外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!

東導 号

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第732話「そう! 再会したヒルデガルドとエステルは、 まるで友情を培った『親友』同士のような雰囲気」

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冒険者ギルドから技術料金貨1万枚、討伐報奨金の精算分を合わせた、
金貨9万枚9億円を受け取ったリオネル。
当然、所属登録証のカード機能へインプットされ、かさばらないようにして貰う。

ふたりは長旅の疲れを取るべく、ゆっくり休んで欲しいと、
以前宿泊した冒険者ギルド総本部内ホテルのスイートルームへ案内された。

ちなみに気になっている方もいらしゃると思うので、オープンにするが、
ソヴァール王国やアクィラ王国において、国賓を招いて滞在して貰う場合、
かかる費用は招待国が一切持つ。
当人以外に、お付きの護衛やスタッフの分も含めて。

だが、ヒルデガルドとリオネルの訪問は仕事が理由だが、対外的にはプライベート。
宿泊費等々は、全てがイエーラの公費で賄い、リオネルが立て替え支払っている。

但し、通常の料金よりだいぶ安い特別料金が設定されており、
負担減で滞在して貰うべく、訪問国が気を遣って貰っているという次第。

……という事で、話を戻そう。

さすがに、イエーラからワレバッドへの約1万㎞を、
「本当は1時間もかからずに来た」とは明かせない。

長旅でお疲れでしょう? という気遣いをむげには出来ない。

だから、言葉は勿論、表情には絶対に出さず、
リオネルとヒルデガルドは謹んで厚意を受ける事に。

実のところ、最初にローランドからは、
ワレバッドで最上級たるホテルのスイートルーム宿泊を勧められた。

しかし、ヒルデガルドが冒険者ギルド総本部のホテルをぜひにと熱望した。

どうやらヒルデガルドはゴージャスなホテルより、質実剛健なホテルを好むようだ。
まあ、質実剛健とはいえ、スイートルームに宿泊はするのであるが……

さてさて!
とりあえず、部屋へ入りひと息ついたリオネルとヒルデガルド。

だが、この後、どうしようか?と迷う事は、リオネルとヒルデガルドには無い。

時は金なりで、時間を無駄にせず、有効に使うべく、予定はしっかり入っている。

そして先ほど、ローランドへお願いし、了解を得た、いくかつの案件があった。

まず、今回のワレバッド滞在中は、前回の時と違い、護衛は不要という事。
ブレーズが今回も私とゴーチェがと、申し出たが、丁寧に辞退した。

ローランドには、ドラゴンをたやすく討伐するふたりに護衛などは不要だなと、
納得され、最終的に了承して貰った。

次にフォルミーカの時と同様に、
ギルドの様々な講座教科書を有償で購入させて貰った事。
ちなみに今回の購入数は前回の4倍にあたるトータル2万冊である。

これらもやはり、これから開校する予定である、
『職業能力開発学校』用の教科書用で使用するつもりだ。
これは素直に理由を告げたら、快諾して貰った。

次に、フォルミーカ迷宮で討伐したドラゴンの死骸を1体、売却させて貰う事も、
申し入れした。

ちなみに先のドラゴン討伐で得た死骸もろもろは、
宰相ベルンハルドと取り決めた約定により、全てアクィラ王国へ売却した。

なので、今回は、ドラゴンの死骸が流通していないであろう、
ソヴァール王国ワレバッドで売却したいと申し入れしたのだ。

この提案には、ローランドが大喜びし、これまた快諾してくれた。

リオネルとしては市場価値の高い場所で高額で売り、
より多くの利益を得たいのは勿論なのだが……

稀少性の高いドラゴンの死骸を冒険者ギルド総本部で売却し、
他の町村ではなく敢えてワレバッドへ流通させる。

世話になった事に報いよう、という気持ちもある事を、
ローランドはしっかり理解してくれたのである。

そして最後には、前回訪問の際、世話になった秘書見習いの、
エステル・アゼマと3人で食事を摂りたいと希望を出した。
彼女の都合に極力合わせるので、アポイントを取りたいとお願いをしたのだ。

こちらもローランドは、お安い御用だと快諾。

ブレーズへ命じ、講座教科書の有償購入と、ドラゴンの死骸売却のアテンドを務め、
その後、食事を共にするようエステルへ指示を入れ……

指示を聞き、リオネルとヒルデガルドとの再会を喜ぶエステルにも、
快諾して貰ったという次第。

そして、なんやかんやで、午後4時に、
ホテルのロビーで待ち合わせという事で、3人は合流した。

「ご無沙汰致しております! ヒルデガルド様! ようこそ! ワレバッドへいらっしゃいました! リオネル様もお疲れ様でございます!」

国賓のヒルデガルドは勿論なのだが、リオネルにも、
エステルは敬語を使い、丁寧に接していた。

感慨深いのである。
リオネルと初めて会った時、正直凄いと思った。
若干18歳のランカー、ランクB冒険者など見た事も、聞いた事もなかったからだ。

しかし、そんなものではなかった!
リオネルは究極の規格外!

たった1年で、ビルドアップ! バージョンアップ! その上のランクAどころか、
『レジェンド』と称えられるランクSまで進化し、上り詰めたのだ。

そのリオネルが笑顔で言う。

「急なお願いをし、申し訳ありません。入っていたスケジュールを調整して頂いた事に感謝します。早速ですが、我々のアテンドをお願いします、エステルさん」

「はい! かしこまりました! どうぞ、私へお任せください!」

と、3人は早速、行動を開始したのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

まず3人が赴いたのは冒険者ギルド総本部の巨大な倉庫。
その一画にギルドの様々な講座教科書が梱包された状態で保管されていた。

エステルと倉庫の係員が話し、
リオネル達が受け取る代金支払い済みの2万冊の講座教科書が用意されたが、
いつもの通りお約束、一瞬でぱっと消えてしまう。

そう! 収納の腕輪へと搬入されたのである。

大いに驚く係員を残し、3人は次に、魔物の死骸買い取り専用の倉庫へ。

解体作業を行う作業場を備えた、これまた巨大なその倉庫は、
冒険者達が持ち込む魔物の死骸を解体し、
革鎧の部品等々、使用可能な部位に加工するべく稼働していた。

中でも最大級に価値の高い魔物がドラゴン族であり、
死骸の99%が有効利用される。

討伐難易度に比例し、価値は勿論だが、稀少性も相当に高いのだ。

特にドラゴンの皮を使用した革鎧は冒険者達、否、貴族、騎士でも垂涎の的、
至高の逸品と言って過言ではない。

ドラゴンの鎧は、超が付く高級品であり、店頭に出せば即完売。
通常はオーダーメイドの特注品となる事が殆どなのである。

どこの街でも、懇意の防具職人へ、
「もしも素材が手に入ったら、絶対に作って欲しい! 金は惜しまない!」という、
数年、否、中には10年以上待っている希望者が数多居るのだ。

「いきなりですが、係員さん、ここへドラゴンの死骸を出して、大丈夫ですか?」

「は、はい! リオネル様! 何卒宜しくお願い致します!」

という会話の後、リオネルは収納の腕輪から搬出。
指定された場所へ、どどん!と ドラゴンの死骸が現れた。
体長20mを楽に超える大物だ。

おおおおお!!!と上がる大歓声。
大勢居る係員達が一斉に声を上げた。

「では! 検品をお願い致します!」

というエステルの指示で、係員達がまるで蟻のように群がり検品。

大人数なので、巨大なドラゴンではあるが検品は……すぐに終わった。

ちなみに!
倒す際、出来る限り外傷が無いよう、
リオネルは秘技たる貫通撃で急所を撃ち抜き、倒した。

唯一の外傷は、戦う際、危険防止の為、尾を切り落とすのみだから、
素材の評価としては文句なく最美品なのである。

「リオネル様! 鑑定額は、金貨5万枚5億円となります。宜しいでしょうか?」

何度も言うが、ドラゴン自体がレアな上、大型で最美品だから、
アクィラ王国よりも高値を付けてくれた。

「はい、それでOKです。ありがとうございます」

という事で、こちらも入金は、所属登録証のカード機能へインプットされる。

なんやかんやで時刻は午後5時。

夕食を摂ろうという時間まで少しある。

なので、ヒルデガルドはエステルに付き合って貰い、ランジェリーショップへ。
結婚を約束したリオネルも、ヒルデガルド同伴とはいえ、
まだ堂々とランジェリーショップへ入る勇気は無いから。

そしてヒルデガルドは自身の物は勿論、サイズ違いの物も大量に購入した。

先日、夢魔法で話した際、ティエラ、ブレンダ、ミリアンと話し、
妻達用のランジェリーを買っておく事を約束していたからだ。

また購入した中には、イエーラの国内生産用のサンプルも含まれていた。
人間族のランジェリーをとても気に入ったヒルデガルドが、
イエーラへも広めようと『国産品の生産開始』を決めたからである。

ちなみに支払いは、ヒルデガルドが自身の所属登録証を使い、行った。

アクィラ王国におけるドラゴン討伐の際、彼女は自分の取り分として、
金貨3万枚3億円を受け取っているから、
これくらいの買い物は余裕しゃくしゃく。

結果、購入した商品は箱100にも及んだが、店外で待機していたリオネルが、
収納の腕輪に搬入し、何の問題も無かった。

ヒルデガルドの買い物が終わり、時刻は午後6時過ぎ。

3人は冒険者ギルド総本部のレストランへ赴き、ディナーを摂る事とした。

移動距離が無い事。
このレストランの味と雰囲気をヒルデガルドがこれまた大いに気に入っていたから。

上機嫌のヒルデガルドは満面の笑み。

「うふふ、さあ、夕食に致しましょう! 今夜はお世話になった大切な友人へ、私がご馳走しますわ。エステルさん、また恋バナしましょうね!」

対して、エステルも同じく満面の笑み。
ここで、

「はい! ヒルデガルド様! ご友人としてですね? では、遠慮なくお言葉に甘えます。何卒宜しくお願い致します!」

そう!
再会したヒルデガルドとエステルは、
まるで友情を培った『親友』同士のような雰囲気。

そんなふたりの女子をリオネルは柔らかく微笑み、見守っていたのである。
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