常世真相究明課

青山翔

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2章

4

翌日、究明課に行くと既に長瀬さんがいた。
「あっ、太郎君おはよう!」
めちゃくちゃにこやかな顔であいさつされた。
「長瀬さん早いですね。」
「説明しないといけないからね。」
今から現世に調査に行く。ほんとなら昨日行けたはずだが、長瀬さんと神城さんという刑事がドラマの録画予約をするという完全なる私用で今日になったのだ。
「まず、現世に行く前にアバターを作るの。」
「アバター…?」
「そうアバター。」
「アバターってゲームとかのあれですよね?」
「そう、あれ。」
「なんでアバター作るんですか?」
「このままの姿で現世に行くと死んだはずの人間がいることになるでしょ?知り合いとかにあった時大変だから、アバターを作って全くの別人になって現世に行くんだよ。」
「なるほど。アバターはどこで作るんですか?」
「現世課だね。隣のビルにある。」
「へぇ~。」
「で、作ったらそのまま現世課に現世行許可書を出して奥の扉を開いたら、あら不思議、あっという間に現世って感じ?」
「現世のどこで出現?するんですか?」
「探偵事務所だね。と言っても運営は完全にこっちだから普段は無人だけど。」
「はぇ~。」
「じゃあとりあえず現世課に行こうか。」

現世課に着くと、茶髪でかわいい系?の女性がいた。
「あれ?芽唯ちゃんまた現世に行くの?」
「そうなの~。殺人事件の犯人が違うらしくて…。」
「えぇ~!?そんなことあるんだ!」
「びっくりだよね?」
「ほんとだよ~。…となりの子は?」
「あぁ~、こちらは鈴木太郎君。新人さん。」
「鈴木太郎?一周回って珍しいね。」
「この子ははやしちはる。」
「私のことはちはるさんとかちーさんとかちーちゃんとか呼んでね。よろしくね!太郎君!」
「よろしくお願いします、林さん。」
林さんの眉がピクッとなった気がする。
「…それで太郎君も現世に行くの?」
「そうだよ。」
「じゃあまずアバターだね。あっ、アバターっていうのは…」
「それさっき説明しちゃった。」
「そっか…、じゃあとりあえずアバター作ろうか。」
「はい。」
そうしてアバターを作った。ゲームとかじゃなくてほんとにこれで現世に行くとなると色々考えてしまって意外と時間がかかった。
「あっ、お疲れ~。良いのできた?」
長瀬さんがお菓子を頬張りながら聞いてきた。ここでもお菓子を食べるのか。そして林さんも食べてる。
「多分…?」
「ふふ、まぁ作りなおすこともできるから気になったら作りなおせばいいよ。」
林さんが微笑みながら口にした。
「許可書は書いといたから早速行こ!」
そう言うと長瀬さんはお茶を飲み干し、立ち上がった。
「気を付けてね~。」
林さんはお菓子を頬張りながら手を振っている。類友なのか?
こうして緊張と若干の期待を胸に奥の扉を開けた。まさか1か月で現世に戻ることができるとは。
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