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第4章 夫が真実の愛を捧げる相手はどこにいるのでしょうか?名乗り出てください。
49.オレが一人で屋敷を出ようとすると、屋敷の公爵の部屋にワープしてしまいます。公爵が帰宅しました。お一人ですか?相思相愛の神子様は?
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神子様が帰った後、公爵家の使用人はめちゃくちゃ、オレを心配してくれた。
オレは、疲れをとりたい、と言って、部屋で、簡単な荷造りをすると、最短ルートで玄関ホールへ。
神子様が帰った後だから、公爵家の使用人は、気を抜いている。
公爵の伴侶は、荷物を自分で持たない。
オレは、公爵の伴侶の服装に見合う鞄を持っていない。
大きな布を風呂敷代わりにして、荷物を詰めてみた。
オレは、風呂敷包みを片手持ったまま、玄関ホールに立ち、もう片方の手で、外に通じる扉のドアノブを回した。
扉は、開いたと思う。
オレは、確かに開けた。
オレは、今、状況が理解できない。
なぜなら、オレは、まだ屋敷にいるからだ。
多分、公爵家の屋敷の中にある、公爵の執務室らしい部屋の中にオレはいる。
オレは、公爵の執務室に入ったことは、一度もない。
王城で入ったことがある国王陛下の姉の執務室を彷彿とさせる造りの部屋で、棚には、公爵の仕事と思しき書類が並んでいる。
何で?
何が起きた?
よく分からんが、主のいない執務室にいていいはずがない。
オレは、公爵の執務室を出た。
風呂敷包みを持って歩いていると、ヤグルマさんに会った。
「お荷物、お持ちします。」
とヤグルマさんに言われたが、オレは断った。
暗証番号は、間違えると三回目でロックがかかる。
最悪、あと二回、何か起きても、四回目には、何も起こらないだろう。
オレは、すぐに玄関ホールに行き、扉に手をかける。
扉を開けたと思ったら。
全く見覚えがない部屋にいた。
よく見てみると。
公爵の持ち物らしきものが部屋に用意されている。
公爵用の部屋だ。
執務室とは違う造り。
テーブルとソファー。
応接室みたいだな。
玄関ホールのドアを開けると、屋敷内の部屋に飛ばされるのか?
仕組みは分からないけれど現象はそうだ。
玄関ホール以外を試そう。
使用人の出入り口に行こうとしたが、止めた。
急に、活動中の使用人が増えた気がする。
使用人の出入り口を使って、ワープしたら、オレは家を出ていく理由を説明できないので困る。
もう一度、玄関ホールだ!
オレは、急いで、ドアノブを回した。
二度あることは三度ある。
オレは、公爵の私室にいた。
公爵の伴侶であるオレの私室に似ているが、オレの知らない物ばかり。
オレは、公爵の私室を出た。
玄関ホールの扉を開けたら、公爵の部屋に出る?
何の仕掛けがあるんだ!
仕掛けを解除しないと、おれは、公爵家の屋敷から出られない。
公爵の屋敷の外をうろつくようになったオレは、屋敷の周辺の土地に、詳しくなった。
公爵家の屋敷を出ることさえできれば。
使用人の出入り口から、使用人と一緒に出るか。
粘れば、なんとかなるだろう。
あと5歩で、オレは使用人の出入り口に着く。
そのタイミングで、ヤグルマさんが来た。
「公爵の伴侶は、使用人の出入り口から、出入りはしないものです。」
オレは、ヤグルマさんに、ワープ現象を説明して、外に出るには、使用人の出入り口を使うしかないと話した。
「原因を探しますので、外出しないでお過ごし下さい。」
とヤグルマさん。
まさか、引きこもり推奨?
オレが引きこもらず、公爵の屋敷から出ていく方が、公爵と神子様の仲は進展するぞ?
それに、オレは、浮気者の屋敷に引きこもりたくないんだ。
公爵と神子様がくっつくのを待つ間、どこぞに旅に出たい。
公爵は、いつも家にいないから、公爵が、誰に真実の愛を捧げようが、平気だとオレは思っていた。
でも。
オレの夫が、オレを放ったらかしにして、他の男と外でいちゃこらしているのを目のあたりにしたら、さ。
なんでか分からないけれど、全然平気じゃないんだよ。
公爵とは、ろくに会話もしていない上に、会話にならないのに。
早く、出ていきたいんだ。
公爵の屋敷から。
「まだ使用人出入り口を試してないから。」
神子様の前で、応援すると言った手前。
オレの思いを口に出すことは、はばかれる。
「問題を解決するために、公爵にお戻りいただきます。公爵には心当たりがお有りでしょうから。」
とヤグルマさん。
「公爵に心当たり?もしかして、魔法とか。」
魔法がある異世界?
魔王がいて、神子様が存在するなら、魔法も?
「公爵のお戻りまで、安全な場所に。」
オレは、ヤグルマさんに押し切られて、部屋に戻った。
その日の夜。
何ヶ月ぶりかで、公爵が屋敷に帰ってきた。
一人で。
一人?
相思相愛の神子様は?
一緒じゃないのか?
オレは、疲れをとりたい、と言って、部屋で、簡単な荷造りをすると、最短ルートで玄関ホールへ。
神子様が帰った後だから、公爵家の使用人は、気を抜いている。
公爵の伴侶は、荷物を自分で持たない。
オレは、公爵の伴侶の服装に見合う鞄を持っていない。
大きな布を風呂敷代わりにして、荷物を詰めてみた。
オレは、風呂敷包みを片手持ったまま、玄関ホールに立ち、もう片方の手で、外に通じる扉のドアノブを回した。
扉は、開いたと思う。
オレは、確かに開けた。
オレは、今、状況が理解できない。
なぜなら、オレは、まだ屋敷にいるからだ。
多分、公爵家の屋敷の中にある、公爵の執務室らしい部屋の中にオレはいる。
オレは、公爵の執務室に入ったことは、一度もない。
王城で入ったことがある国王陛下の姉の執務室を彷彿とさせる造りの部屋で、棚には、公爵の仕事と思しき書類が並んでいる。
何で?
何が起きた?
よく分からんが、主のいない執務室にいていいはずがない。
オレは、公爵の執務室を出た。
風呂敷包みを持って歩いていると、ヤグルマさんに会った。
「お荷物、お持ちします。」
とヤグルマさんに言われたが、オレは断った。
暗証番号は、間違えると三回目でロックがかかる。
最悪、あと二回、何か起きても、四回目には、何も起こらないだろう。
オレは、すぐに玄関ホールに行き、扉に手をかける。
扉を開けたと思ったら。
全く見覚えがない部屋にいた。
よく見てみると。
公爵の持ち物らしきものが部屋に用意されている。
公爵用の部屋だ。
執務室とは違う造り。
テーブルとソファー。
応接室みたいだな。
玄関ホールのドアを開けると、屋敷内の部屋に飛ばされるのか?
仕組みは分からないけれど現象はそうだ。
玄関ホール以外を試そう。
使用人の出入り口に行こうとしたが、止めた。
急に、活動中の使用人が増えた気がする。
使用人の出入り口を使って、ワープしたら、オレは家を出ていく理由を説明できないので困る。
もう一度、玄関ホールだ!
オレは、急いで、ドアノブを回した。
二度あることは三度ある。
オレは、公爵の私室にいた。
公爵の伴侶であるオレの私室に似ているが、オレの知らない物ばかり。
オレは、公爵の私室を出た。
玄関ホールの扉を開けたら、公爵の部屋に出る?
何の仕掛けがあるんだ!
仕掛けを解除しないと、おれは、公爵家の屋敷から出られない。
公爵の屋敷の外をうろつくようになったオレは、屋敷の周辺の土地に、詳しくなった。
公爵家の屋敷を出ることさえできれば。
使用人の出入り口から、使用人と一緒に出るか。
粘れば、なんとかなるだろう。
あと5歩で、オレは使用人の出入り口に着く。
そのタイミングで、ヤグルマさんが来た。
「公爵の伴侶は、使用人の出入り口から、出入りはしないものです。」
オレは、ヤグルマさんに、ワープ現象を説明して、外に出るには、使用人の出入り口を使うしかないと話した。
「原因を探しますので、外出しないでお過ごし下さい。」
とヤグルマさん。
まさか、引きこもり推奨?
オレが引きこもらず、公爵の屋敷から出ていく方が、公爵と神子様の仲は進展するぞ?
それに、オレは、浮気者の屋敷に引きこもりたくないんだ。
公爵と神子様がくっつくのを待つ間、どこぞに旅に出たい。
公爵は、いつも家にいないから、公爵が、誰に真実の愛を捧げようが、平気だとオレは思っていた。
でも。
オレの夫が、オレを放ったらかしにして、他の男と外でいちゃこらしているのを目のあたりにしたら、さ。
なんでか分からないけれど、全然平気じゃないんだよ。
公爵とは、ろくに会話もしていない上に、会話にならないのに。
早く、出ていきたいんだ。
公爵の屋敷から。
「まだ使用人出入り口を試してないから。」
神子様の前で、応援すると言った手前。
オレの思いを口に出すことは、はばかれる。
「問題を解決するために、公爵にお戻りいただきます。公爵には心当たりがお有りでしょうから。」
とヤグルマさん。
「公爵に心当たり?もしかして、魔法とか。」
魔法がある異世界?
魔王がいて、神子様が存在するなら、魔法も?
「公爵のお戻りまで、安全な場所に。」
オレは、ヤグルマさんに押し切られて、部屋に戻った。
その日の夜。
何ヶ月ぶりかで、公爵が屋敷に帰ってきた。
一人で。
一人?
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