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怒りの咆哮

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「だ、大丈夫ですって! そんなに落ち込まないで!」


星5レアを持ってる真治が何を言っても、奈央を励ますことなど出来ないかもしれないが、それ以外に言える言葉が思い付かなかったのだろう。


「うん。まあそうだよね。落ち込んでても仕方ないし、前向きに行こう」


元々ポジティブな性格だからか、立ち直りは早いようだ。


「強い武器かぁ……私もガチャ引いてみようかな? ソウルは6個しかないけど」


PBMを取り出し、画面をまじまじと見詰めて悩み始める奈央。


「難しい所だね。ソウルが1個になるのは厳しいと思うし、出来れば最低でも4個は欲しい所だ。キングが破壊されれば四分の一に減ってしまうからね」


「そっかぁ……じゃあやめた方が良いかな」


奈央が落ち込む中で、二人はバトルガチャを引き続ける。


そして、二人のPBMに光の渦が発生したその時だった。





より強い、ピリッとした感覚が真治を襲い、慌てて顔を上げた。


奈央の後ろ……道の奥。


武器を構える誰かがそこに立っていて、その武器から何かが放たれたのだ。


「!? 奈央さん、危ないっ!」


真治が言うよりも早く、それは奈央の背中を貫き、胸から飛び出したのだ。
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