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持つべき信念

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結局、反論も許されないような雰囲気の中、真治達はビルの外に出た。


恵梨香、吹雪、雪子に三葉、そして真治の五人で、人数だけ見れば一つのグループと戦争するには心許ない。


だが、一人一人の戦力が段違いのこの集団に、真治は安心感さえ覚えていた。


その中で気になるのは三葉だ。


一人だけ星3レアで、お世辞にも強いとは言えないが、何か余裕を持っているかのように思える。


「どうしたの真治くん。私の顔に何か付いてる?」


「え? あ、いや……そういうわけじゃ」


そう言いはしたが、沼沢に狙われたらあっという間に殺されてしまうかもしれないという不安は少しあった。


「……さてはあれでしょ? 私だけが弱いから、心配してるんじゃないの?」


顔に出ていたのを読んだのか、弱いとは言っていないが心を見透かされたようで、何も返事が出来ない。


「大丈夫よ。私だって、伊達に雪子と一緒にいるわけじゃないから」


そう言った三葉の目は鋭く、覚悟を決めたようで、真治が心配するなど余計なお世話だと理解した。


「……なるほど。この神田の鍛冶町にある小学校に沼沢が潜んでいるのだな?」


雪子のPBMを覗き込んで、恵梨香が何度も頷く。


「そうだねぇ。ここからそんなに遠くないし、歩いてもすぐ……」


と、雪子が進む方角を指差した時だった。
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