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このおれの隣を歩くSSS級が良い例だ。
少なくない探索者達の尊敬と憧憬の的。おれだって戦闘面に関しては憧れている。内面は、先週のアレで考え直す事になったが。
しかし彼にはアンチも多数存在する。
恨み、辛み、妬みに嫉み、嫌みに僻みに、やっかみと。まあ一通り網羅しているんではなかろうか。
けれど彼は気にしない。常に冷静に聞き流し、冷淡に切って捨て、時には圧倒的な武力で黙らせ堂々と我が道を往く。
日本唯一のSSSという看板を背負っているからこそ出来る所業だ。
「いや、君でも出来ると思うけど」
いいやおれには無理だ。
同じ事が出来るかと言われれば、答えはノー。
嘗ての世界。白金級の冒険者達は、揃いも揃って人として何処か欠けた者達ばかりだった。
そしておれは、金級だった。金級で、あとひとつ上を目指すのを止めた。
おれとて自身が碌でもない人間である事くらい自覚している。
けれど殺伐とする日常を疎み、平穏に焦がれ、平凡を羨む程度の人間性はあった。
破壊や殺戮を心の底から愉しめる。或いは一切を無感情に断ずる事が出来る。
そんな、あそこまで壊れた人間になる事は、出来なったのだ。
そしてこの世界の上級探索者も。何処か人として足りない人物ばかり。
例えばアメリカの世界最強SSS級。例えば中国の暗殺技能トップなSS級。
例えば、例えば、例えば。少し思考を回すだけで、色々な顔が浮かび上がる。
彼らは強さで我を通し、理不尽を生み、警告も諌言も聞かず、法すら捩じ伏せる。
この人もそうだ。
草薙久哉、という人間にも。人として何処か、足りないものがある。
人当たりは良い。人好きのする笑顔を常に浮かべている。
けれど熱がない。
その声に。その目に。興味がない。関心が浮かばない。
誰を見ても誰と話しても、一律一定。
彼にとって、人間は。そこらに転がっている、路傍の石と同じなのだろう。
だからこそ。こうしておれを見る彼の目に、じわりと甘みが溶けている事が。
おれにはとても、恐ろしい事の様に、思えなくも、ないんだが。
「悠?」
顔を覗き込まれて、思考に落ちていた意識を浮上させる。
いや、何でもない。
何でもないが、まあつまり。
おれにだって、暴言吐かれて気にする程度の繊細さは持ち合わせているのだ。誰かさんとは違って。
「待って。その誰かさんって俺の事?」
さて、どうだろう。
しかしそこでそういう反応をするという事は、思い当たる節があるという事では?
少なくない探索者達の尊敬と憧憬の的。おれだって戦闘面に関しては憧れている。内面は、先週のアレで考え直す事になったが。
しかし彼にはアンチも多数存在する。
恨み、辛み、妬みに嫉み、嫌みに僻みに、やっかみと。まあ一通り網羅しているんではなかろうか。
けれど彼は気にしない。常に冷静に聞き流し、冷淡に切って捨て、時には圧倒的な武力で黙らせ堂々と我が道を往く。
日本唯一のSSSという看板を背負っているからこそ出来る所業だ。
「いや、君でも出来ると思うけど」
いいやおれには無理だ。
同じ事が出来るかと言われれば、答えはノー。
嘗ての世界。白金級の冒険者達は、揃いも揃って人として何処か欠けた者達ばかりだった。
そしておれは、金級だった。金級で、あとひとつ上を目指すのを止めた。
おれとて自身が碌でもない人間である事くらい自覚している。
けれど殺伐とする日常を疎み、平穏に焦がれ、平凡を羨む程度の人間性はあった。
破壊や殺戮を心の底から愉しめる。或いは一切を無感情に断ずる事が出来る。
そんな、あそこまで壊れた人間になる事は、出来なったのだ。
そしてこの世界の上級探索者も。何処か人として足りない人物ばかり。
例えばアメリカの世界最強SSS級。例えば中国の暗殺技能トップなSS級。
例えば、例えば、例えば。少し思考を回すだけで、色々な顔が浮かび上がる。
彼らは強さで我を通し、理不尽を生み、警告も諌言も聞かず、法すら捩じ伏せる。
この人もそうだ。
草薙久哉、という人間にも。人として何処か、足りないものがある。
人当たりは良い。人好きのする笑顔を常に浮かべている。
けれど熱がない。
その声に。その目に。興味がない。関心が浮かばない。
誰を見ても誰と話しても、一律一定。
彼にとって、人間は。そこらに転がっている、路傍の石と同じなのだろう。
だからこそ。こうしておれを見る彼の目に、じわりと甘みが溶けている事が。
おれにはとても、恐ろしい事の様に、思えなくも、ないんだが。
「悠?」
顔を覗き込まれて、思考に落ちていた意識を浮上させる。
いや、何でもない。
何でもないが、まあつまり。
おれにだって、暴言吐かれて気にする程度の繊細さは持ち合わせているのだ。誰かさんとは違って。
「待って。その誰かさんって俺の事?」
さて、どうだろう。
しかしそこでそういう反応をするという事は、思い当たる節があるという事では?
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