お嬢様は地味活中につき恋愛はご遠慮します

縁 遊

文字の大きさ
91 / 100

91. 甘々注意報発令です!

しおりを挟む


「秘密ですか…?」

何でしょうか?想像もできません。

「実は…僕の実家も会社を経営しているんだよ。会社を辞めるのは実家を継ぐからなんだ」

「え!賢人さんも…ですか?」

知りませんでした。いや、お互いに実家の話をしたことがなかったので知らなかったとしか言えませんが…。

島岡…。

「え!もしかして島岡グループですか?!」

島岡グループは国内大手の商社だ。手広く経営されていて不動産から飲食店までしていたはずです。

うちの高宮グループと変わらないくらい…いえ大きいくらいかもしれませんわ。

私は驚のあまり放心状態になっていました。

「はぁ~、こんなことなら親の言うことを聞いていれば良かったと反省するよ…」

急にどうしたのでしょうか?

「実はさ、菫ちゃんのお母さんから僕の母親にお見合いの話が来ていたんだよ。その時は相手が菫ちゃんだと知らなかったからすぐに断ったんだけど…。その時に受けていればもっと早く意識してもらえて結婚できていたんだよね。…やっぱり下調べが大事だな…。それにお見合いで決まったなら悪い虫とは言われないよね」

そんな話があったなんて…更に驚です!

もし受けてもらっていたら有宗さんではなくて島岡さんとお見合いをしていたかもしれないんですね。

世間って本当に狭いですね。

いや、それよりも…。

「あの…私…まだお返事をしてないですね」

「そうだね…。でも僕もハッキリは言ってないからね。もう一度キチンとしても良い?」

聞かれるとなんて答えれば良いのか分かりません。
戸惑っていると、賢人さんにクスッと笑われてしまいました。

「菫ちゃん…本当に可愛いよね。僕はそんな菫ちゃんのすべての表情を誰よりも一番近くで見たいんだ。年老いても手を繋いで一緒に横を歩いてくれる?オッケーなら左手を出してくれるかな?」

私は左賢人さんに差し出した。賢人さんはその手を優しく包み薬指に指輪をはめてくれた。

「ありがとう…」

賢人さんの顔が近づき私の額と両頬にキスをおとす。そして最後に近くで目を見つめられ…。

唇にキスをされた。

今までの様な軽い触れるだけのキスではなく唇が何度も重なりあうような長いキスに私は息が止まりそうになる。

「菫ちゃん、息をして…」

お互いの額をあてたまま賢人さんが言う。私は軽く息をついた。

「うん、良い子だね…」

賢人さんは言い終わるとすぐにまた唇を重ねてきた。

もうギブアップです!

恋愛初心者には甘々すぎます!

ギブ!ギブです~!!
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

mock
恋愛
食に関してうるさいリーネ国皇帝陛下のカーブス陛下。 戦いには全く興味なく、美味しい食べ物を食べる事が唯一の幸せ。 ただ、気に入らないとすぐ解雇されるシェフ等の世界に投げ込まれた私、マール。 胃袋を掴む中で…陛下と過ごす毎日が楽しく徐々に恋心が…。

辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。 しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。

冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない

彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。 酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。 「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」 そんなことを、言い出した。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~

甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」 「全力でお断りします」 主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。 だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。 …それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で… 一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。 令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……

君を探す物語~転生したお姫様は王子様に気づかない

あきた
恋愛
昔からずっと探していた王子と姫のロマンス物語。 タイトルが思い出せずにどの本だったのかを毎日探し続ける朔(さく)。 図書委員を押し付けられた朔(さく)は同じく図書委員で学校一のモテ男、橘(たちばな)と過ごすことになる。 実は朔の探していた『お話』は、朔の前世で、現世に転生していたのだった。 同じく転生したのに、朔に全く気付いて貰えない、元王子の橘は困惑する。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

処理中です...