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最終話
あてのない未来 1
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「ローニャ様っ!
お気を確かに、ローニャ様っ!!」
心配そうに私を呼ぶフェリックスの声に意識を覚醒される。
フト見ると、オークの術者のようなものが私の手を握り、私に魔力を送ってくれていることに気が付いた。
「ローニャ様。あまり無理をしないでください。
貴女は魔力を消費しすぎて、呼吸すらできない状況に陥っていたのですぞ。」
・・・・・・ああ。道理で頭をガンガンと殴りつけられ続けているような頭痛がしているわけね。
フェリックスの配下のオークは自身も意識を失うほど私に魔力を送ってくれた。
「・・・ありがとう。もういいわ。」
私は彼の肩に手を置き、フラつく体で立ち上がってやせ我慢の笑顔を見せて彼らを安心させた。
それをみて安心したのか術士のオークはニッコリと笑い・・・・・・そして死んでしまった。
(・・・・・・ああっ!! なんてことなのっ!!)
私の体の奥でチャームの悲鳴が聞こえた。
良かった。彼女も意識が戻ったのね・・・・・・。
このオークは私と彼女を覚醒させるほどの魔力を送ってしまったから生命を維持できなくて死んでしまった。
その献身ぶりに私の良心は酷く痛んだ。
(今はここにいても、私はいつか光の勢力に行く身なのに。
彼はそんなことも知らずに幸せそうに逝ってしまった・・・・・。
私には彼にこんなことをしてもらう資格はない・・・・・・)
そう思うと、死んでしまったオークに申し訳なくて仕方がなかった。
勝手なものね、つい先日までは忌まわしい存在として切り殺していた私が・・・。
そう思いつつも私はここから逃げなくてはならない身であることに変わりはない。
そして私の考えとは別の方向の意味でここから逃げ出そうと考えているフェリックスは死んだオークを悼む間も惜しんで私の手を取って退路を進もうと誘導する。
私は彼の手を優しく振りほどいた。
「・・・・・・ローニャ様?
どうなされました? ここまでくれば逃げ切れます。
どうぞ、私について来て下さい。」
フェリックスは怪訝な表情で尋ねた。
それはそうだろう。私の事を色欲の魔神シトリーの后と信じる彼には私が逃げ出したい理由がわからない。
そんな彼に私は身の危険を訴えた。
「・・・・・・お願い。フェリックス。
私を逃がして・・・」
「な、なんですとっ!?」
フェリックスは意味が解らないとばかりに狼狽えた。
私は彼にメリナの危険性を話した。
「・・・聞いてフェリックス。
メリナは危険なの。彼女は自分の地位を利用して私を自分のおもちゃにするつもりなの。
私の力じゃ彼女に逆らえない。逃げ切れない。
だから、今しかないのっ! お願いっ!! フェリックスっ!!
退路崩壊の混乱の中、私を見失ったとメリナに報告して私を見逃してっ!!」
「メ、メリナ殿が? 一体なぜ?
彼は我らの神の預言者。聖母ローニャ様にかような振る舞いをするはずがありません。
どうぞ、安心して我らの元へおいで下さいませ。」
「逆よ、フェリックス。彼女は預言者と言う立場だから、神の寵愛を独り占めする私が疎ましい。妬ましい。
だから私が彼女の神殿に連れていかれたら、どんな酷い目に合うかわからないの・・・・・・」
「そ・・・そんなバカな・・・」
フェリックスは私の言葉を聞いて戸惑うばかりだった。
お気を確かに、ローニャ様っ!!」
心配そうに私を呼ぶフェリックスの声に意識を覚醒される。
フト見ると、オークの術者のようなものが私の手を握り、私に魔力を送ってくれていることに気が付いた。
「ローニャ様。あまり無理をしないでください。
貴女は魔力を消費しすぎて、呼吸すらできない状況に陥っていたのですぞ。」
・・・・・・ああ。道理で頭をガンガンと殴りつけられ続けているような頭痛がしているわけね。
フェリックスの配下のオークは自身も意識を失うほど私に魔力を送ってくれた。
「・・・ありがとう。もういいわ。」
私は彼の肩に手を置き、フラつく体で立ち上がってやせ我慢の笑顔を見せて彼らを安心させた。
それをみて安心したのか術士のオークはニッコリと笑い・・・・・・そして死んでしまった。
(・・・・・・ああっ!! なんてことなのっ!!)
私の体の奥でチャームの悲鳴が聞こえた。
良かった。彼女も意識が戻ったのね・・・・・・。
このオークは私と彼女を覚醒させるほどの魔力を送ってしまったから生命を維持できなくて死んでしまった。
その献身ぶりに私の良心は酷く痛んだ。
(今はここにいても、私はいつか光の勢力に行く身なのに。
彼はそんなことも知らずに幸せそうに逝ってしまった・・・・・。
私には彼にこんなことをしてもらう資格はない・・・・・・)
そう思うと、死んでしまったオークに申し訳なくて仕方がなかった。
勝手なものね、つい先日までは忌まわしい存在として切り殺していた私が・・・。
そう思いつつも私はここから逃げなくてはならない身であることに変わりはない。
そして私の考えとは別の方向の意味でここから逃げ出そうと考えているフェリックスは死んだオークを悼む間も惜しんで私の手を取って退路を進もうと誘導する。
私は彼の手を優しく振りほどいた。
「・・・・・・ローニャ様?
どうなされました? ここまでくれば逃げ切れます。
どうぞ、私について来て下さい。」
フェリックスは怪訝な表情で尋ねた。
それはそうだろう。私の事を色欲の魔神シトリーの后と信じる彼には私が逃げ出したい理由がわからない。
そんな彼に私は身の危険を訴えた。
「・・・・・・お願い。フェリックス。
私を逃がして・・・」
「な、なんですとっ!?」
フェリックスは意味が解らないとばかりに狼狽えた。
私は彼にメリナの危険性を話した。
「・・・聞いてフェリックス。
メリナは危険なの。彼女は自分の地位を利用して私を自分のおもちゃにするつもりなの。
私の力じゃ彼女に逆らえない。逃げ切れない。
だから、今しかないのっ! お願いっ!! フェリックスっ!!
退路崩壊の混乱の中、私を見失ったとメリナに報告して私を見逃してっ!!」
「メ、メリナ殿が? 一体なぜ?
彼は我らの神の預言者。聖母ローニャ様にかような振る舞いをするはずがありません。
どうぞ、安心して我らの元へおいで下さいませ。」
「逆よ、フェリックス。彼女は預言者と言う立場だから、神の寵愛を独り占めする私が疎ましい。妬ましい。
だから私が彼女の神殿に連れていかれたら、どんな酷い目に合うかわからないの・・・・・・」
「そ・・・そんなバカな・・・」
フェリックスは私の言葉を聞いて戸惑うばかりだった。
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