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持つべき信念
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突然飛び出した刃が、真治の制服をかすめて首にピタリと当てられた。
見えていないはずなのだが、寸分違わず頸動脈に添えられた刃の冷たさが真治を震えさせた。
「……真治? どこの真治? 冷やかしなら帰った方が良いよ」
その言葉と同時に、ドアの隙間からメガネ越しに睨み付ける目が見えた。
総力戦ではないタイミングで、真治と名乗る人物が訪れれば警戒するのは無理もない話だ。
「な、奈央さんと一緒にいた真治です……あ、あの。吹雪さんも一緒にいるんですけど」
「はっ!? 嘘っ! 吹雪いるの!? どこよどこ!?」
真治の言葉に驚いた様子で、武器を離して勢いよくドアを開けた雪子。
それが真治の顔面に当たり、吹っ飛ばされて床に転がった。
「吹雪!」
「姉ちゃん!」
あまりの痛さで顔に手を当てて悶えている横で、久々の再会で喜んでいる雨村姉妹は真治のことなど目にも入っていないようだ。
「やー、もー。あんたどこにいたんさー? 姉ちゃん心配したがねー!」
「ごめんて。でも仕方なかとよ。姉ちゃんどこにいるかわからんかったもん」
吹雪が雪子の胸を揺らして、満面の笑みで遊んでいるにも見えたが、真治は顔の痛みでそれどころではなかった。
「全く……姉妹揃って。どれだけ成長すればああなるのだ」
この光景に触発されたのか、恵梨香も自分の胸を気にして触り始めた。
見えていないはずなのだが、寸分違わず頸動脈に添えられた刃の冷たさが真治を震えさせた。
「……真治? どこの真治? 冷やかしなら帰った方が良いよ」
その言葉と同時に、ドアの隙間からメガネ越しに睨み付ける目が見えた。
総力戦ではないタイミングで、真治と名乗る人物が訪れれば警戒するのは無理もない話だ。
「な、奈央さんと一緒にいた真治です……あ、あの。吹雪さんも一緒にいるんですけど」
「はっ!? 嘘っ! 吹雪いるの!? どこよどこ!?」
真治の言葉に驚いた様子で、武器を離して勢いよくドアを開けた雪子。
それが真治の顔面に当たり、吹っ飛ばされて床に転がった。
「吹雪!」
「姉ちゃん!」
あまりの痛さで顔に手を当てて悶えている横で、久々の再会で喜んでいる雨村姉妹は真治のことなど目にも入っていないようだ。
「やー、もー。あんたどこにいたんさー? 姉ちゃん心配したがねー!」
「ごめんて。でも仕方なかとよ。姉ちゃんどこにいるかわからんかったもん」
吹雪が雪子の胸を揺らして、満面の笑みで遊んでいるにも見えたが、真治は顔の痛みでそれどころではなかった。
「全く……姉妹揃って。どれだけ成長すればああなるのだ」
この光景に触発されたのか、恵梨香も自分の胸を気にして触り始めた。
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