召喚された少年は公爵様に愛される

さみ

文字の大きさ
44 / 57

40話 囚われの身②

「せい、れい?....なんのことですか?」

「ふふ、私を欺こうとしても無駄よ。」

メアリーはノアを嘲笑うように言った。

「僕はたしかに黒髪黒目でそれが国にとってどれだけ重要か分かりますが、」

「そんなことを言っても無駄よ」

なぜメアリーがこのことを知っているのか分からなかったためとぼけてみたが無駄だったようだ。

「なにを証拠にそんなことを..」

「見えるものあなたの精霊」

精霊が見える?どういうことだろう。実体化したらみんな見えるけど...そういうことじゃなない気がする。
ノアは衝撃のあまりしばらく黙っているとメアリーは口を開いた。

「教えてあげるわ。ライアン様も知っているから貴方に教えたところで私に減るものはないもの。
精霊が見えるのは一種の共感覚のようなものだわ、それと見えるのも精霊だけじゃないしね。」

共感覚のようなもの?色などで識別する...この世界では特殊能力みたいなものかな。
それを知ったところでどうにかなるわけではない。精霊士だと言われ精霊の力を使えるようになったから強くなったと思っていた。けどそれは単に精霊が強いだけで僕は何一つ変わってない.......

「精霊だけじゃないんですね。」

「ええ、魔力も見えるわよ。貴方がしているその手錠で今は何も見えない。精霊が使えない今、ひ弱な貴方が逃げる事は出来ないわ。」

話しているうちにノアはあることに気づいた。メアリーは僕と長い間話していても焦っている様子が全くない。そんなに余裕があるのか?僕を男娼にするとかなんとか言ってたけど.....
自分で逃げたいところだがメアリーが言う通りこの手錠がされている限り僕に逃げる術はない。
余裕....余裕.....あっ!多分今は夜だ。夜だと馬車は危険だから動かせない。
ライアン様が....僕が帰ってきていないこと分かるかな。いや、夜だとしたらアヴィが気づいてくれるはずだ。助けに来ると信じよう。
でも、今は喧嘩中?だしライアン様もメアリーさんみたいな女の人と僕だったら絶対にメアリーさんの方がいいよね....
考えれば考えるほどこの世界で自分なんかを助けてくれる人なんて居ないんだと思い目に涙が溜まってくる。

メアリーは従者に何か耳打ちをされたようで一言も喋らずドアを閉める音だけが聞こえた。

「ライアン様.....」

静かになった部屋でノアはそう呟いた。



感想 2

あなたにおすすめの小説

処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる

猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。 しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。 当然そんな未来は回避したい。 原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。 さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……? 平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。 ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

おひめさまな俺、帝王に溺愛される

  *  ゆるゆ
BL
帝王陛下に捧げられることになった小国の王族レイには、大変な問題が──! ……男です。

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

家族に忘れられていた第五王子は愛され生活を送る

りーさん
ファンタジー
 アズール王国の王宮には、多くの王子や王女が住んでいる蒼星宮という宮がある。  その宮にはとある噂が広まっていた。併設されている図書館に子どもの幽霊が現れると。  そんなある日、図書館に出入りしていた第一王子は子どものような人影を見かける。  その時、父である国王にすら忘れられ、存在を知られていなかった第五王子の才覚が露になっていく。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。