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第1章
4話
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新しい世界!龍神様に貰った治癒魔法もあるしちょっとやそっとで死ぬことはない。さぁ、新しい冒険の始まりだ!
光に包まれた後、目を開けると森の中にいた。そして目の前には血塗れの男が横たわっていた。
「ぎゃーーーー」
ち、ちち血塗れの.......死んでるの?
テオはその男に近寄り息をしているか確認する。
いや、まだ息がある。そうだ治癒魔法を使おう。でもどうやって使えばいいんだろ。龍神様から貰った力だからいつも龍神様に願うようにやってみたら出来るかな。
地面に膝をつき、手を組んで祈りのポーズをとる。そして目を瞑りながら願った。
「龍神様お願いです。この男の人を助けてあげてください。」
男から暖かい光が溢れ出した。治癒魔法が上手くいったようだ。怪我が治った男は起き上がり先程自分が怪我をしていたところを何度も見ている。
「あれ?俺は死んだんじゃ」
男はテオの存在に気づいたようで、テオの方向を向き頬を赤らめた。
「大丈夫ですか?まだ痛むところとかありませんか?」
「..........君は、君は俺の天使だ。」
「へ??」
何を言っているんだろうこの人は....
そう思っているとその男はテオに抱きつき、なんとキスをしてきた。
「んっー...な、なにするんですか!」
「君があまりにも可愛らしくて」
僕のファーストキスが......見ず知らずの人にあっさりと奪われてしまった。可愛いなんてことも初めて言われた。きっと女垂らしだこの人は、僕にそんなことを言っても何も出ません!
「助けてくれたんだろ?パーティーで魔物を狩りにきて、仲間を庇って致命傷を受けてたんだよ。仲間を逃がして、俺は死ぬと思ってた。そんな時に君が現れたんだ。天使以外に何があるんだ!」
「....えっと、僕は天使じゃなくてテオっていいます。」
「テオか...いい響きだ。俺はクロードだ。よろしくな」
名前にいい響きなんてものがあるのか?そんなことを言われるとちょっと恥ずかしくなってしまう。
よく見るとクロードさんは、かなりの美丈夫だった。綺麗なアーモンド型の碧眼にザ金髪の王子様という風貌で体型もひょろっとしている訳もなくしっかりしている。
「クロードさんですね!よろしくお願いします。ところで、ここはどこでしょうか?」
「分からないのか?」
「はい、お恥ずかしながら....」
クロードは驚いた。ここは、魔物がよく出る森で何も知らずに入って来れる場所ではなかった。
「ここはラミナ王国の北部だ。魔物がよく出る地域で冒険者が多いな。よかったら俺がこの地域を紹介しよう!テオは治癒魔法が使えるのか?そうなら是非とも俺のパーティーに入って欲しい。」
魔物がよく出ると聞いてテオは鳥肌がたった。なんてところに転移させてきたんだ龍神様は!ここに転移してクロードさんを助け、地域を紹介してくれると言ってくれたのは龍神様の配慮だろうか。キスまで読んでいたのなら殴りたい。
それとパーティーというのも気になる。クロードさんは魔物をパーティで狩に来たと言っていた。魔物を狩るチームのことだろうか。そんなチームに誘われても治癒魔法はまだちゃんと使えるか分からない。戦闘能力もないため、足手纏いになる未来しか見えない....
「紹介していただけるとありがたいですがパーティーに関しては僕では足手纏いになるかと...治癒魔法も完全ではないですし、」
「ここでは治癒魔法を使えること自体貴重なんだ。ここで考えるのもなんだからとりあえず来てくれ、それから考えよう。」
魔物の森を抜け、町に行くことになった。道中いくつもの見たことのない醜悪な魔物が襲ってきた。
こちらに向かって走ってくる魔物が怖すぎるあまり声を上げてしまい「静かにしろ魔物が寄ってくるだろ!」とクロードさんにこっぴどく怒られてしまった。襲ってくる魔物を平然とした顔で次々と倒していく様子を見る限り冒険者の中でもかなり強いのでは?と思ったのだった。
光に包まれた後、目を開けると森の中にいた。そして目の前には血塗れの男が横たわっていた。
「ぎゃーーーー」
ち、ちち血塗れの.......死んでるの?
テオはその男に近寄り息をしているか確認する。
いや、まだ息がある。そうだ治癒魔法を使おう。でもどうやって使えばいいんだろ。龍神様から貰った力だからいつも龍神様に願うようにやってみたら出来るかな。
地面に膝をつき、手を組んで祈りのポーズをとる。そして目を瞑りながら願った。
「龍神様お願いです。この男の人を助けてあげてください。」
男から暖かい光が溢れ出した。治癒魔法が上手くいったようだ。怪我が治った男は起き上がり先程自分が怪我をしていたところを何度も見ている。
「あれ?俺は死んだんじゃ」
男はテオの存在に気づいたようで、テオの方向を向き頬を赤らめた。
「大丈夫ですか?まだ痛むところとかありませんか?」
「..........君は、君は俺の天使だ。」
「へ??」
何を言っているんだろうこの人は....
そう思っているとその男はテオに抱きつき、なんとキスをしてきた。
「んっー...な、なにするんですか!」
「君があまりにも可愛らしくて」
僕のファーストキスが......見ず知らずの人にあっさりと奪われてしまった。可愛いなんてことも初めて言われた。きっと女垂らしだこの人は、僕にそんなことを言っても何も出ません!
「助けてくれたんだろ?パーティーで魔物を狩りにきて、仲間を庇って致命傷を受けてたんだよ。仲間を逃がして、俺は死ぬと思ってた。そんな時に君が現れたんだ。天使以外に何があるんだ!」
「....えっと、僕は天使じゃなくてテオっていいます。」
「テオか...いい響きだ。俺はクロードだ。よろしくな」
名前にいい響きなんてものがあるのか?そんなことを言われるとちょっと恥ずかしくなってしまう。
よく見るとクロードさんは、かなりの美丈夫だった。綺麗なアーモンド型の碧眼にザ金髪の王子様という風貌で体型もひょろっとしている訳もなくしっかりしている。
「クロードさんですね!よろしくお願いします。ところで、ここはどこでしょうか?」
「分からないのか?」
「はい、お恥ずかしながら....」
クロードは驚いた。ここは、魔物がよく出る森で何も知らずに入って来れる場所ではなかった。
「ここはラミナ王国の北部だ。魔物がよく出る地域で冒険者が多いな。よかったら俺がこの地域を紹介しよう!テオは治癒魔法が使えるのか?そうなら是非とも俺のパーティーに入って欲しい。」
魔物がよく出ると聞いてテオは鳥肌がたった。なんてところに転移させてきたんだ龍神様は!ここに転移してクロードさんを助け、地域を紹介してくれると言ってくれたのは龍神様の配慮だろうか。キスまで読んでいたのなら殴りたい。
それとパーティーというのも気になる。クロードさんは魔物をパーティで狩に来たと言っていた。魔物を狩るチームのことだろうか。そんなチームに誘われても治癒魔法はまだちゃんと使えるか分からない。戦闘能力もないため、足手纏いになる未来しか見えない....
「紹介していただけるとありがたいですがパーティーに関しては僕では足手纏いになるかと...治癒魔法も完全ではないですし、」
「ここでは治癒魔法を使えること自体貴重なんだ。ここで考えるのもなんだからとりあえず来てくれ、それから考えよう。」
魔物の森を抜け、町に行くことになった。道中いくつもの見たことのない醜悪な魔物が襲ってきた。
こちらに向かって走ってくる魔物が怖すぎるあまり声を上げてしまい「静かにしろ魔物が寄ってくるだろ!」とクロードさんにこっぴどく怒られてしまった。襲ってくる魔物を平然とした顔で次々と倒していく様子を見る限り冒険者の中でもかなり強いのでは?と思ったのだった。
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