《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

501.カズラくんと、ドリアン王国の国王陛下は、寝室へ?邪魔はしないとも。サーバル王国の国王陛下夫妻の夫婦感を見ながら、オレはクロードに?

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「カズラ。そのように攻撃的になると、カズラの良さが失われてしまう。」
とドリアン王国の国王陛下。

ドリアン王国の国王陛下といるときのカズラくんは、優しかったのかな?

浮気の現場をおさえたと思っているカズラくん。

俺に誘われたから、自分は悪くないと言っている恋人にカズラくんが優しくするかなー?

「まさか、ぼくの言うことが聞けないとか、ふざけたこと言わないよね?」

青筋たてているカズラくんは、ドリアン王国の国王陛下を寝室に追い立てていく。

バチッバチッバチッ。

カズラくんの機嫌が悪くなると、ハリセンの攻撃力がアップするのかな?

カズラくんは、ドリアン王国の国王陛下の背中に連続ハリセンチョップを食らわせている。

「止めるんだ。私が怪我をしてもいいのか?」
とドリアン王国の国王陛下。

カズラくんのハリセンチョップが、ドリアン王国の国王陛下の背中に直撃するたびに、バチッバチッバチッとハリセンから音がする。

最初は、静電気かと思っていたんだけどさ。

静電気レベルの刺激じゃないっぽい。

痛がり方からして、ハリセンの跡が出来ているかもしれない。

血は出ていないようだけど。

王侯貴族は、薄着じゃないから、血が出ていても、服が血に染まらなければ、怪我しているとは気づかないからなー。

ドリアン王国の国王陛下は、カズラくんに逆らわずに寝室へ向かった。

カズラくんのハリセンには静電気よりも恐ろしい効果を秘めている。

覚えておこう。

ハリセンが、世界最強の武器になるなんて。

紙で作ったハリセンだぞ?

「分かっていると思うけれど。
ぼくの邪魔をしたら、ただじゃおかないからね?」
とカズラくんはオレに念押しして、扉を閉めた。

分かっているとも。
カズラくんの邪魔はしないぞ。

元神子様のカズラくんに対して、ドリアン王国の国王陛下が直々に拉致担当になったということかな?

ドリアン王国の国王陛下が、逆らわずに大人しく従ったのは、カズラくんとかくんのハリセンが怖いからだよな?

恋人同士のプレイじゃないよな?

クロードが、いそいそとオレの服装を整えて、オレの両腕を自由にし終わった頃。

部屋の出入り口での争いが片付いた。

愛こんにゃく家の指示のもと、縛り上げられていく屈強な護衛達。

ギリギリ王族の司祭と医者が、部屋に入ってきた。

サーバル王国の国王陛下とドリアン王国の侯爵子息も一緒に。

「苦労をかけた。」
とサーバル王国の国王陛下は、王妃陛下に言った。

「陛下も、ずべし。」
と王妃陛下。

サーバル王国の国王陛下と王妃陛下は、言葉少なだけど、お互いに分かりあっている。

ドリアン王国の侯爵子息は、一人、ブスくれている。

ドリアン王国の企みは、潰したからな。

「クロード。
ドリアン王国の侯爵子息は、サーバル王国の王妃陛下の部屋の入口から、サーバル王国の国王陛下のところに向かったんだけどさ。

クロードは、いつ侯爵子息を見つけたのかな?」

「カズラが、彼氏を探しても見つからないのは、まだ探していない場所にいる可能性が高いと話していた。

サーバル王国の王妃陛下のへやには、サーバル王国の王女シガラキノ様の同行を頼む予定でいたので、カズラとミーレ長官とミーレ長官一家がシガラキノ様に話をしにいった。

シガラキノ様が、自分の部屋も確認するか、と尋ね、ミーレ長官一家が、シガラキノ様の部屋の確認に残っている。

私と司祭と医者は、サーバル王国の国王陛下へ、ドリアン王国のスパイ捜索への協力を依頼しにいった。

サーバル王国の国王陛下を連れて行こうとするドリアン王国の侯爵子息とサーバル王国の国王陛下に廊下でばったり出くわした。」
とクロード。

全員が、全員、いい波に乗っている。

オレは、この勢いで、最後まで走ることにした。

「クロード。
今から、サーバル王国の王女シガラキノ様とマウンテン王国の四人も集めて、これからのことを決めてしまおう。

シガラキノ様には、次期サーバル王国の女王になってもらう。

ミーレ長官一家もいっしょに。

ミーレ長官のお母さんの話もしておきたいんだ。」

「ヒサツグの望むままに。

私のヒサツグが、私の手からいなくなる前に到着できたが、もうヒサツグを一人にはしない。」
とクロード。

クロードのべったりモードが復活したなー。

まあ、オレもべったりしたいから、いいか。

オレとクロードは、ぎゅうぎゅう抱きしめ合う。

クロードは、オレのつむじをくんくん、嗅いでいる。

「サーバル王国の国王陛下、王妃陛下。

部屋を移動して、サーバル王国とマウンテン王国とケレメイン大公国と、ドリアン王国の侯爵子息を揃え、これまでとこれからの話をする時間を今からもうける。

私達と共に、速やかに部屋の移動を。」
とクロード。

「今でなくても。」
とサーバル王国の国王陛下が王妃陛下を気づかう。

「全ての過去を終わらせて、次へ進む流れを押し留めることは、停滞と侵略を受け入れることになる。」
とクロード。

「陛下。参りましょう、ずべし。」
とサーバル王国の王妃陛下。

「だが。」
と国王陛下は、王妃陛下を気遣う。

「私達だけでは、不可能だったことが、成し遂げられようとしています、ずべし。

陛下、サーバル王国は、この流れに乗りましょう、ずべし。

私達は、やっと、悪夢を終わらせることができるのです、ずべし。」
と王妃陛下。

「同行しよう。」
とサーバル王国の国王陛下は、クロードに返事する。

サーバル王国の国王陛下は、王妃陛下に手を貸して、王妃陛下を立たせると、王妃陛下は流れるように国王陛下の腕に手を添える。

夫婦だなー。

熟年夫婦の円熟み?

オレも。
と思って、クロードの腕に伸ばしかけた腕を引っ込める。

腕をエスコートスタイルにしかけていたクロードの顔が、なんで腕を止めたのか、と悲しそうになった。

悲しませて、ごめん。

でも。

オレ達には、もっとしっくりくる移動スタイルがあるよな?

オレは、クロードの肩の上に両手を伸ばす。

「今日のクロードは、オレを抱っこしないのかな?」
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