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持つべき信念
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背後を気にしていなかったわけではない。
追っ手は来ておらず、他に誰もいなかったのはわかっていたのだが。
吹雪の身体を、薙刀のような武器が貫いていて、その背後に立っている長身の優男が、無表情で武器の柄を握り締めていた。
「だぁれが二対二だなんて言ったんだ? 俺達は元々三人組だ、気付けなかったのはお前達のミスだぜ」
吹雪の腹部を貫く薙刀に気を取られ、二毛から視線を逸らした僅かな時間が、真治にとっては大きな隙となった。
慌てて戻した視線。
視界の横から迫る大剣。
それを回避する事が出来ないと判断し、大剣と身体の間に滑り込ませた日本刀で受け止めたが、武器の重量が圧倒的に違い、あっさり弾き飛ばされてしまったのだ。
膝から崩れ落ちそうになっている吹雪にぶつかり、二人して道路の脇へと飛ばされる。
「はっはー! ホームランってか!?」
ゴロゴロと地面を転がっている最中に聞こえた二毛の声。
真治と吹雪は共に動きを止めて天を仰いだ。
「ふ、吹雪さん……」
何とか手を伸ばして、無事かどうか確認しようとするが、吹雪はピクリとも動いていなかった。
こんな所で沼沢でもないやつらに殺されてしまうのか。
いや、真治は正直甘く見ていたのかもしれない。
沼沢以外は雑魚だと思い込んでいたのだろう。
追っ手は来ておらず、他に誰もいなかったのはわかっていたのだが。
吹雪の身体を、薙刀のような武器が貫いていて、その背後に立っている長身の優男が、無表情で武器の柄を握り締めていた。
「だぁれが二対二だなんて言ったんだ? 俺達は元々三人組だ、気付けなかったのはお前達のミスだぜ」
吹雪の腹部を貫く薙刀に気を取られ、二毛から視線を逸らした僅かな時間が、真治にとっては大きな隙となった。
慌てて戻した視線。
視界の横から迫る大剣。
それを回避する事が出来ないと判断し、大剣と身体の間に滑り込ませた日本刀で受け止めたが、武器の重量が圧倒的に違い、あっさり弾き飛ばされてしまったのだ。
膝から崩れ落ちそうになっている吹雪にぶつかり、二人して道路の脇へと飛ばされる。
「はっはー! ホームランってか!?」
ゴロゴロと地面を転がっている最中に聞こえた二毛の声。
真治と吹雪は共に動きを止めて天を仰いだ。
「ふ、吹雪さん……」
何とか手を伸ばして、無事かどうか確認しようとするが、吹雪はピクリとも動いていなかった。
こんな所で沼沢でもないやつらに殺されてしまうのか。
いや、真治は正直甘く見ていたのかもしれない。
沼沢以外は雑魚だと思い込んでいたのだろう。
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