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テケテケ&音楽室の怪
九曲目
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「な、何にしても、脱出しろって書いてあるんだから、学校から出れば良いんだろ? じゃあそのテケテケってやつに会う前に、さっさと帰ろうぜ。まったく、なんでこんなことさせられなきゃならないんだか」
「そう……だね。ユキヤくんの言う通り、脱出しろって書いてあるんだからね。とりあえず出て、考えるのはそれからにしよう」
ユキヤにあまり良い印象はなかったが、サクラにはその提案を拒否する理由はなかった。
いや、ここにいる全員が帰りたいと思っていたから、その点に関しては変な混乱はなく、意見が一致したと言える。
教室を出て、ヤスダがプレートを確認すると「3-2」。
「はは、見ろよ。俺達の教室が3-2になっているぞ。まだ二年生なのに、三年生になった気分だな」
「はいはい。そんなことどうでも良いからさっさと帰ろ? ほら、行くよお?」
ヒナタが気だるそうにそう言って、階段に差し掛かった時だった。
スピーカーからピアノの音が聞こえ始めて、五人はまたあの音が流れるのかと身構えた。
「ピアノ……なんでこんな音がスピーカーから聞こえてるの?」
サクラの疑問はそれだけではなかった。
当然他にも浮かぶ疑問があり、誰しもが思っていることだ。
「校内放送まで……これが音楽室から聞こえてるとなると、学校の怪談のオンパレードだね」
「そう……だね。ユキヤくんの言う通り、脱出しろって書いてあるんだからね。とりあえず出て、考えるのはそれからにしよう」
ユキヤにあまり良い印象はなかったが、サクラにはその提案を拒否する理由はなかった。
いや、ここにいる全員が帰りたいと思っていたから、その点に関しては変な混乱はなく、意見が一致したと言える。
教室を出て、ヤスダがプレートを確認すると「3-2」。
「はは、見ろよ。俺達の教室が3-2になっているぞ。まだ二年生なのに、三年生になった気分だな」
「はいはい。そんなことどうでも良いからさっさと帰ろ? ほら、行くよお?」
ヒナタが気だるそうにそう言って、階段に差し掛かった時だった。
スピーカーからピアノの音が聞こえ始めて、五人はまたあの音が流れるのかと身構えた。
「ピアノ……なんでこんな音がスピーカーから聞こえてるの?」
サクラの疑問はそれだけではなかった。
当然他にも浮かぶ疑問があり、誰しもが思っていることだ。
「校内放送まで……これが音楽室から聞こえてるとなると、学校の怪談のオンパレードだね」
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