冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

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第122話「アングラ―ド侯爵が、領村のゴブリン退治を受けて貰う事に驚いたのも当然である」

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ず~っと俺をにらみ続けるミランダへ、俺は心の中で、
3度目のざまあ!!をした。

あ~!
す~っとした。

今までの恨みつらみが、ほぼ消えた。

後は因果応報の法則で、墜ちるところまで堕ちればいいって感じ。

ちなみに俺を追放した実家の兄貴には、ミランダほどの恨みはない。
ここまで育てて貰った恩もあるし、はした金とはいえ、手切れ金も貰ったし。

なので絶縁とまではいかず、このまま、当たらず触らず、の関係でいいと思う。

ただし、くそ兄貴から、
「実家へ戻り、アルノー家専属の騎士、郎党になれ」
と言われても、断固拒否だけどね。

俺のサプライズ紹介が終わってから、続いて、
シャルロットとフェルナンさんのサプライズ紹介へ移る。

次にサプライズ紹介されたシャルロットは、
「火と風ふたつの属性に加えて、治癒魔法も使いこなす逸材。複数属性魔法使用者マルチプルの魔法使いとして、ランクBに認定されました」

そう、ローラン様が言うと、綺麗なストロベリーブロンドを持つ、
シャルロットの美貌もあいまって、会場はまたまた興奮のるつぼ。

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

大歓声にこたえたシャルロットが、ていねいにお辞儀をすると、

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

歓声が鳴りやまなくなる。

あ~あ。
俺の時より凄いや。

やはり可愛い女子は全てに勝るのか。

俺は思わず苦笑したが、もっと気の毒なのはフェルナンさん。

シャルロットのサプライズ紹介が終わり、
フェルナンさんのサプライズ紹介が始まっても、
会場のほとんどがシャルロットを注視。
熱い視線を送っていたから。

ローラン様がフェルナンさんがいかに才ある剣士かと強調しても完全にスルー。

複雑な思いのフェルナンさんはしかめっ面。

でも、シャルロットのせいではないので怒れない。、

ジレンマだろうとは思うけど、耐えてくれ、こらえてくれとしか言えない。

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

おおおおおおおお!!!

まあ、鳴りやまない歓声のおかげで、フェルナンさんがランクBに認定された事も、
反論やブーイングなく、完全にスルーされたから。

俺がフェルナンさんだったら、前向きにそう考える。

しかし、ここでローラン様がびしっと、

「皆様! ご静粛に!」

と、微量の威圧の念を込めた言葉を発すると、
会場内はしーんと、しずまりかえった。

成る程。
参考となった。

威圧のスキルって、こういう上品な使い方も出来るんだなって。

続けてローラン様は、

「エルヴェ・アルノー、シャルロット・ブランシュ、フェルナン・バシュレ、3人の才あるランカーを加え、戦力が万全となった新生グランシャリオの活躍に乞うご期待ください!」

と言い、新人入団発表会見を締め、終了させたのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

新人入団発表会見を終了した直後。

会場の控室へ留まるローラン様の下へは、
ありとあらゆる立場の人々から、数多の依頼が殺到した。

しかし、ローラン様は

「依頼は一切、冒険者ギルドを通してください」

と、直接依頼を受ける事を断った。

でも王族とか、やんごとなき方々の依頼は?

とローラン様へ尋ねれば、やはり「ギルドを通して欲しい」と伝えるという。

一方、ギルドの業務審査部は、専任の職員を10名配置。

依頼内容の緊急性、重要性、他の案件との兼ね合いも加味し、
コメントと優先順位をつけ、基本的には週に1回、イレギュラーの場合は即座に、
ローラン様の屋敷へ、報告書を持って来るそうだ。

イレギュラーというのは、依頼を受けて緊急に対応しなければならない場合。

英雄ローラン様でなくては救えないレベルの人命がかかっているとか、
魔王出現レベルの、スフェール王国が危機に瀕する大事件とかである。

ローラン様は指名依頼されても、受諾する案件は限られる。

まあ、ローラン様の身体はひとつだし、グランシャリオのメンバーだって、
計4人しか居なかった。
全ての依頼を受諾する事は物理的に無理である。

山のように来た案件のほとんどは、ローラン様の判断で「お断り」され、
表向きは業務審査部の判断という形で他のクランに依頼が行く事となる。

最初の頃は、ローラン様の依頼を選ぶスタンスに、
軋轢あつれきも生じたが……
今やローラン様に依頼を受諾して貰うのは狭き門という常識が完全に浸透している。

なので、依頼者も断られるのが前提で内容を吟味し、
ここ最近は「ふさわしい」依頼しか来ていなかった。

アングラ―ド侯爵が、領村のゴブリン退治を受けて貰う事に驚いたのも当然である。

だが、俺たち新人3人が入った事で、キャパが増えたと判断し、
依頼が殺到したに違いない。

しかしローラン様は、

「偉そうだと言われても、安請け合いはしない。スタンスを変えるつもりはないよ」

と、柔らかく微笑んだのである。
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