26 / 81
第二十六話 ケセラセラ
「んんっ、・・・・それでは授業を始めます。
今日は初日ですので、お二人それぞれが適性のある精霊と繋がれるか試してみましょう。
美野里様は光の精霊と。剣一様は、そうですねぇ。今日は雷の精霊を体内に取り込む修行をしていただきます。」
アビゲイル先生はそう言うと深呼吸を繰り返し、自分の体内に精霊を取り込んでいく。すると美野里が「あっ」と何かに気が付いたように声を上げた。
「さすが美野里様。私の魔力の高まっていくことにお気づきになられましたか。」
そう言われて美野里は自信なさそうに答えた。
「う、うん。以前、ウルティアさんに魔法をかけていた時は気が動転していたから何も気が付かなかったけれど、今こうしてみると先生の体の中から湧き上がってくるような力を感じることができるよ。
なんというか言葉で形容しがたい感覚だけれども、確かにボクは感じている。」
「そうですね。あの時は私も、いえ、あの場にいた全員が気が動転していて、何がどうなっているのかさっぱり理解できていませんでした。
無我夢中でした。きっと異世界から来たお二人も魔力など感じ取る余裕はなかったことでしょう。
しかし、今はお判りになられましたね? これが精霊を取り込んだことによる魔力の高まりです。」
・・・・・なるほど。あの時、俺はウルティアさんを救うためにヒールLV.1をとっさに使っていた。しかし、気が動転していて誰もそれに気が付いていなかったのだろう。否。俺の魔法はアスモデウス神の祝福のおかげでこんな面倒な手続きを踏まずに魔法を発動させる。もしかしたら、そういった違いが周りに俺の魔法の発動を感じさせないのかもしれない。
となると。俺はここでやはり魔法初心者を演じなくてはならないのだろうなぁ。
なにせ、このRPGのような能力は神から他言無用を言いつけられた秘密。美野里にも知られるわけにはいかないことなのだから・・・・。
アビゲイル先生は俺がそんなことを考えていると気が付くはずもなく、美野里が魔力の高まりを感じ取った事に気を良くし、自分が見せた手本を元に自分たちもやってみろと言うのだった。
そして俺達は「さぁっ! どうぞ始めてください。」の号令で実技を始めるわけだが・・・・仕方がない。精々、一生懸命に初心者の真似事をして見ましょうか。
俺は祝福のチートに頼らず教えられたとおりの手順で呼吸を行う。
そう思って修行を始めてみるが、これがやはり難しい。それでも1時間ほどあれやこれやと試しているとなんとなくだが、形になり始めているのを体で実感し始めた。これもやはり既に2回魔法を発動させているので、俺の認識はともかく、俺の体がやり方を知っているのだろう。
先生も俺が雷精霊を取り込み始めたのを感じているようで「魔力の動きを感じます。凄いです。これなら今日中に魔法を発動できるはずです。」と太鼓判を押してくれた。
しかし美野里は大丈夫だろうか? 美野里にはチートがない。何もかもが手探り状態だ。しかも一緒に召喚された俺だけ魔法を発動できそうになっている。これはショックなのではないだろうか?
俺が心配になって美野里のほうを見ると、美野里は唇に指を当てながら考え込んでしまっている。
その困っている顔も可愛いっ!・・・・じゃなかった。どうやら美野里もこの呼吸法の難儀な点に正しく気が付いているようだった。
「・・・・これは随分と厄介な話だね。正解が見えないよ」と言ってため息をついた。
俺は肩を落とす美野里が心配になって、その背中をポンッと優しく叩いてから励ました。
「大丈夫。お前は聖女様だ。先生もさっき言ってただろ?
『聖女は召喚された時から清浄の光を使うことが出来る』と。
鳥の卵からは絶対に蛇やカエルは生まれてこない。鳥が生まれてくるんだ。
聖女の卵の美野里は絶対に聖女に成るように決まっている。そういうシステムになっているんだ。だから安心しろ。」
俺がそう言うと、美野里はいささか安心したような顔をして見せた。
「・・・・・うん。ボク頑張るよ。」
だが、励まされた美野里は深いため息をついてから一変、力強く宣言した。頑張ると。
だから心配なんだ。
美野里は自分が重責を背乗っているという事を十分に理解している。だから、きっとこいつは無理をしてしまう。
異世界召喚された時、こいつは俺を守るために群衆に力強く説教垂れた。しかし俺を連れ出そうとするその手は怯えて震えていたことを俺は忘れていない。
美野里は他人のために震えあがるほど怖くても無理をしてしまう子なんだ。まさに聖女様だな。
「頑張らなくても大丈夫だよ。
こういうのは出来るときは簡単にできてしまうし、できない間は気に病んでも出来ない。むしろヒステリックになって悪い方向にしか進まないものさ。
お前が仮にできるように成るまで6年かかっても、気に病むな? 必要以上に力むな? 自分を責めるな?
遅いか早いかなんて運の問題だ。だったら、お前に責はない。気楽に行こうぜ。
人生はケセラセラってね。」
そういって美野里の頭をグシャグシャ撫でまわすと、美野里は「あ、こら。やめろ~~。」と言って笑いながら抵抗する。少しはリラックスできただろうか?
美野里はその後、ひたすらに呼吸法を続けた。
真剣な表情で何度か呼吸法を試してみては、首をかしげて、それからまた別の呼吸法を試す。
正解が出るまで正解が何かわからない。しかも、美野里は何の手掛かりも得られていないという感じだった。
これはイライラするだろう。美野里は結局、この日は最後まで精霊をものにできなかった。
反対に俺はアビゲイル先生の言った通り、その日のうちにアスモデウス神の祝福に頼らずとも魔法を発動できた。
先生は俺が雷の精霊を十分に体内に取り込めるようになったことを確認すると「ライトニング」の魔法を発動させる呪文を教えてくれた。
「おお。雷の神。その眷属にして万象のうちの火を司りし我らが祖霊ウィル・オ・ウィスプよ。その権能をもって雷の光を前方に放ち、敵の目をくらませ我らを守り給え。」
雷の精霊を見に取り入れた状態でその呪文を唱えるとその文言通り、俺の前方に向けて光が放たれる。
先生は「1000年に一度の天才かもしれませんね・・・・」とかなり褒めちぎってくれたが、素直には喜べない。
俺が呼吸法から発動させていく魔法を使えるようになった理由はチートスキルのおかげだ。
既に手に入れている能力へのアプローチの仕方を変えているだけなのだから、他の人より早熟であって当たり前なのだ。なんだか一生懸命やっている美野里に申し訳ない。
それに俺は、どうもこの魔法の発動手順と言う物に信頼感が持てない。
俺はこの呼吸法をやらずとも魔法を発動できるし、正直、呼吸法を通じての魔法発動は、接近戦では使用できないからだ。
一瞬、一瞬で戦況が変わってしまう近接戦では呼吸法を行う時間も、イメージする余裕もないはずだ。
そう思うと魔法は集団戦用のスキルだと実感する。
つまりRPGのように魔法使いが詠唱する間に戦士がそれを守る必要があるという訳だ。
・・・・・・・
・・・・
はっ! もしかしてこの理屈をこねたら自主練と称してずっと美野里といられるのでは?
俺が戦士。お前がお嫁さん・・・・・じゃなかったお前が魔法使い。
二人の連携を上げることが勝利の可能性を上げる。だから、一緒に練習しようっ!
そうやって二人で壁を乗り越えていくうちに友情はやがて恋心に・・・・そして結ばれる二人。結婚して子供をたくさん作って幸せに暮らそうっ!!
俺の胸は希望で一杯だった。
今日は初日ですので、お二人それぞれが適性のある精霊と繋がれるか試してみましょう。
美野里様は光の精霊と。剣一様は、そうですねぇ。今日は雷の精霊を体内に取り込む修行をしていただきます。」
アビゲイル先生はそう言うと深呼吸を繰り返し、自分の体内に精霊を取り込んでいく。すると美野里が「あっ」と何かに気が付いたように声を上げた。
「さすが美野里様。私の魔力の高まっていくことにお気づきになられましたか。」
そう言われて美野里は自信なさそうに答えた。
「う、うん。以前、ウルティアさんに魔法をかけていた時は気が動転していたから何も気が付かなかったけれど、今こうしてみると先生の体の中から湧き上がってくるような力を感じることができるよ。
なんというか言葉で形容しがたい感覚だけれども、確かにボクは感じている。」
「そうですね。あの時は私も、いえ、あの場にいた全員が気が動転していて、何がどうなっているのかさっぱり理解できていませんでした。
無我夢中でした。きっと異世界から来たお二人も魔力など感じ取る余裕はなかったことでしょう。
しかし、今はお判りになられましたね? これが精霊を取り込んだことによる魔力の高まりです。」
・・・・・なるほど。あの時、俺はウルティアさんを救うためにヒールLV.1をとっさに使っていた。しかし、気が動転していて誰もそれに気が付いていなかったのだろう。否。俺の魔法はアスモデウス神の祝福のおかげでこんな面倒な手続きを踏まずに魔法を発動させる。もしかしたら、そういった違いが周りに俺の魔法の発動を感じさせないのかもしれない。
となると。俺はここでやはり魔法初心者を演じなくてはならないのだろうなぁ。
なにせ、このRPGのような能力は神から他言無用を言いつけられた秘密。美野里にも知られるわけにはいかないことなのだから・・・・。
アビゲイル先生は俺がそんなことを考えていると気が付くはずもなく、美野里が魔力の高まりを感じ取った事に気を良くし、自分が見せた手本を元に自分たちもやってみろと言うのだった。
そして俺達は「さぁっ! どうぞ始めてください。」の号令で実技を始めるわけだが・・・・仕方がない。精々、一生懸命に初心者の真似事をして見ましょうか。
俺は祝福のチートに頼らず教えられたとおりの手順で呼吸を行う。
そう思って修行を始めてみるが、これがやはり難しい。それでも1時間ほどあれやこれやと試しているとなんとなくだが、形になり始めているのを体で実感し始めた。これもやはり既に2回魔法を発動させているので、俺の認識はともかく、俺の体がやり方を知っているのだろう。
先生も俺が雷精霊を取り込み始めたのを感じているようで「魔力の動きを感じます。凄いです。これなら今日中に魔法を発動できるはずです。」と太鼓判を押してくれた。
しかし美野里は大丈夫だろうか? 美野里にはチートがない。何もかもが手探り状態だ。しかも一緒に召喚された俺だけ魔法を発動できそうになっている。これはショックなのではないだろうか?
俺が心配になって美野里のほうを見ると、美野里は唇に指を当てながら考え込んでしまっている。
その困っている顔も可愛いっ!・・・・じゃなかった。どうやら美野里もこの呼吸法の難儀な点に正しく気が付いているようだった。
「・・・・これは随分と厄介な話だね。正解が見えないよ」と言ってため息をついた。
俺は肩を落とす美野里が心配になって、その背中をポンッと優しく叩いてから励ました。
「大丈夫。お前は聖女様だ。先生もさっき言ってただろ?
『聖女は召喚された時から清浄の光を使うことが出来る』と。
鳥の卵からは絶対に蛇やカエルは生まれてこない。鳥が生まれてくるんだ。
聖女の卵の美野里は絶対に聖女に成るように決まっている。そういうシステムになっているんだ。だから安心しろ。」
俺がそう言うと、美野里はいささか安心したような顔をして見せた。
「・・・・・うん。ボク頑張るよ。」
だが、励まされた美野里は深いため息をついてから一変、力強く宣言した。頑張ると。
だから心配なんだ。
美野里は自分が重責を背乗っているという事を十分に理解している。だから、きっとこいつは無理をしてしまう。
異世界召喚された時、こいつは俺を守るために群衆に力強く説教垂れた。しかし俺を連れ出そうとするその手は怯えて震えていたことを俺は忘れていない。
美野里は他人のために震えあがるほど怖くても無理をしてしまう子なんだ。まさに聖女様だな。
「頑張らなくても大丈夫だよ。
こういうのは出来るときは簡単にできてしまうし、できない間は気に病んでも出来ない。むしろヒステリックになって悪い方向にしか進まないものさ。
お前が仮にできるように成るまで6年かかっても、気に病むな? 必要以上に力むな? 自分を責めるな?
遅いか早いかなんて運の問題だ。だったら、お前に責はない。気楽に行こうぜ。
人生はケセラセラってね。」
そういって美野里の頭をグシャグシャ撫でまわすと、美野里は「あ、こら。やめろ~~。」と言って笑いながら抵抗する。少しはリラックスできただろうか?
美野里はその後、ひたすらに呼吸法を続けた。
真剣な表情で何度か呼吸法を試してみては、首をかしげて、それからまた別の呼吸法を試す。
正解が出るまで正解が何かわからない。しかも、美野里は何の手掛かりも得られていないという感じだった。
これはイライラするだろう。美野里は結局、この日は最後まで精霊をものにできなかった。
反対に俺はアビゲイル先生の言った通り、その日のうちにアスモデウス神の祝福に頼らずとも魔法を発動できた。
先生は俺が雷の精霊を十分に体内に取り込めるようになったことを確認すると「ライトニング」の魔法を発動させる呪文を教えてくれた。
「おお。雷の神。その眷属にして万象のうちの火を司りし我らが祖霊ウィル・オ・ウィスプよ。その権能をもって雷の光を前方に放ち、敵の目をくらませ我らを守り給え。」
雷の精霊を見に取り入れた状態でその呪文を唱えるとその文言通り、俺の前方に向けて光が放たれる。
先生は「1000年に一度の天才かもしれませんね・・・・」とかなり褒めちぎってくれたが、素直には喜べない。
俺が呼吸法から発動させていく魔法を使えるようになった理由はチートスキルのおかげだ。
既に手に入れている能力へのアプローチの仕方を変えているだけなのだから、他の人より早熟であって当たり前なのだ。なんだか一生懸命やっている美野里に申し訳ない。
それに俺は、どうもこの魔法の発動手順と言う物に信頼感が持てない。
俺はこの呼吸法をやらずとも魔法を発動できるし、正直、呼吸法を通じての魔法発動は、接近戦では使用できないからだ。
一瞬、一瞬で戦況が変わってしまう近接戦では呼吸法を行う時間も、イメージする余裕もないはずだ。
そう思うと魔法は集団戦用のスキルだと実感する。
つまりRPGのように魔法使いが詠唱する間に戦士がそれを守る必要があるという訳だ。
・・・・・・・
・・・・
はっ! もしかしてこの理屈をこねたら自主練と称してずっと美野里といられるのでは?
俺が戦士。お前がお嫁さん・・・・・じゃなかったお前が魔法使い。
二人の連携を上げることが勝利の可能性を上げる。だから、一緒に練習しようっ!
そうやって二人で壁を乗り越えていくうちに友情はやがて恋心に・・・・そして結ばれる二人。結婚して子供をたくさん作って幸せに暮らそうっ!!
俺の胸は希望で一杯だった。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
日本国破産?そんなことはない、財政拡大・ICTを駆使して再生プロジェクトだ!
黄昏人
SF
日本国政府の借金は1010兆円あり、GDP550兆円の約2倍でやばいと言いますね。でも所有している金融性の資産(固定資産控除)を除くとその借金は560兆円です。また、日本国の子会社である日銀が460兆円の国債、すなわち日本政府の借金を背負っています。まあ、言ってみれば奥さんに借りているようなもので、その国債の利子は結局日本政府に返ってきます。え、それなら別にやばくないじゃん、と思うでしょう。
でもやっぱりやばいのよね。政府の予算(2018年度)では98兆円の予算のうち収入は64兆円たらずで、34兆円がまた借金なのです。だから、今はあまりやばくないけど、このままいけばドボンになると思うな。
この物語は、このドツボに嵌まったような日本の財政をどうするか、中身のない頭で考えてみたものです。だから、異世界も超能力も出てきませんし、超天才も出現しません。でも、大変にボジティブなものにするつもりですので、楽しんで頂ければ幸いです。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
【完結】異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】