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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
508.マウンテン王国とケレメイン大公国の懸念材料である、ミーレ長官のお母さん、女王陛下がなぜ女王陛下になったか問題を取り上げます。
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三国で意見交換しようにも、認識している事実が違いすぎる。
「今から、ケレメイン大公国とマウンテン王国とサーバル王国の弱点になりうる問題の解決に取り組もう。
サーバル王国で客死した、ミーレ長官のお母さんであるマウンテン王国の女王陛下との関わりについて、知っていることと知らないことを照らし合わせて、何がどうして、今の状況が出来上がったのかを知り、これから、三国が手を取り合うための話し合いをしたい。
まずは、オレが把握している話をしようかな。」
オレは、最初に、サーバル王国の王妃陛下から聞いたマウンテン王国の女王陛下と女王陛下の家族についての話をした。
ミーレ長官の奥様は、合点がいった、と言わんばかりに納得している空気を醸し出している。
次に、ミーレ長官自身から聞いた話をした。
最後にマウンテン王国の四人に尋ねる。
「マウンテン王国として把握している事実で、補足していることはあるかな?」
「女王陛下の治世は、先代国王陛下が宰相として采配されていましたが、先々代国王陛下の治世よりも苦労が多かったと記録されています。
女王陛下が即位されたからだったのでしょう。」
と話すマウンテン王国の宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナの声はかたい。
マウンテン王国内で伝えられてきた話を元にして、聞いていると、マウンテン王国は、女王陛下の暴挙のせいで、女神様の恩恵を失ったとしか思えないからな。
宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナが、色々なもの抑えて喋ってくれているうちに話してしまおう。
「結果で語る前に、因果関係をはっきりさせよう。
マウンテン王国には、女神様の恩恵がない。
女神様の恩恵がない理由は、女王陛下が誕生したから。
なぜ、マウンテン王国に女王陛下が誕生したのか、だけどな。
マウンテン王国の王家の三人が、マウンテン王国に女王陛下が誕生するきっかけを作ったんだよな。」
マウンテン王国の四人は、女王陛下に対して含むところがあるのか、空気がざらつく。
「マウンテン王国の問題を引き起こしたのは三人だとヒサツグは言いますの?」
とマウンテン王国の宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
オレは、丁寧に受け答えする。
これから、マウンテン王国の四人は、楽しくないだろう暴露話を聞いてもらわないといけないからな。
「三人だなー。
自身の愚痴を聞かせて、女王陛下に即位する考えを植え付けた先々代国王陛下。
姉の振る舞いをいさめず、姉に実権を渡さずに宰相として国を治めることを良しとした先代国王陛下。
誰にも相談せずに女王陛下になることを決めた女王陛下。
三人とも、女王陛下が即位したら、女神様の恩恵と縁が切れることを知らなかった。
女王陛下の即位期間を限定したことは、先代国王陛下と女王陛下が、女神様の恩恵について知らなかったことを裏付けている。
このへんは、今日の会議の参加者の共通認識になっているよな。」
「なっていますわ。」
と宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
「その共通認識をふまえた上で、マウンテン王国から女神様の恩恵を無くしたのは三人である、とヒサツグは主張する?」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
「主張するぞ。
女王陛下が、王になろうと決めたのは、先々代国王陛下の愚痴を浴びるほど聞いたのが理由じゃないからなー。
女王陛下の父親の先々代国王陛下の愚痴を聞いた女王陛下は、女王になることでできるかもしれないと考えたにすぎない。
女王陛下が王になることを決意させた人物は、父親である先々代国王陛下じゃない。
女王陛下の実の弟である先代国王陛下だ。」
「ヒサツグの主張に根拠は、ございますの?」
とマウンテン王国の宰相補佐で侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
根拠のない言いがかりをつける相手にマウンテン王国の先代国王陛下を選んだら、外交問題だからなー。
「あるぞ。
先代国王陛下は、ミーレ長官の奥様を自身の伴侶にしようとしていた。」
マウンテン王国の四人は、青天の霹靂状態。
オレは、たたみかけにいった。
「女王陛下は、父親である先々代国王陛下の薫陶を受けて、伴侶が女神様に傾倒した場合における女神様と伴侶に対する心得に関する王太子妃教育の廃止を決めている。
先代国王陛下は、伴侶である先代王妃陛下が、女神様に対する心得も知識も備えていないことを知りながら、何もしなかった。
女王陛下が亡くなられた後。
先代国王陛下は、先代王妃陛下が存命中、ミーレ長官の奥様に、王太子妃教育を受けたかどうかの確認をしている。
ミーレ長官の奥様は、王太子妃教育を受けていないと先代国王陛下に伝えているけど、ミーレ長官の奥様に打診があったのは事実だぞ。」
「打診はありました。
私は実家と縁を切り、お断りしています。」
とミーレ長官の奥様。
「女王陛下が、女王になってサーバル王国に行き、したかったことは、女王陛下の孫で、王太子だったミーレ長官の息子さんと、サーバル王国の王女シガラキノ様との縁談をまとめることだった。
どうして、サーバル王国の王女シガラキノ様との縁談をまとめたかったのか。
女王陛下は、先代国王陛下が、息子の嫁を狙えない状態にしたかった。
女王陛下は、息子家族が引き裂かれないように、誰にも相談しないで女王になった。
女王陛下は、サーバル王国の王女シガラキノ様と孫が結びつくことで、息子と孫にサーバル王国という後ろ盾を用意しようとしていた。
サーバル王国に訪問した女王陛下は、サーバル王国の国王陛下夫妻に孫の縁談を持ちかけていて、当時のマウンテン王国の内情をサーバル王国の王妃陛下は把握していた。」
「当時のマウンテン王国の内情は、よく聞こえてきていました、ずべし。」
とサーバル王国の王妃陛下。
マウンテン王国の四人は、いかんともしがたいという雰囲気になった。
「女王陛下が、誰にも相談せずに女王になると決めたのは、実の弟に、阻止されないため。
女王陛下の実の弟が国王に即位してしまえば、女王陛下の息子の嫁を差し出せと国王から求められた場合、拒否すると、国王に逆らう事になるからな。」
「今から、ケレメイン大公国とマウンテン王国とサーバル王国の弱点になりうる問題の解決に取り組もう。
サーバル王国で客死した、ミーレ長官のお母さんであるマウンテン王国の女王陛下との関わりについて、知っていることと知らないことを照らし合わせて、何がどうして、今の状況が出来上がったのかを知り、これから、三国が手を取り合うための話し合いをしたい。
まずは、オレが把握している話をしようかな。」
オレは、最初に、サーバル王国の王妃陛下から聞いたマウンテン王国の女王陛下と女王陛下の家族についての話をした。
ミーレ長官の奥様は、合点がいった、と言わんばかりに納得している空気を醸し出している。
次に、ミーレ長官自身から聞いた話をした。
最後にマウンテン王国の四人に尋ねる。
「マウンテン王国として把握している事実で、補足していることはあるかな?」
「女王陛下の治世は、先代国王陛下が宰相として采配されていましたが、先々代国王陛下の治世よりも苦労が多かったと記録されています。
女王陛下が即位されたからだったのでしょう。」
と話すマウンテン王国の宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナの声はかたい。
マウンテン王国内で伝えられてきた話を元にして、聞いていると、マウンテン王国は、女王陛下の暴挙のせいで、女神様の恩恵を失ったとしか思えないからな。
宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナが、色々なもの抑えて喋ってくれているうちに話してしまおう。
「結果で語る前に、因果関係をはっきりさせよう。
マウンテン王国には、女神様の恩恵がない。
女神様の恩恵がない理由は、女王陛下が誕生したから。
なぜ、マウンテン王国に女王陛下が誕生したのか、だけどな。
マウンテン王国の王家の三人が、マウンテン王国に女王陛下が誕生するきっかけを作ったんだよな。」
マウンテン王国の四人は、女王陛下に対して含むところがあるのか、空気がざらつく。
「マウンテン王国の問題を引き起こしたのは三人だとヒサツグは言いますの?」
とマウンテン王国の宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
オレは、丁寧に受け答えする。
これから、マウンテン王国の四人は、楽しくないだろう暴露話を聞いてもらわないといけないからな。
「三人だなー。
自身の愚痴を聞かせて、女王陛下に即位する考えを植え付けた先々代国王陛下。
姉の振る舞いをいさめず、姉に実権を渡さずに宰相として国を治めることを良しとした先代国王陛下。
誰にも相談せずに女王陛下になることを決めた女王陛下。
三人とも、女王陛下が即位したら、女神様の恩恵と縁が切れることを知らなかった。
女王陛下の即位期間を限定したことは、先代国王陛下と女王陛下が、女神様の恩恵について知らなかったことを裏付けている。
このへんは、今日の会議の参加者の共通認識になっているよな。」
「なっていますわ。」
と宰相補佐の侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
「その共通認識をふまえた上で、マウンテン王国から女神様の恩恵を無くしたのは三人である、とヒサツグは主張する?」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
「主張するぞ。
女王陛下が、王になろうと決めたのは、先々代国王陛下の愚痴を浴びるほど聞いたのが理由じゃないからなー。
女王陛下の父親の先々代国王陛下の愚痴を聞いた女王陛下は、女王になることでできるかもしれないと考えたにすぎない。
女王陛下が王になることを決意させた人物は、父親である先々代国王陛下じゃない。
女王陛下の実の弟である先代国王陛下だ。」
「ヒサツグの主張に根拠は、ございますの?」
とマウンテン王国の宰相補佐で侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
根拠のない言いがかりをつける相手にマウンテン王国の先代国王陛下を選んだら、外交問題だからなー。
「あるぞ。
先代国王陛下は、ミーレ長官の奥様を自身の伴侶にしようとしていた。」
マウンテン王国の四人は、青天の霹靂状態。
オレは、たたみかけにいった。
「女王陛下は、父親である先々代国王陛下の薫陶を受けて、伴侶が女神様に傾倒した場合における女神様と伴侶に対する心得に関する王太子妃教育の廃止を決めている。
先代国王陛下は、伴侶である先代王妃陛下が、女神様に対する心得も知識も備えていないことを知りながら、何もしなかった。
女王陛下が亡くなられた後。
先代国王陛下は、先代王妃陛下が存命中、ミーレ長官の奥様に、王太子妃教育を受けたかどうかの確認をしている。
ミーレ長官の奥様は、王太子妃教育を受けていないと先代国王陛下に伝えているけど、ミーレ長官の奥様に打診があったのは事実だぞ。」
「打診はありました。
私は実家と縁を切り、お断りしています。」
とミーレ長官の奥様。
「女王陛下が、女王になってサーバル王国に行き、したかったことは、女王陛下の孫で、王太子だったミーレ長官の息子さんと、サーバル王国の王女シガラキノ様との縁談をまとめることだった。
どうして、サーバル王国の王女シガラキノ様との縁談をまとめたかったのか。
女王陛下は、先代国王陛下が、息子の嫁を狙えない状態にしたかった。
女王陛下は、息子家族が引き裂かれないように、誰にも相談しないで女王になった。
女王陛下は、サーバル王国の王女シガラキノ様と孫が結びつくことで、息子と孫にサーバル王国という後ろ盾を用意しようとしていた。
サーバル王国に訪問した女王陛下は、サーバル王国の国王陛下夫妻に孫の縁談を持ちかけていて、当時のマウンテン王国の内情をサーバル王国の王妃陛下は把握していた。」
「当時のマウンテン王国の内情は、よく聞こえてきていました、ずべし。」
とサーバル王国の王妃陛下。
マウンテン王国の四人は、いかんともしがたいという雰囲気になった。
「女王陛下が、誰にも相談せずに女王になると決めたのは、実の弟に、阻止されないため。
女王陛下の実の弟が国王に即位してしまえば、女王陛下の息子の嫁を差し出せと国王から求められた場合、拒否すると、国王に逆らう事になるからな。」
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