召喚された少年は公爵様に愛される

さみ

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43話 ノアの捜索③

「伯爵令嬢?」

ライアンが探してほしいと言ったのはメアリー・ミラー伯爵令嬢だった。驚きのあまりヴェルナーは目を見開いた。

探し人は絶対にノアだと思ってた。ノアを探すのは比較的簡単だ、あのような不思議な魔力は見たことがない。だが一般人となると会ったことのない限り無理な話だ。

「ああ、そうだ。」

「なんでまたそんなよく分からん奴を探すんだよ。俺の魔眼は見ず知らずのお嬢様を探せるほど便利じゃない。」 

ヴェルナーの目は魔力眼だ。人の魔力や魔力の痕跡などを目でみることができる。だが天眼ののように全てを見通せるわけではない。
これは大変なことを押し付けられたものだとため息を吐いた。

「そもそもの話、精霊がついてるノアがそんな簡単に捕まるはずないだろう?」 

ライアンは精霊を使役しているノアの戦闘力は未知数だがそんじょそこらの奴にやられるはずがないと確信していた。

フルアズを復活させたのだ。そんな力があるにもかかわらず精霊は戦えないなどというならばノアを守護するものとして許せない。

「まぁ、相手が普通の奴だったら精霊を呼んで撃退するか。そうなったら魔力を断つ手錠を使われたのが説として一番濃厚だな。」

流石は王国一の魔導士と感心してしまう。
魔力を絶つ手錠の存在は本で見た程度だが知っている。使われたなんてことはライアンは聞いたことが無かったが、
使うとすれば魔導士に限定される。そして戦争が起こった時に捕虜にするためか、戦犯に付けるかしかライアンには思いつかなかった。

「魔力を絶つ手錠は国の権限がなければ使えないはずだが?」

「ミラー家のことは俺には分からんが奴隷商でもやってるんじゃないか?裏家業の者は何でも持ってるからな。」

鼻で笑いながらそう言った。

「うむ、そうか。」

ヴェルナーの発言には本当に驚いた。
奴隷商はライアンが調べていた通りだったのだ。

現在のミラー家は伯爵の体調が芳しくないため妻である伯爵夫人が代理なのだとか。
伯爵が床に臥せっている間、公務はままならずましてや進めていた事業もなんて出来るはずもないため仕方なく他に頼むことになり収入も減ったそうだ。
それなのに元々浪費癖のあった伯爵夫人は豪遊をし続け、借金を借りなければいけない事態へ。どこで紹介されたかは分からないが外国と繋がりを持ち奴隷商を始めたという話だ。

考え込んでいると

「なぁ、なんで伯爵令嬢なんかとっ捕まえようとしてるんだ?俺にも聞く権利ぐらいあるだろう?」

焦り過ぎるあまり、色々と説明しなければならないことをすっかり忘れていた。




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