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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
520.人の社会の友情が成立するルールを、女神様にあてはめてはいけません。女神様は、上下関係のない関係性として、友達を求めています。
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「ふふふ、ふふふ。
シガラキノが即位してもしなくても、そなたらの望むようなものをシガラキノは何も持たないわ。
何も、ふふふ。」
と女神様は、荒ぶるモード。
サーバル王国の国王陛下も王妃陛下も王女シガラキノ様も頭を下げたまま。
マウンテン王国の四人は、静かに深呼吸している。
ミーレ長官とミーレ長官の奥様は、平静を守っている。
ミーレ長官の息子さんは、ジェットコースター並みの話題の変化を肌で感じ、両親にならって、ポーカーフェイスになろうとしている。
クロードは、平常運転。
女神様の『そなたらの望むようなものを何も持たない』を聞いて。
オレは、やっぱりなーと思った。
サーバル王国の王女シガラキノ様と女神様の間に成立したのは、友情だからさ。
友情を感じたから、と言って、女神様が力を授けることはないんだよなー。
オレの感覚では、なんの不思議でもない。
女神様にとっても、不思議な感覚ではなかったんだろうな。
与えた、与えられた、の関係は、友情に持ち込まれないものという意識がオレにはある。
女神様が、国王陛下に力を授けているのは、国王陛下が女神様のしもべだから。
女神様の友情に対する感覚は、この世界の住人の王侯貴族より、異世界人のオレに近いんだと思う。
友達は、対等だから、どちらか一方から与えるだけの関係じゃない。
オレは、そういう考え方をしている。
でも。
会議参加者の様子から見るにさ。
この世界の住人は、与えたり、与えられたりの感覚が違うんだよなー。
階級社会だからかな?
対等な友達という発想が難しいかもしれない。
大人になって、社会に馴染めば馴染むほど、上下関係が友達に染み付いていくのかもしれない。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様と宰相補佐で侯爵令嬢のポーリーン・タチバナは、仲が良いけれど、二人の関係は、きっちり線引きされた上で成り立っている。
この世界の住人は、友達の証として、上の階級にいる人は、下の階級にいる人の面倒を見て、下の階級の人は、上の関係の人を支える。
当たり前のように、友情には上下関係ありきなんだよなー。
この世界の住人の生まれながらの上下関係は、友情の成立と同時に切り離されたりしないんだなー。
上下関係込みで友達。
よし、話すことが決まったぞ。
「人の社会では、身分がつきものだから、上下関係込みの友達関係がうまくいく。
でも。
上下関係込みの友情は、人の社会が円滑に回るためのルールだからさ。
人の社会のルールを女神様に応用したらダメなんだよな。
この世界の創造神である女神様と、この世界の住人の上下関係は、どう頑張っても覆らない。
この世界の住人の友達ルールを女神様との関係に適用すると、女神様は、誰に対しても上になる。
この世界の住人は、女神様より下の階級になるから、この世界の住人は、いつも与えられる側。
女神様は、いつも与える側になる。
女神様と友誼を結んだ相手に女神様が何かを授けることを期待するなら、女神様が国王陛下に力を授ける方がまだ、女神様にとって、マシじゃないかな?
国王陛下は、女神様の力を授かることで、女神様のしもべになるんだから。
上下関係は、完璧だぞ?
女神様が友誼を結ぶことを始めたのは、国王陛下以外に上下関係を作って、しもべを増やしたいからかな?
違うよな?」
「違うわ、ふふふ。」
と女神様。
そうだよなー、と屈託なく同意できるのは、オレだけのようだ。
会議の参加者には、戸惑いが見られるなー。
クロード一人だけは、泰然自若。
クロードは、女神様と関係を築く気がない。
クロードは、オレと二人で、頑張る気だからな。
もっと踏み込んで話そうかな。
「女神様が何かを与えることを前提とするなら、女神様は、何のために、この世界の住人と友誼を結ぶのか、考えてくれ。」
反応が薄い。
うーん。
「ふふふ、ふふふ。」
と女神様。
「女神様のお考えをとらえているヒサツグが、今、全員に説明した方がいい。」
とクロード。
クロード、ありがとう。
「与える側と与えられる側の関係が、固定されている場合で考えてくれ。
口には出さないで、各自、心の中で。
与える側に、与える気がないことを知った与えられる側の反応は、どんなものがあるかな?
当然だと思うか。
不服に思うか。
与える側を責め立てようと考えるか。」
今は考える時間をとるタイミングじゃないから、さっさと続けよう。
「与えられる側が、与えられることを当然だと疑わずに、与える側に期待してねだることは、与えられる側の心理としては、真っ当なのかな?
与えられる側が固定されていることを、与えられる側も与える側も承知している中で、さ。
与えられる側が、与えられることを当然のようにとらえて、与える側にねだる関係を友情が成立していると定義していいのかな?」
伝わるといいなー。
女神様は、国王陛下というしもべよりも友達がほしいんだと思う。
それに。
クロードが生きている間、女神様は恋人を作らない気がする。
シガラキノが即位してもしなくても、そなたらの望むようなものをシガラキノは何も持たないわ。
何も、ふふふ。」
と女神様は、荒ぶるモード。
サーバル王国の国王陛下も王妃陛下も王女シガラキノ様も頭を下げたまま。
マウンテン王国の四人は、静かに深呼吸している。
ミーレ長官とミーレ長官の奥様は、平静を守っている。
ミーレ長官の息子さんは、ジェットコースター並みの話題の変化を肌で感じ、両親にならって、ポーカーフェイスになろうとしている。
クロードは、平常運転。
女神様の『そなたらの望むようなものを何も持たない』を聞いて。
オレは、やっぱりなーと思った。
サーバル王国の王女シガラキノ様と女神様の間に成立したのは、友情だからさ。
友情を感じたから、と言って、女神様が力を授けることはないんだよなー。
オレの感覚では、なんの不思議でもない。
女神様にとっても、不思議な感覚ではなかったんだろうな。
与えた、与えられた、の関係は、友情に持ち込まれないものという意識がオレにはある。
女神様が、国王陛下に力を授けているのは、国王陛下が女神様のしもべだから。
女神様の友情に対する感覚は、この世界の住人の王侯貴族より、異世界人のオレに近いんだと思う。
友達は、対等だから、どちらか一方から与えるだけの関係じゃない。
オレは、そういう考え方をしている。
でも。
会議参加者の様子から見るにさ。
この世界の住人は、与えたり、与えられたりの感覚が違うんだよなー。
階級社会だからかな?
対等な友達という発想が難しいかもしれない。
大人になって、社会に馴染めば馴染むほど、上下関係が友達に染み付いていくのかもしれない。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様と宰相補佐で侯爵令嬢のポーリーン・タチバナは、仲が良いけれど、二人の関係は、きっちり線引きされた上で成り立っている。
この世界の住人は、友達の証として、上の階級にいる人は、下の階級にいる人の面倒を見て、下の階級の人は、上の関係の人を支える。
当たり前のように、友情には上下関係ありきなんだよなー。
この世界の住人の生まれながらの上下関係は、友情の成立と同時に切り離されたりしないんだなー。
上下関係込みで友達。
よし、話すことが決まったぞ。
「人の社会では、身分がつきものだから、上下関係込みの友達関係がうまくいく。
でも。
上下関係込みの友情は、人の社会が円滑に回るためのルールだからさ。
人の社会のルールを女神様に応用したらダメなんだよな。
この世界の創造神である女神様と、この世界の住人の上下関係は、どう頑張っても覆らない。
この世界の住人の友達ルールを女神様との関係に適用すると、女神様は、誰に対しても上になる。
この世界の住人は、女神様より下の階級になるから、この世界の住人は、いつも与えられる側。
女神様は、いつも与える側になる。
女神様と友誼を結んだ相手に女神様が何かを授けることを期待するなら、女神様が国王陛下に力を授ける方がまだ、女神様にとって、マシじゃないかな?
国王陛下は、女神様の力を授かることで、女神様のしもべになるんだから。
上下関係は、完璧だぞ?
女神様が友誼を結ぶことを始めたのは、国王陛下以外に上下関係を作って、しもべを増やしたいからかな?
違うよな?」
「違うわ、ふふふ。」
と女神様。
そうだよなー、と屈託なく同意できるのは、オレだけのようだ。
会議の参加者には、戸惑いが見られるなー。
クロード一人だけは、泰然自若。
クロードは、女神様と関係を築く気がない。
クロードは、オレと二人で、頑張る気だからな。
もっと踏み込んで話そうかな。
「女神様が何かを与えることを前提とするなら、女神様は、何のために、この世界の住人と友誼を結ぶのか、考えてくれ。」
反応が薄い。
うーん。
「ふふふ、ふふふ。」
と女神様。
「女神様のお考えをとらえているヒサツグが、今、全員に説明した方がいい。」
とクロード。
クロード、ありがとう。
「与える側と与えられる側の関係が、固定されている場合で考えてくれ。
口には出さないで、各自、心の中で。
与える側に、与える気がないことを知った与えられる側の反応は、どんなものがあるかな?
当然だと思うか。
不服に思うか。
与える側を責め立てようと考えるか。」
今は考える時間をとるタイミングじゃないから、さっさと続けよう。
「与えられる側が、与えられることを当然だと疑わずに、与える側に期待してねだることは、与えられる側の心理としては、真っ当なのかな?
与えられる側が固定されていることを、与えられる側も与える側も承知している中で、さ。
与えられる側が、与えられることを当然のようにとらえて、与える側にねだる関係を友情が成立していると定義していいのかな?」
伝わるといいなー。
女神様は、国王陛下というしもべよりも友達がほしいんだと思う。
それに。
クロードが生きている間、女神様は恋人を作らない気がする。
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