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テケテケ&音楽室の怪
二十五曲目
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~音楽室前~
先に行っていろと言われたサクラとキョウジは、音楽室の前でヤスダを今か今かと待っていた。
案の定ドアには鍵が掛かっていて、中から確かに漏れ聞こえているピアノの音が、この空間の異様さを醸し出している。
「ヤスダくん、来ないね。流石に鍵を取りに行って私達がここに着く前に追い付くのは無茶だったかな」
「どうだろうね。あの足の速さなら、それも可能だと思うんだけど……もしかして、テケテケに見付かっちゃたんじゃ……ユキヤくんも姿を見ないし、どこかで殺されてるかもしれない」
ふと、ヒナタの遺体を思い浮かべて胸が苦しくなるキョウジ。
だが、そんな二人の前に、音楽室横の階段から人影が現れたのだ。
テケテケかヤスダかと、警戒しながらその方を向いた二人だったが……。
「はぁ……はぁ……誰が! 殺されてるって? クソウジ虫の分際で、そんなに俺に死んでほしかったのかよ!」
息を切らして現れたのは……ヤスダではなくユキヤだった。
「ちょっと、人に死んでほしいなんて思ってるわけないでしょ! こんな時にまでキョウジくんをいびろうとしないでくれない!? 皆で協力して、学校から脱出しようって話になったばかりなのにさ!」
あまりのサクラの剣幕に、あれだけ強がってはいるが実は気が小さいユキヤは、驚いた表情を浮かべた。
先に行っていろと言われたサクラとキョウジは、音楽室の前でヤスダを今か今かと待っていた。
案の定ドアには鍵が掛かっていて、中から確かに漏れ聞こえているピアノの音が、この空間の異様さを醸し出している。
「ヤスダくん、来ないね。流石に鍵を取りに行って私達がここに着く前に追い付くのは無茶だったかな」
「どうだろうね。あの足の速さなら、それも可能だと思うんだけど……もしかして、テケテケに見付かっちゃたんじゃ……ユキヤくんも姿を見ないし、どこかで殺されてるかもしれない」
ふと、ヒナタの遺体を思い浮かべて胸が苦しくなるキョウジ。
だが、そんな二人の前に、音楽室横の階段から人影が現れたのだ。
テケテケかヤスダかと、警戒しながらその方を向いた二人だったが……。
「はぁ……はぁ……誰が! 殺されてるって? クソウジ虫の分際で、そんなに俺に死んでほしかったのかよ!」
息を切らして現れたのは……ヤスダではなくユキヤだった。
「ちょっと、人に死んでほしいなんて思ってるわけないでしょ! こんな時にまでキョウジくんをいびろうとしないでくれない!? 皆で協力して、学校から脱出しようって話になったばかりなのにさ!」
あまりのサクラの剣幕に、あれだけ強がってはいるが実は気が小さいユキヤは、驚いた表情を浮かべた。
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