Holonic 〜百鬼夜行と僕との調和された世界〜

阿弥陀ヶ峰 風月

文字の大きさ
16 / 27
1章 悪しき化け物は花火と化して咲いて散る

16話 盗品と模造品

しおりを挟む

 燃え崩れる羅刹鳥を百目は眺めている。

 百目は1日で、瞬間移動用に使っていた目を4つと、羅刹鳥の額に貸与していた目を失った。
 貴重な化け物から奪った目を一晩で5つも消されたことになる。
 瞳力や魔眼といったものを持つ化け物は稀有な存在になる。その目を集めるというのは、まず化け物を見つける苦労から始まる。
 
 ストックしていた5つの目を失い、どうしてもさとりの眼を奪うことに執着してしまうのだ。

 「貴君たちを見くびっていた私が悪いのですが、調子に乗り過ぎですよ」
 
 百目の両肩の目が光った。
 
 「身体が動かない」

 金縛りの術だ。ノーモーションで金縛りの術にかかった。これはまずい。
 
 妖狐がそっと背中に手を当て術を解いてくれた。
 金縛りの術は外部からの接触で解くことができる。
 
 「そうですか、金縛りは効きませんか……」
 
 「残念だね。狐火がそういう術を無効化してくれるんだよ」
 
 「わたしは金縛りの術程度なら耐性がありますから」

 
 百目は続けて両腕の目を光らせた。

 「かっ母さん……?」

 目の前に母さんがいる。
 幻術だ。またもノーモーションで幻術にかかった。油断した。
 
 今度は妖狐が思いっきり背中を叩いて術を解いてくれた。
 幻術は外部からの激しい衝撃で解くことができる。

 「幻術もダメですか……」
 
 「狐火がそういう術を無効化してくれるんだよ」
 
 「わたしは幻術程度なら耐性があります」

 全部の術にかかっている自分が恥ずかしくなってしまう。
 しかしこの2人すごいな……。

 おや?そういえば……。
 さとりに眼の使い方を教わった時、左目に妖気を溜めて開眼状態に持っていけば、相手の幻術や瞳術の類は無効化できるといってた。
 僕は右目を閉じて左目を開眼させた。

 「まったく貴君たちは可愛げがない。土蜘蛛といい、私の瞳術が効かないなんて……」
 
 「わたし達は陰陽術の陰の法には耐性があります。瞳術だけではまともに戦えませんよ」

 「余裕ですね。ならこの術はどうでしょうか?国産ではなく海外産の魔眼です。陰の法に耐性があったとしても、輸入物に対応できますかねぇ」
 
 百目は両頬の目を光らせた。
 
 今度は身体が石化していく。さとりの眼が開眼状態でも身体の外側がすごい勢いで石化していくのがわかる。
 これは、みんなもまずいのでは?
 
 ーボン!ー

 弾けるように石化した部分が砕けた。
 
 「まさか、これも効かないというのですか?」
 
 「狐火がそういう術を無効化してくれるはずなんだけど、初見なんで分析に時間がかかったようだ。流石にヒヤッとしたよ」
 
 「わたしはあらゆる術への耐性がありますが、今のは解印の法を使いました。あっぱれといったところでしょうか」
 
 「さっ、さとりの眼が開眼状態でなければ危なかったよ。しかしこんな術では僕たちは倒せない……」

 僕は少し格好をつけて言い返してみた。
 すると百目は急に激高した。

 「ふざけるなぁ!ゴーゴンだぞ!ゴーゴンの目だぞ!神話の魔眼だ!!」
 
 「ゴーゴンって、今のがあの海外の蛇頭3姉妹の目だっていうのかい?まさかメデューサの眼だとか言って、なにかの模造品を羅刹鳥に捕まされたんじゃないのかい?」
 
 「メデューサの首ってギリシャではとんでもないほど厳重に保管されてるって聞いてます。残り2体ゴーゴンもすでに冥府に戻っているでしょうし。完全に模造品でしょうね」
 
 百目の目という目が血走っている。
 怒りが滲み出ているのがわかる。

 「君が羅刹鳥のような三下使うから騙されるんだよ。まぁ、三下だから三下しか使えないか……」
 
 「模造品だと……羅刹鳥はゴーゴンの目だといっていたぞ!」
 
 「もし本当にゴーゴンの目なら、裏世界の国際的な問題になっていますよ。おそらくギリシャから日本に対してなんらかのアプローチがあり、わたし達にも少なからず情報が入ってきているでしょう」

 百目は黙って俯いている。

 「盗品と模造品ばかりで戦っているから君は弱いんだよ。瞳術なんて本人以外は100%の力使えないんだよ。ましてや本人でもない盗人が、目の許可もなく100%の力で瞳術使えると思う?」

 「100個の目を持っていてもそれがわからないのですね。なんとも浅はかなひとです」

 この2人、気持ちいいくらい口喧嘩が強い。話の内容は詳しくわからないが、貶していることはわかる。
 絶対に口喧嘩はしないでおこう。

 百目の顔に余裕はなかった。
 怒りも忘れた顔をして、何かぶつぶつ独り言を話している。

 「もう……いい。もう一度最初からやり直せばいい。手下も選び直して、目を奪う時は自らの目で見極めて奪わないとなるまいな」
 
 「皆さん!コイツ目眩しでもして逃げるつもりです」
 
 「!」
 
 「本当に厄介な目だな、さとり!」
 
 「次は巨大化して暴れて?その隙に逃げようと考えてます」
 
 「クククッ……」

 「目眩しは、手の目。巨大化は、一つ目入道の力といったところだね。君はもう何をしても無理だと思うよ」
 
 「無理かどうか、今から試してやるあぁぁぁ!」

 百目はタンクトップを着た人間体の姿から、醜く何重にも皮膚が弛み、その隙間から目が覗く化け物の姿へと変化した。
 そこから一つ目入道の術である巨大化の術で、屋上いっぱいの大きさに膨れ上がった。

 「この大きさはハッタリですか?」
 
 「これは少し厄介だね」
 
 「そうですね。一つ目入道の巨大化の術はハッタリの巨大化ではなく、質量と妖力量も巨大化する高等な術なんです」

 純粋に強くなったってことだな。
 こんな場所でデカくなっては動き回ることはできない。おそらく陽の術中心で攻撃をしてくるだろう。

 「雷の術が来ます」
 
 先輩が結界を張る準備に入り、妖狐は狐火を纏う。僕は開眼させたさとりの眼で先を読む。
 特大の稲妻が天より落ちてくるが、一足早く結界が張られており未然に防いだ。
 同時に狐火が百目を巻き込み、凍結させた。

 しかしもう一度天から落とした稲妻を自らに当てて氷を砕いた。
 執念の闘い方だ。
 さらに大きな稲妻雲を召喚している。これを受け続けるのは先輩の結界でも厳しいだろう。

 「先輩、今から連続で落雷が来ます」
 
 「わかりました」
 
 大きな稲妻が何度も僕たちに向かって落ちてくる。
 僕も炎を百目に向かって飛ばすが、まるで効果がない。
 
 絶え間ない落雷が続く。

 「咲、君の結界はどれくらい保つ?」
 
 「すみません。そろそろ限界ですね。かなり高出力の雷の術です」

 僕と妖狐は攻撃を続ける。
 百目も止まることを知らない勢いで攻撃を返し続けた。
 
 ーゴオオォォォン!ー

 結界が破れ直撃した。大きな砂埃が舞っている。
 
 「最初からこうすれば良かったのだ。瞳力などに頼らずにな」

 砂埃は消え、3人のいた場所が見えてきた。

 「!」

 3人が居ない。
 影交換の術を使用し、近くにあったエアコン外気の残骸と居場所を入れ替えて直撃を回避した。

 「ちょこまかと、このゴミどもが」

 「やれやれ、とんでもないね。一種のドーピング術だから時間が経てば元に戻るんだろうけど、生半可な攻撃は効きやしない」
 
 「やはり彼より上の位置までいって、『見下げたり』って叫ぶ方法がベストですね」
 
 「なんです?見下げたり?」
 
 「でもそれをやらさないように、バカみたく雷落としているだろう」
 
 「そうですね、警戒しての落雷なんでしょうし」

 百目はもう一度同じ攻撃を考えている。
 しかも今度は一点集中攻撃ではなく、この病院全体の広範囲に雷を落とすつもりでいる。
 
 2人は影留めの術で動きを止めて、凍結術で封印し、僕に百目の頭上から『一つ目入道見下げたり』を言う作戦を提案している。
 影留めの術で止めるには質量、妖力共に大きすぎるので、短時間の静止が限界。
 そこに狐火で凍結をさせて、2重封印したところで僕の出番という算段。
 それでも5秒持つかどうかのスピード勝負だ。

 「そろそろ攻撃が来ます!」
 
 「それではわたしは影留めの術に入ります」

 先輩は百目のもとに飛び出し、影に錫杖を突き刺した。
 そこに妖狐は蒼い狐火での凍結を被せたことで、完全に百目の動きを封じ流ことができた。
 僕はさとりの眼で読心をする。
 
 「封印成功です!」
 
 「頼んだよ、発情鬼!」
 
 「はい!」
 
 妖力を足に一点集中させる。
 そうすることで爆発的に筋力が上がり、別次元の跳躍力が出せる。

 「!」

 しまった。動きを封じているせいで油断もあった。
 先読みの術でも見通せなかった、ノーモーションの瞳術。
 百目の両頬の目が光った。
 石化の術だ。
 解除はできるが、一瞬僕たち全員が石化してしまう瞳術。せっかく作れた時間が無駄になってしまう。

 石化が始まった。
 
 「急いで解除を!」

 最悪なことに妖狐と先輩も同時に石化したので封印術が解けてしまった。

 そして動き出した百目が笑みを浮かべながら攻撃に転じた。
 百目が召喚した雲から万雷が降り注がれた。
 
 ーズドドドドドドドドドドドドドドドドドドーンー
 
 妖狐と先輩は咄嗟に結界を張って凌いだが、僕は直撃を喰らった。
 さすがにダメージが大きく、鳳凰の回復力を持ってしても立ち上がるのに時間がかかってしまう。
 
 「発情鬼!」
 
 「火鳥くん!」
 
 「フン!直撃しましたからね。無事で済むはずがありません」

 土埃が巻き上がる中、地面から少し高い位置で炎がチラついた。

 「余の力を宿しながら、なんとも情け無い様よ」

 聞き覚えのない可愛らしい声が聞こえる。
 大の字に倒れている僕の右手だけが、炎を纏いながら起き上がっている。
 その手の甲に全身が炎でできた小鳥が乗っていた。
 
 「スッ、スズメの丸焼き?」
 
 「クソガキが、燃やし滅ぼすぞ!」

 「なんだい、あの小鳥は?」
 
 「なんか凄く可愛らしいですね」

 燃える手の甲の上で、小鳥は吠えた。

 「余を知らぬとは笑止千万!耳の穴かっぽじて良く聞くのだ。余は神獣、幻獣、妖鳥など数々の2つ名があり、不死鳥、フェニクス、鳳凰と崇め祀られし者だ!」

 「鳳凰なんですか?」
 
 「煉よ。情けない戦いをしよって」
 
 なんとも可愛らしい姿をしているが、凄まじい妖力を秘めている。
 間違いない。
 突然、本物の鳳凰が僕の右手に現れた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...