神様!モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

縁 遊

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65. 対決 神様登場

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ハイリは気持ちの悪い笑顔を見せている。

聖獣様とお兄さんに用がある?

どうするつもりだ?

「お前はいったい何がしたいんだ?」

僕はハイリに直接聞いてみた。

「聞きたいか…いずれわかる事だから教えてやろう、俺はこの世界の支配者になるんだ。皆が俺にひれ伏す世界を作るんだ…」

何を言ってるんだ。
とうとう、頭がおかしくなったのか、こいつは…。

「そんな事、お前1人で出来るはずがないだろ…」

僕がそう言うと、ハイリが大声で笑いだした。

「そうだな、1人では難しいかもな…でも、俺は1人では無いからな…最強の味方が俺にはついているからな」

は?

最強の味方だと…お前なんかに味方するバカがいるのか?

どこの国の奴だ?
ハイリの事を知らないんだな…。

すると急に周りが暗くなった。

「なんだ…急に」

『あの神様がいよいよ来るのか…』

お兄さんが何か言ってるな…。

『もう、なんであの方はアイツの味方をするのかしら…』

今度は、鳥の聖獣様…。

『あの方は物好きだからな…自分を楽しませてくれるなら誰でも良いんだろう…それよりも気を引き締めていけよ』

最後はライオンの聖獣様だ…。

何を話しているのだろう…。

「はじめましてだな…」

お兄さん達に気をとられていたら、いつの間にか目の前に誰かがいた。

真っ黒な長い髪と瞳で、肌は青白いく背が高い男だ。

気配がしなかった…。

「父親に良く似ているな…」

僕の父親の事を知っているのか!
何者なんだ?

ハイリが鼻息を荒くして自慢気に話し出した。

「その方が俺の最強の味方…俺に加護を与えてくれている神様だ」

神様…だと…。

ハイリを加護するくらいだから良い神様ではないのは予想できるが…。

「貴方がこの森を燃やすのを手伝ったのですか?」

「ああ…私が力を貸して消しにくい炎を作った」

「何の為にですか?」

「面白そうだったからな…それにお前の困った顔を見たかった…」

やはり、ハイリにつくだけあって癖の強い神様だな。

面白そう?
僕の困った顔が見たかった?
何を言っているんだ、この神は…。

「神様、そんな奴は相手にしなくても良いですから、聖獣達を捕まえて連れて帰りましょう」

「せっかく来たんだ…もう少し楽しませろ」

「な、何を呑気な事を言っているんですか」

ハイリも取り扱いに困っているようだな。

相手は神様だからな…こちらの思うようにはいかないよな。

だけど、一体何の神様なんだろうか…。

良い神様ではないのは確かだと思うけど…。

僕を守護してくれている神様に出てきてもらって聞こうかな…だけど、今は新しい彼氏に夢中だからあまり呼び出さないでって…この前言われたんだよね…。

呼ぶと怒られるかな…。
どうしようかな…。
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