東京バベルブレイカー～殺戮都市バベル～

罪と罰

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真っ暗な水の中。ユラユラと揺れる中にいるようで心地良ささえ感じる。


それが急に引き上げられるような感覚に変わり、強烈な息苦しさを感じで真治は口を開いた。


「ぷはっ！　はぁっ！　はぁっ！　こ、ここは……俺は、死んだのか!?」


ソファの上。身体を起こして辺りを見回すと南軍のアジトだった。


沼沢に殺されてホームポイントに戻ったのだろう。だが、あの強さはなんなのだ。勝てないどころかまるで歯が立たなかったと、真治はソファの背もたれに拳を打ち付けた。


「し、真治くん……真治くんなのかい？」


ガタッと、椅子が倒れるような音が聞こえてその方向を見ると、新崎が驚いた様子で真治を見ていたのだ。


「新崎さん。すみません。奈央さんを西軍に残して死んでしまいました」


「奈央が……い、いや、今は真治くんが戻ったことだけでも喜ばないと！　四日間も帰って来なくて心配したんだぞ！」


何を言っているのかと、新崎の言葉を聞いて真治は首を傾げた。


四日間も帰ってない？　そんなはずはない。西軍に侵攻して二時間も経たずに沼沢に殺されたのだから。


「あ、あの……四日って嘘ですよね？　俺がここを出てから死ぬまでに二時間経ってないと思うんですけど」


真治がそう言うと、新崎も不思議そうな表情を浮かべたが、すぐに一つの答えに辿り着いた。