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罪と罰

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池田が驚いたのも無理はない。


戦っている最中だというのに、真治がPBMに光の渦を出現させて、ガチャを引き始めたのだから。


口に日本刀を咥えて、右手を光の渦の中に入れる。


現状で勝てる相手じゃないなら、勝てるまで強くなる。西軍でポーンと戦った時に躊躇したせいで内藤を失ったのだからと、真治に迷いはなかった。


『おめでとうございます高山真治様! 星2レアの包丁を獲得しました!』


それを見て、池田が思わず吹き出す。


「ぷぷっ! 残念だったなクソガキ。俺に対抗して二刀流にでもするつもりだったか? でも星2の武器じゃあ、即ウェポンブレイクだぜ!」


確かに、この強さの敵を相手にこんな武器で戦ったところで勝ち目はない。


攻撃を防ぐことすら出来ずに破壊されるだろう。


だが、真治の狙いはそれではなかった。


『おめでとうございます高山真治様! 星3レアの鉈を獲得しました!』


『おめでとうございます高山真治様! 星2レアの果物ナイフを獲得しました!』


『おめでとうございます高山真治様! 星2レアの小刀を獲得しました!』


『おめでとうございます高山真治様! 星2レアのクワを獲得しました!』


「お、おい、お前どれだけ引きやがる! 戦闘中にふざけんじゃねぇぞ!」


引いては離し、引いては離しを繰り返す真治に危険な物を感じたのか、池田はそれを制止するように飛び掛かった。
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