僕のきもち

藍月

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僕がかわるとき

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 「きみには分からないよ」
 「それはどうだろう。もしかしたら僕だって同じかもしれない」

 まるで鏡を見ているかのようだ

 僕の汚い本心を映す

 みんなと笑って

 みんなと泣いて

 みんなと怒って

 これが全て僕の演技だと知ったら

 一体みんなはどんな顔をするんだろう

 こうして僕は生きている

 心からの笑顔を浮かべられるキミたちが

 心底羨ましいよ

 今日も僕は汚い街を歩く

 あたかも普通の人のように

 こんな僕を見ても誰も不思議に思わないだろう

 みんなの目に映る僕は普通だから

 僕が思っていることなんて

 きっと誰も知りやしない

 なのにきみは現れた

 僕に共感できるって

 ツラいよねって

 信じたくないのに

 信じてしまう

 きっと僕は願っていたんだ

 僕と同じような人間が

 現れることを


 「楽しいことをしようよ」
 「僕には何が楽しいのか分からない」

 楽しいことなんて

 今から見つければいいんだと

 きみはそう言った

 それから毎日

 僕たちは夜の公園で

 ひっそりと会った

 本当は会っちゃいけないのに会うみたいに

 二人だけの秘密のような感覚が

 僕は好きだった

 みんなと笑って

 みんなと泣いて

 みんなと怒って

 これが全て僕の演技じゃないと知ったら

 一体みんなはどんな顔をするんだろう

 きっと普通だねって笑う


 僕に光を与えてくれたきみは

 任務を果たしたかのように

 僕の前から消えた

 もう僕はひとりじゃない

 だって僕の中にきみがいるから
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