DEATH GAME ー宝玉争奪戦

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2章

34話 馬根 月

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村外の竹林まで吹き飛ばされ、フードが取れ、ついに露わになった黒衣の男"パイン"の相貌

その顔を見て固まるmadder。そしてポツリと言葉を溢す

「お前だったの…馬根うまね  ライト…」

馬根うまね ライト

madderの人生を狂わせた原因
心の底から憎んだ人間
madderの恩人"さやえ"を殺した犯人であった。

 多少の変化はしているが、薄ら生えた無精髭、低い鼻、たらこ唇などmadderの記憶にある馬根であった。

衝撃を受け、固まったmadderであったが、次の瞬間には一転、口角を三日月の如く吊り上げ、残忍な笑みを浮かべる。

「フフフフフフっ!笑いが止まらないわね。無期懲役にしか出来なかったあなたを殺せるなんてね!!」

今まで無表情で口数がすくなかったmadderが、口数が多くなり豹変。前髪を乱雑にかき上げる。
その変化に村の入り口で取り残されている和歌太郎とヨーキは呆然としていた。

「うわぁ…急にどうしたんだろう!」

若干引き気味で驚く和歌太郎と

「女はいくつも顔があるんだぜ」

まるで女はそんなもんだと飄々としているヨーキ
ちなみに二人は予測不能なmadderの動きのせいで作戦のタイミングを完全に見失っていた。

「それにしてもあの顔、神族ってのが関係してるのかな?」

ヨーキがパインの顔に疑問を持った。
パインの顔には生気がなく肌は異常に青白い
しかし、真紅の双眸は強い殺意を放っている。

「力の代償ってやつかもな……うん、様子が変だぞ!?」

ヨーキが"パイン"改め馬根の変化に気づく

「……ァル……ナァ…ドゥ…ル」

まるで呪文のようにブツブツと呟き始めた馬根
そして自らの肩を抱き、カタカタと震えだし、急いでフードを被る。

「あいつ様子が変だぜ!madder一旦離れろ!!」

ヨーキが後ろからmadderに叫ぶ

「あなた達は黙ってて!こいつは私が殺す!私が殺さないとダメなの!!」

madderはヨーキ言葉に耳を貸さない。
馬根に目を向けたまま動かない

「ダメだぜ。あいつ冷静さを失っているぜ」

「それってまずい……?」

「あぁ激マズだぜ!俺たちも参戦するぞ!」

和歌太郎とヨーキはmadder達がいる村の外の竹林へと駆け出す。

ーーだが一足遅かった。

馬根が再び動き出したのだ。
起き上がると同時に右手をmadderに突き出した。

触れれば破壊される即死の一撃

「避けて!!」

和歌太郎が叫ぶ!
だが馬根の眼前にいるmadderは表情を変えず動かない。
むしろ待っていたかのようにニヤリと笑い、突き出された右手を避けると同時に腕部分を掴み、背負い投げを放った。

脳天から地面に叩き下される馬根
あまりの威力に地面が陥没する。

(えっ!投げた……)

あまりに見事な一本背負いに足が止まる。

「アンタには聴きたい事あったけどその状態じゃ無理みたいね。だからアンタがあの人を殺したように私が殺してあげるわ!」

そういうとmadderは、倒れた馬根の足を掴み、そのまま上に振り上げ、下に叩き下ろした。それを何度も繰り返す。
馬根が地面に打ち付けられる音が繰り返し響く。
小柄で細身の女性が大の男をまるで人形の如く振り回す

(あれって死んでるんじゃ……)

全身を何度も地面に叩きつけらる馬根を見て、和歌太郎が生存を疑う。

「おい、止まるな和歌太郎。おそらくだがダメージはあまり通ってないはずだぜ。作戦通りあの黒衣を剥ぐんだ」

ヨーキが和歌太郎にゲキを飛ばす。
ちなみに作戦とは馬根の黒衣を剥ぐ事
あの黒衣に攻撃無効の効果があると踏んだヨーキによる作戦だ。

「うん、わかった!」

和歌太郎とヨーキが馬根の黒衣を剥ぐべき再び動き出す。
だがその時

ーーmadderの左手が破裂した。

「あっぁぁぁぁ!」
 
madderの悲鳴が辺りに響く。
馬根を放り出し、うずくまるmadder
馬根の足首を掴んでいた手が肘の部分まで失われていた。
大量に流れる血。
どうやら馬根の破壊の力は足でも可能だったのだ。

「madder!!」

和歌太郎がmadderの元へと行こうとする。
しかし

「和歌太郎!!後だ!」

ヨーキが短い言葉でmadderの元へ向かおうとする和歌太郎を止める。

「あいつの黒衣を剥ぐには今しかねぇ!!」

madderが放り出した馬根は、近くの竹に頭から激突し、ダメージなのか何なのかまだ起き上がっていない。
今がチャンスなんだとヨーキが和歌太郎へ言葉と共に鋭い視線を向ける。

「…くっ!…分かった!」

一瞬戸惑いを見せる和歌太郎だったが、すぐにヨーキの後を追い馬根の元へと向かう。

竹のもたれ掛かるように倒れる馬根。
一切動きはない。

「いくぜ!」
「うん!」

「「せーのっ!」」

和歌太郎とヨーキは決死の覚悟で馬根の黒衣に手をかけ、無理やり引き剥がしたー
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