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6章:打ち合わせを終えて

第36話 アニメイト再訪

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「こんどこそ、アニメイトだ・・・」

翌日、時間をつくりアニメイトという所に思い切って入ってみることにしました。
入口のポスターの数々で威圧はされましたが、そこを過ぎれば店内は意外と普通でした。

最近はめったに行かなくなりましたが、ポスターの多いGEO、といった印象でしょうか。
もちろん、棚に並んでいるのは中古本やレンタルでなく新品であるといった差はありましたが。

その中で、なろう系の小説のコーナーを探してみると、かなりの棚が確保されていました。
ちょっと面白いと思ったのは、冊数と棚がきちんと確保されていると、一般書店で感じたような猥雑さは感じないのですよね。
総じて分厚い小説が多い以外は、漫画などと混じって普通のライトノベルに見えたものです。

と同時に、このチャンネルを通じて売るならば、表紙が目立つことは必須要素。
それもーーー偏見でモノを言うならばーーーアニメや漫画の原作っぽい(あるいはそうなりそう)な表紙であることが必要最低条件のように思えました。

アニメイトという店内の面積や商品の並びからすると、まず漫画という巨大市場があり、そこの展開としてアニメがあり、なろう書籍やライトノベルはそれらの原作予備軍として存在を認められている、と私には見えました。

平日の昼間だったせいか、店内には男性の学生さんが多かったのですが、このお客さん達が漫画やアニメのついでに拙著「異世界コンサル株式会社」を購入してくれるかどうかというと・・・かなり悲観的に感じたのを覚えています。
アニメイトには固有の顧客と購買ルールがあり、どうも拙作はそのルールから外れているように思えたのです。

ですが、とりあえずビジネス書っぽい外面で平置きすれば、この店内で目立つことはできそうだ、という確信を得ることができたのは収穫と言えるかもしれません。

アニメイトに置くことは必要そうだけれども、そこでの売上はあまり期待できないな、というのが売り場の現地を訪れて調査しての印象でした。
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