彼を取り戻したくて

序章

　
　　　「それ、悪いけどロンだよ。立直、一発、清一色、タンヤオ、ドラ７、70譜2翻は12000です。」と、高い点数で、和了る一人の女子生徒がいる。彼女の名前は秋月　楓夏。今年小学六年生になる女の子だ。現在は全国小学生麻雀大会の決勝戦のオーラス前。現在のトップは楓夏だ。

　そして、迎えたオーラス。彼女は自分に配られた手牌を確認すると「うん、この配牌なら、一巡目には立直をかけることができそう。」とつぶやきながら、牌を山から持ってくる。そして、「立直」と先制立直をかけ、さらに、山上から牌を引き、「カン！」と鳴いて、嶺上ツモへと向かう。そして、「ツモ、ダブル立直、一発、嶺上開花、四暗刻。38000」と役満を和了り、全国小学生麻雀大会は、秋月　楓夏ちゃんの優勝で幕を閉じた。
　
　　次の日の朝、彼女はゆっくりと眠っていると「楓夏、いつまで寝てるの？いい加減に起きなさい」とお母さんが私を起こす声が聞こえてきてベットから起き上がる。そして、私服に着替え、リビングに降りると弟が「あ、お姉ちゃん、全国小学生麻雀大会優勝おめでとう。決勝戦結構危なかったけど、あそこから逆転勝ちするなんて思ってなくて、テレビで、見てて興奮してたよ。」と言われ私は「え、いや私が一番びっくりしてる。まさかあそこで役満を上がることができるなんて」と言いながら飯を食べ進める。そして、飯を食べ終えると、家の近くにオープンしたばかりの雀荘に足を運ぶ。