあなた、一つ大事なことを忘れておられますわよ。」
言い終わると同時に私の耳をペロリと舐めて笑う。
「やっ・・・ぁんんっ・・・!!」
その快楽に思わず歓喜の吐息がこぼれた。その声は自分で意図したものではなかった。出そうと思ってもいなかったのに自分で自分の体を制御できなくなっていることに私は気づかされる。
その上、彼女が私の恥じらいの象徴ともいえる肌を隠すための布の結び目を解くことにさえ抵抗できなかった。
シュルシュルと鳴る衣擦れの音を聞きながら私は全裸に近い下着姿にされていく。
「ローニャ様は既に我らが神の手の内。この神殿内では快楽に従順な精神に作り替えられているのですよ。
そううまくいくとは思わないでくださいね。」
「えっ!?」
恐ろしくも衝撃的な事を言われ、私は驚きの声を上げる。でも、それが真実であることは私の体が一番教えてくれている。
たったあれだけの戯れごとでも私の体は喜んでしまっている。
その事実を自覚し、顔面蒼白になった私をメリナは蔑むような目で見ながら口元を歪めて笑うのだった。
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