神様!モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

縁 遊

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70. あの方が登場

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「あれくらいの雷で居なくなるはずがないだろう…」

やはり、あの黒髪の神様がまだ居たみたい。

 ボン!

    「「ゲホ…ゴホ…」」

「もう~、やだ、中途半端になったじゃない」

アフロディーテ様が怒っている。

いや、でも…。

「お兄様!」

「サファイア!」

私達は抱きあって喜んだ。

だって…人間の姿に戻ったんだよ。

でも、アフロディーテ様は中途半端って言っていた様な…。

「さすが神力は衰えていないか…だが、これはどうだ…」

また、黒髪の神様が私達の方に手をかざして何かをしようとしている。

すると、黒髪の神様と私達の間にアデル様が入ってきました。

うわ!さっきみたいに、黒い霧みたいな物が辺りを包み始めてる。

え?凄いです!

アデル様はその黒い霧みたいなのを自分の手のひらに吸い込んでいるみたいに見えます…。

でも、そんなの身体に入れて大丈夫なんですか?

「何処まで耐えられるかな…」

黒髪の神様が不敵な笑みを浮かべて黒い霧を増産しているみたいで…霧のようなものから変化してきました。

「クッ…」

アデル様もきつそうです。

すると、また空がゴロゴロと鳴り始めました。

さっきより大きい音がしています。

「クックッ…かなり怒っている様だな」

黒髪の神様が嬉しそうです。

「あ~、かなりヤバイかも…私達は少し離れましょうか…」

アフロディーテ様が焦っている?

急いでその場から離れて、アデル様達の方を振り返ると…その瞬間…今までで一番大きな雷が落ちてきた。


ドガーン!!バリバリ!!!

私は思わずお兄様に抱きついた。

そして、いつの間にか聖獣様達も私の周りに集まって来ていた。

『大丈夫よ、サファイア』

『そうだな、あの方が来てくれたみたいだから…もう安心だろう…』

あの方?

アデル様は大丈夫だったのかと見てみると、アデル様と黒髪の神様の間にもう1人誰かがいる事がわかった。

「お前は私を怒らせたいのだろう?こんな遠回りな事をしなくても…直接来れば良いだろう」

新しい…たぶん神様だと思われる方が、かなり怒っています。

身体からビリビリと小さな静電気のような物が出ているのが見えています。

「やっと現れたか…直接行っても会えた事がなかったぞ…」

黒髪の神様はこの神様に会いたかったんだね。

あれ?…ということは。

あの神様がアデル様のお父様…?!

後ろ姿しか見えないな~。

前世では私の会いたい神様No.1でした。

その神様が目の前にいらっしゃいます。

こんな時に考える事ではないと思いますが…サインもらえませんかね…。

「あらら、本人が来てしまったのね…。じゃあ、私は帰らないといけないわね。奥さんに殺されるわ…アデちゃんに"またねっ"て伝えといてね~」

アフロディーテ様はそう言うと姿を消した。

やっぱり、間違いないよね。

奥様は嫉妬深いあの方…。

「サファイア?何を緊張感の無い顔をしているんだ…」

お兄様に見られた…。

「俺達もここから離れよう。危険だ」

そう言うとライさんの背中に乗せられてしまった。

やだ、ここから離れたく無いです。

神様のサインが欲しいです。

やだー!




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