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2 学園編
43 婚約者の部屋
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「お断りいたします」
私は目の前に王太子殿下に言った。なんでよく知らない人と婚約?意味わかんない。
しかも、この部屋で、この人の婚約者扱いをされて暮らす?なんでよ。
「スーったら、まずいよ」
小声でセオドアが囁いてくるが知ったこっちゃない。
「嫌だったら嫌」
「男爵領の立場も考えなってば」
「だーかーらー、知らない人と婚約なんてありえないでしょ。だいたいさあ」
私は本音をぶちまけた。
「私女子寮でキャッキャウフフするのが夢だったんだもん」
「なんだよそれ」
「だってこういう全寮制の学校の醍醐味は同室の女子との恋バナとかさぁ」
「勉強しろよ」
「まあ、それはするけどさあ。やっぱり楽しみたいじゃん?女友達との交流もさあ」
目の前からは超イラついたオーラが漂ってくる。
「全部聞こえてるからな」
腕組みをしながら私たちの顔を交互に見る王太子殿下の顔は「無礼者」と大きく書いてあった。
「いったい誰の前だと思っているのか」、と。
王太子はぐいっと顎を上げ、居丈高に言った。
「とにかくこれは決定事項だ。お前の部屋はここ。王太子の婚約者の部屋だ。これは国家として、聖女の保護のために決めたことだ。反論は許さん」
「えー」納得いかない。
「と、ところで、王太子殿下!こちらの部屋は殿下のお部屋と続き部屋なんですか?一応家族としては確認させていただきます。」セオドアが王太子に質問した。
「当たり前だろう、婚約者の部屋だ」
「えええーやだー」
知らない人と婚約者のふりだけだって嫌なのに、続き部屋ーー?信じられない。
王太子殿下の眉間にシワが寄った。
「この無礼者が。いい加減にしろ。続き部屋でない婚約者の部屋があるか。他意はない。部屋をつなぐ扉は当然開かずの扉となる予定だ」
言外にお前なんかに手を出すかと言っている王太子の顔を見て、思い出した!
「そういえば!婚約者の方とか婚約者候補がたくさんいらっしゃるんじゃなかったでしたっけ?」
私、冴えてるぅ!
「婚約者はお前だろ」
その言葉を王太子殿下が発した瞬間、ブリザードが吹いた。怖い。
「婚約者候補は、皆解消した。まあ、穏便に解消したからお前に何かしてくることはないとは思うが‥‥‥」
「なんでそんなことしたんですか?」
だって、あの時そんなこと言ってなかったですよね?よく覚えてないけど。うーん、なんだっけ?
お前と違ってわかってる的な?
「お前が!嫌そうだったから・・・!!ではない、まあ、理由はないが、まあ、王家に良家の令嬢を縛り付けておくのはどうかと思っただけだ。お前は何にも関係ないがな!!」
まるで八つ当たりのように私に苛立ちをぶつける王太子殿下にびっくりした。
なんで怒るのよ。聞いただけだし。そもそもなんで婚約しなくちゃいけないのかもわからない。
嫌だって言ってるのに・・・
イライラする王太子と呆気にとられる私を見ていたセオドアがふっと息を吐いた。
「ま、諦めるんだね。大人しく暮らせばいいんじゃない」
ちょっと呆れたように、少し投げやりないつもの調子で言った。
「えー、セオはどこに行っちゃうのよ」
「そりゃ当然、普通の男子寮に決まってるでしょ」
「こんな、広くて豪華な部屋に一人とか落ち着かないよ。ここで暮らしたら良いんじゃない?」
「バカ言ってんじゃないよ」
「十分一緒に暮らせるって。ほら、床にマットでも敷いて寝れば良いんじゃない?」
「バカバカしい。なんでこの美しい僕が床に寝るのさ。普通に寮の部屋で暮らすよ」
「じゃあ、ベット譲る?私が床でもいいよ?だって、子供じゃないから同じベッドは狭いじゃん」
「バカ」
「そんなあぁ。セオばっか男子寮なんてズルイ~」
「はいはい、諦めて」
そう言うと、セオドアは片手を振りながら、さっさと部屋を出て行ってしまった。
ひどい。
残されたのはおっかない王太子と側近たち。
王太子が目で合図すると、学友たちも皆静かに部屋を出て行った。
「いいか」
王太子は私を睨みつけた。
「お前は聖女候補だ、将来は国の宝となる存在。自覚を持て。あの扉は」と二人の部屋を隔てる扉を指差した。「絶対に開くなよ。命の危険が迫った時だけ、開けることを許可する」
「それから、当たり前のことだが、弟と同室で眠ることも許さん。この馬鹿者が・・・!弟に常識があってよかったな」
吐き捨てるように言うと、不機嫌なまま部屋を出て行った。
ドアは叩きつけられるように閉められ、またびっくり。
なんなのなんなの?なんで怒られまくってんの?全然わからない。
頼りのセオドアもいないし、これから、どうしたらいいのよ~~
私は目の前に王太子殿下に言った。なんでよく知らない人と婚約?意味わかんない。
しかも、この部屋で、この人の婚約者扱いをされて暮らす?なんでよ。
「スーったら、まずいよ」
小声でセオドアが囁いてくるが知ったこっちゃない。
「嫌だったら嫌」
「男爵領の立場も考えなってば」
「だーかーらー、知らない人と婚約なんてありえないでしょ。だいたいさあ」
私は本音をぶちまけた。
「私女子寮でキャッキャウフフするのが夢だったんだもん」
「なんだよそれ」
「だってこういう全寮制の学校の醍醐味は同室の女子との恋バナとかさぁ」
「勉強しろよ」
「まあ、それはするけどさあ。やっぱり楽しみたいじゃん?女友達との交流もさあ」
目の前からは超イラついたオーラが漂ってくる。
「全部聞こえてるからな」
腕組みをしながら私たちの顔を交互に見る王太子殿下の顔は「無礼者」と大きく書いてあった。
「いったい誰の前だと思っているのか」、と。
王太子はぐいっと顎を上げ、居丈高に言った。
「とにかくこれは決定事項だ。お前の部屋はここ。王太子の婚約者の部屋だ。これは国家として、聖女の保護のために決めたことだ。反論は許さん」
「えー」納得いかない。
「と、ところで、王太子殿下!こちらの部屋は殿下のお部屋と続き部屋なんですか?一応家族としては確認させていただきます。」セオドアが王太子に質問した。
「当たり前だろう、婚約者の部屋だ」
「えええーやだー」
知らない人と婚約者のふりだけだって嫌なのに、続き部屋ーー?信じられない。
王太子殿下の眉間にシワが寄った。
「この無礼者が。いい加減にしろ。続き部屋でない婚約者の部屋があるか。他意はない。部屋をつなぐ扉は当然開かずの扉となる予定だ」
言外にお前なんかに手を出すかと言っている王太子の顔を見て、思い出した!
「そういえば!婚約者の方とか婚約者候補がたくさんいらっしゃるんじゃなかったでしたっけ?」
私、冴えてるぅ!
「婚約者はお前だろ」
その言葉を王太子殿下が発した瞬間、ブリザードが吹いた。怖い。
「婚約者候補は、皆解消した。まあ、穏便に解消したからお前に何かしてくることはないとは思うが‥‥‥」
「なんでそんなことしたんですか?」
だって、あの時そんなこと言ってなかったですよね?よく覚えてないけど。うーん、なんだっけ?
お前と違ってわかってる的な?
「お前が!嫌そうだったから・・・!!ではない、まあ、理由はないが、まあ、王家に良家の令嬢を縛り付けておくのはどうかと思っただけだ。お前は何にも関係ないがな!!」
まるで八つ当たりのように私に苛立ちをぶつける王太子殿下にびっくりした。
なんで怒るのよ。聞いただけだし。そもそもなんで婚約しなくちゃいけないのかもわからない。
嫌だって言ってるのに・・・
イライラする王太子と呆気にとられる私を見ていたセオドアがふっと息を吐いた。
「ま、諦めるんだね。大人しく暮らせばいいんじゃない」
ちょっと呆れたように、少し投げやりないつもの調子で言った。
「えー、セオはどこに行っちゃうのよ」
「そりゃ当然、普通の男子寮に決まってるでしょ」
「こんな、広くて豪華な部屋に一人とか落ち着かないよ。ここで暮らしたら良いんじゃない?」
「バカ言ってんじゃないよ」
「十分一緒に暮らせるって。ほら、床にマットでも敷いて寝れば良いんじゃない?」
「バカバカしい。なんでこの美しい僕が床に寝るのさ。普通に寮の部屋で暮らすよ」
「じゃあ、ベット譲る?私が床でもいいよ?だって、子供じゃないから同じベッドは狭いじゃん」
「バカ」
「そんなあぁ。セオばっか男子寮なんてズルイ~」
「はいはい、諦めて」
そう言うと、セオドアは片手を振りながら、さっさと部屋を出て行ってしまった。
ひどい。
残されたのはおっかない王太子と側近たち。
王太子が目で合図すると、学友たちも皆静かに部屋を出て行った。
「いいか」
王太子は私を睨みつけた。
「お前は聖女候補だ、将来は国の宝となる存在。自覚を持て。あの扉は」と二人の部屋を隔てる扉を指差した。「絶対に開くなよ。命の危険が迫った時だけ、開けることを許可する」
「それから、当たり前のことだが、弟と同室で眠ることも許さん。この馬鹿者が・・・!弟に常識があってよかったな」
吐き捨てるように言うと、不機嫌なまま部屋を出て行った。
ドアは叩きつけられるように閉められ、またびっくり。
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