偽物お嬢様と本物お嬢様

如月花恋

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番外編 子供

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「いっ…」
「無理すんな。産後数日は大人しくしておいた方がいい。」
「でも詩乃の世話は…」
「乳母に任せればいいさ。リーは体を休めることに専念してくれ。」
輝はそう言って起き上がろうとした私を寝かした。
「乳母さんに任せる…そういえばお嬢様と私はお母さんに育てられた気が…」
「アイの母親が乳母だったってわけか。」
「だから一緒にいることが多かったのかしら…お嬢様と私は双子のように育てられたと皆言っていましたし…」
「本当の双子だったのかもな。」
輝はそう言って笑った。
「それは絶対にないわ!!お嬢様は令嬢。私は使用人。階級も全く違うもの。」
「…全否定かよ…」
「お嬢様は高貴なるお方。私はそのお嬢様に一生お仕えすると約束したんです。」
「自分のことは貶すのにリリエンヌのことになると目がキラキラするんだな。」
「はい!!お嬢様は私の全てと言っても過言ではありません!!お嬢様のためでしたら私はたとえ火の中水の中どこへでも行きますわ!!」
「その情熱を俺や詩乃にも向けてくれよ?」
輝はそう言って私の上に乗っかった。
「重い!!」
「なぁ詩乃の弟か妹つくらねぇか?」
「バカ!!変態!!」
「変態と呼ばれるすじあいはない。」
輝はそう言って私の耳を甘噛みした。
「ひゃぅ…」
「ここ噛むと赤くなんだよな~」
「楽しんでません?」
「どうだかな。」
輝が私に襲いかかろうとした時扉がノックされた。
コンコン
「王子。公務の時間です。イチャイチャしてないで早く出てきてもらえますかね…」
「ちっ…出産日ぐらいリーと居させてくれよな。」
「未来の王様がそんな事言わないの。詩乃のためにも頑張って?」
私は輝の袖を掴み上目遣いで頼んだ。
「…ターク。会議は延期しろ。」
「は!?」
「早く行く!!行かなかったら今後一切詩乃には触らせませんよ?」
私がそう言うと輝はすぐに立ち上がった。
「詩乃に触れれないのは嫌だ。」
「なら頑張って。いってらっしゃい~」
私は笑顔で手を振った。
「…悪魔。」
「誰が悪魔ですって?」
「…行ってくる。」
「もう…妊娠してから本当に私から離れたがらないんだから…」
私はそんな輝に呆れた。
「それほどリリエンヌ様のことを愛しているということですよ。」
「あなたは?」
「乳母のキュンです。今年で20歳ですね。子供は5歳の男の子が1人です。」
「男の子…可愛いでしょうね。」
「はい。子供は宝ですよ。」
「そうね。」
私は少しだけ起き上がって詩乃を抱いた。
「私の1番の宝物…」
「あら?では王子様はその次ですか?」
「うん。詩乃が1番で輝はその次。」
「王子様が聞いたら泣きますね…」
「知らないわよ。あんなバカ…」
私がそう呟くと詩乃が起きた。
「あら?詩乃。起こしちゃった?」
「うー」
「きっとオムツですね。替えてきます。」
キャンは私から詩乃を受け取ると別の部屋へ行った。
「なんだか…迷惑かけてるみたいで嫌だな…なるべく子供は自分で育てるようにしよう…」
私はそう誓った。



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