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13. 神様達の祝福
しおりを挟む「おめでとうサファイアちゃん」
アフロディーテ様が珍しくお土産を持参でやって来ている。
「おめでとう…良かった…良かったね」
泣きすぎじゃないか…異世界転生の神様。
「神様…ありがとうございます」
サファイア!神様の手を握らなくても良いだろ!
離せ!今すぐに離すんだ!
サファイアに触って良いのは僕だけなんだよ。
「アデル様…お顔がひきつっていらっしゃいますよ。笑顔でご対応をしてください」
執事のバルダが僕の耳元で小声で言ってきた。
言われなくても分かってるよ!
今日は親しい神様だけを集めたお茶会だ。
人間が一緒だと何かとややこしくなるから嫌だとアフロディーテ様に言われて神様だけですることになった。
「僕は最初に君をこの世界に召還した時に色々と迷惑をかけたからね…この世界で幸せに過ごしている君を見ると嬉しくて…うっ…」
あっ…まだ神様泣いてる。
確かにこんな姿は普通の人間には見せる事はできないよな。
「お兄様、おめでとうございます」
オルハがオズを連れてやって来た。
そう、本来なら神様だけなのだが良い機会だからオズにも僕の出生の秘密を教えておこうと思って神様達が集まるこの機会に呼んだのだ。
「おめでとうございます…」
オズは事件の事で僕に迷惑をかけたと反省しているらしく大人しい。
「オズは僕達の結婚式の時は熱を出して出席できなかったからサファイアと会うことがなかったよね。紹介するよ」
僕は神様達とお茶をしているサファイアの所に行った。
「あら、アデちゃんの弟達ね。初めまして~」
アフロディーテ様が手をヒラヒラとさせて軽く挨拶をしている。
いや、神様の威厳とかはなくて良いんですか?
「あの…お兄様、この方達はどなたなんでしょうか?」
「僕を加護して下さっているアフロディーテ様とサファイアを守護してくださっている神様だよ」
僕はありのままを弟達に伝えた。
「「え!?」」
まあ当然だよね…弟達は固まってしまった。
「え~と、お兄様の冗談ですか?」
あっ、神様って信じていない?
そりゃ威厳はないし、もう一人は泣いてるけど…。
「いや、本当」
僕は笑顔で弟達の肩を叩いた。
「「本物…」」
そうだよね、普通はこんな反応するよね。
僕とサファイアが神様達に慣れてしまっていていちいち反応しないだけで…。
「驚かせてしまって申し訳ありません。今日は私を祝う為に神様達が集まってきて下さったのです」
サファイアが椅子から立ち上がり僕の横にやって来た。
「サファイアは初めて会うよね。一番下の弟のオズだよ」
「まあ、この方が…初めまして、オズ殿下。サファイアと申します。今日はお時間を頂きありがとうございます。オルハ殿下もお越し頂きありがとうございます」
サファイアが満面の笑みで挨拶をしている。
くう~、今日も抜群の可愛さ…。
僕はサファイアを自分の背に隠そうとした。
その時だった、突然大きな雷が近くに落ちた。
バリバリドォーン!!!
一体何事だ!?
応援ありがとうございます!
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