冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

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第120話「一番緊張する瞬間だ」

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アングラ―ド侯爵家へ突入してから、数日が経った。

前々から決められてはいたが、この週末に、
ローラン様が予約手配した、俺たち新人が宿泊しているホテルの
スペシャルルームにおいて、新人入団発表会見が行われる。

いろいろと盛りだくさんの内容となるみたいだが、シンプルに言えば、
3人各自が指名の入団感想、本契約締結の感想、
そして今後の抱負等を語る事となる。

その後に、ローラン様が各自の能力マル秘情報を明かし、
王国の方々に衝撃をもたらすという趣向だ。

また、グランシャリオのメンバーが認めた研修の結果も鑑みて、
ランクアップ認定もしてしまう事となった。

そのランクアップ認定というのが、常識ではありえないものだ。

俺は、全属性魔法使用者オールラウンダーの魔法剣士として、
最底辺のランクFから、驚きのランクAに。
ランクの下克上と言って、過言ではないが、
治癒魔法や種々のスキルも使いこなすので、納得して貰えるだろう。
とっておきのスキル勘働きだけは、決してオープンにはしない、秘中の秘である。

シャルロットは、複数属性魔法使用者マルチプルの魔法使いとして、
ランクEから、ランクBに。
火と風ふたつの属性に加えて、治癒魔法も使いこなす逸材であるから、当然だろう。
我が彼女として、誇らしい。

そしてフェルナンさんは、剣技上達のお墨付きを得たとして、
ランクEからランクBに。
もともと、剣士として相当な腕を持っていたフェルナンさんだが、
魔物&獣恐怖症を克服、結婚問題をもクリアし、精神的な負荷を解消。
バスチアンさんいはく、新人3号のランクアップだけは『おまけ』と茶化すが、
フェルナンさんの剣士としての『のびしろ』は半端ないとも保証してくれた。 

ちなみに、ランクB以上の上級冒険者をランカーと呼ぶ。

普通はデビュー前のど新人が、ランカーに認定されるなどありえない。
俺が経験したようにランクF、もしくはよくてもランクEだ。

冒険者ギルドの認定試験を受けないのなら尚更、
誰もが信じられないと言うだろう。

しかし俺たち3人は、魔王討伐を果たしたマエストロ、
ローラン・ケーリオ様率いる王国ナンバーワンクラン、
グランシャリオのメンバーに実力を認められた。

誰もが信じられないというが、誰もが認めざるをえない。

ただし、間を置かず、論より証拠として、
俺たちがランカーたる実力を示さないとダメだとも思う。

まずは、直近の依頼として、
因縁?の相手アングラ―ド侯爵領村のゴブリン退治を完璧に遂行する。

更に、高難度の依頼をいくつも遂行すれば、
新生グランシャリオの名を、より高める事が出来るだろう。

さてさて!
ローラン様たちから、いろいろ聞いたところ、
予定通り、新人入団発表会見は、思い切りド派手に行うとの事。

魔法を存分に使った光線や効果音など、演出が凄まじいらしい。

ちょっと、こっぱ恥ずかしいが、
バスチアンさんからは、「我慢しろや」と、言われてしまったのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

そんなこんなで、新人入団発表会見の当日。

俺たち3人は各自、専用の控室で、準備を行っていた。
準備というのは、新しい革鎧への着替えと入念なメイクである。

メイクといっても、女子のシャルロットとは違い、
男子の俺は、肌を綺麗にし、眉を整えるくらいだとか。

しかし、生まれて初めてのプロのメイクさんに施して貰うメイクだから、
めっちゃ緊張した。

ちなみに散髪は、ホテル内の理容室で済ませており、こざっぱりとした短髪仕様だ。

自分が話す内容を改めて練習していたら、時間が来て、
サポート役の女性が迎えに来た。

新人3人にはサポート役がつき、メイン会場までエスコートしてくれる。

俺とともに、メイン会場の裏口まで歩くのだ。

そして、来客がいっぱいのメイン会場のステージには、
クラングランシャリオのリーダーにして魔王討伐の英雄、
通称マエストロのローラン様と、バスチアンさん、セレスさん、クリスさん、
のメンバーたちが待ち構えている。

俺はサポート役とメイン会場の裏口まで行き、
指示通り、名前を呼ばれるのを待った。

一番緊張する瞬間だ。

やがて、司会進行役の人が、魔導マイクで俺の名を読み上げる。

「グランシャリオドラフト一位指名、エルヴェ・アルノー!!」

対して、俺は「はいっ!」と返事をし、魔法の光線が飛び交う中、
楽隊の演奏に合わせてリズムよく歩き、ステージへと上がったのである。
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